たまには日常も書いてて悪くないですね。
6話 日常
寮に戻り2人で食事をとる。
彼女は御満悦の表情をしている。臨時収入として100万ポイントも入ったのだ。
「聞きたいんだが最後の賭けは意味はあったのか?神条のメリットが少なすぎる気がしたんだが」
「ないよ。ただ面白そうと思っただけ」
ふふ、と笑いながら彼女は淡々と告げた。
やはり彼女の行動はわからない。俺の理解の範囲を超えている。
しかし彼女のこの異常ともいえる行動が俺を目立たなくしている。人は目立つ存在に注目すると言う習性があるその分俺へ向くはずの意識が彼女に向き存在感を消すことが出来る。
「それで、神条は何人退学すると考えているんだ?」
「んーそれはわかんないよ。攻略法知ってたら必勝だし」
「おいおい、それだとお前は賭けに負ける事になるぞ」
「ん?心配してくれるの?」
上目遣いでこちらを見つめてくる。
「心配はしていない。ただ神条がただで負けるとは思えないからだ」
「ハハ、わかっちゃう?簡単だよ。いざとなれば1人試験を受けれないようにしちゃえばいいんだよ。そしたら1人退学は確定でしょ?」
試験を受けれないようにする?
どう言う意味なんだ?
「わからないって顔してるね。じゃあヒント試験が受けれない状況って何があるかな?」
彼女はニコッと笑って俺に問いかける。
俺は思考を巡らせる。
「体調不良で学校に来れない。大怪我をして入院しているとかくらいか?」
「まあほぼ正解かな〜」
彼女は目を剥いて微笑んだ。
まさか、神条がやろうとしていることは
「ふふ、指でも全部折れちゃえば試験なんて受けれないよね〜。あ、口があれば書けるか私とした事が忘れてたよぉ」
やはり彼女は狂っていた。
彼女に他人の指などゴミも同然、それにクラスにいる邪魔な存在価値は0というわけか。しかし、彼女が暴力に走るとは考えてもいなかった。
「ん?どうかしたかな?」
「いや、なんでもない。しかし見つかれば退学になる可能性だってあるぞ」
「え?なんで?事故なのに?」
どうやら彼女は事故に装って始末するようだ。しかし両手が折れる事故などあるのだろうか。彼女がする事だ失敗するなどと言う事はないのだろう。
「事故か、それなら足がつく事はないと言うわけか」
「そうだよ。監視カメラないところでやっちゃえばいいし。龍園くん達にでも協力してもらうよ」
彼女は期待するような目で頬を両手でおさえていた。まるで堀北が攻略法を見つけ喜んでいるところで絶望に叩き落とすそんな事を想像しているんだろう。
5月の半ば
そういえば他のクラスはテスト範囲変更で大慌てしてたな〜。
Dクラスは全然知らないみたいだけど。
それに茶柱先生は話す気ないみたいだし。
これなら1人始末する事なく退学者いっぱい出るだろうな〜。
ま、その程度の実力って事で。
授業が終わり昼休みになる。
いつも通りお弁当をだして食事の準備をしようとしていると、綾小路くんが堀北さんに話しかけられていた。
「綾小路君、ちょっといいかしら?」
「なんだ?今から昼飯を食べるんだが」
と言って私が作った弁当を指さした。
「そう、なら食べ終わった後、時間は空いてるかしら?」
その質問を受けて綾小路くんは私をみる。
今日は何も予定ないから大丈夫!と目線で合図を送った。
「ああ、空いてる」
「そう、なら食べ終わったら連絡を頂戴」
と言って番号が書かれた紙を綾小路くんに渡して教室を出て行った。
まあ、大方の予想はついてる。私との賭けに綾小路くんは関係ないから情報を引き出そうって魂胆だね。プライドが高そうと思ったけど結構なりふり構わず行くところは高評価。まあ実際の所、自分で色々試して上手くいかないから最終手段に出たって所だろうけど。
「この呼び出しはどう思う?」
「単純に情報収集だと思うよ。」
「話していいのか?」
「綾小路くんが喋っていいと思うことなら喋っていいよ」
彼女は笑っていた。
しかし、目は笑っていない。
目から読み取るにある程度は構わないが、余計な事は喋るなと言うものだ。
「大丈夫だ。余計な事は喋らない」
「ふふ、それが賢明だね」
その後食事が終わり綾小路くんは堀北さんの元へ向かった。
さてと、私は特に予定ないし散歩でもしようかな。
私は中庭に来ていた。たまにはこういう場所でのんびりするのも悪くない。
私はベンチを見つけたのでそこでゆったりする事にした。
「〜〜♪」
鼻唄を歌いながら陽気に過ごしていると
「私の特等席を取るとはいい度胸をしているな」
声のする方を見ると私と同じ銀髪で紅い目をした女性が立っていた。
「どちら様ですか?」
「私は鬼龍院、2年生だ。」
「先輩でしたか。私は神条准です」
「お前が最近南雲と仲良くしている一年生か」
「私のこと知ってるんですね。」
「それなりにな、まあいい、席を半分譲れ」
「はい、どうぞ」
私はベンチの中央から右にずれる。
鬼龍院さんは私の隣に座る。
「お前はこの学校をどう思う?」
「面白いゲームみたいな場所ですね。」
「お前は面白いな。そう答える奴はなかなかいない」
鬼龍院さんは私の発言を気に入ったようだ。
「鬼龍院さんはどう思うんですか?」
「そうだな、実力さえあれば不自由する事ないそんな場所だ」
「ふふ、確かにそうですね。後は邪魔なものが消えてくれたらいいんですけどね〜」
神条の目から光が消える。
「まあ、私もそれには同感だがな。実力のないものは必要ない、それに私に意見するのは持っての他だ」
「それ、わかります!」
神条の目は光を宿し鬼龍院を見る。
「ほんと、実力がないのに威張ってる人って必要ないですよね」
「お前は話がわかるな、暇があればここに来い。私の話し相手になれ」
「いいんですか?」
「ああ、お前は私を楽しませてくれそうだ。そろそろ時間だから私は行く」
鬼龍院さんは立ち上がり帰って行った。
鬼龍院さんは話がわかるな〜。
暇があればここに来てお話ししよっと。
私もそろそろ戻ろう。
教室に戻ると綾小路くんは戻ってきていた。
「嬉しそうだな、何かあったのか?」
「へへ〜わかる?」
「ああ、なんとなくだが」
「私と話が合う、先輩にあったんだよ。またお話ししようって言われたんだ」
彼女は嬉しそうに話す。
神条と話が合う先輩か、これは警戒すべきだな。彼女と波長が合うと言う事はその先輩も狂っている可能性がある。
「それで堀北さんはなんて言ってたの?」
「帰って、夕飯の時にでも話す」
「うん、わかった。楽しみにしてるね。」
その後全ての授業が終わり放課後となる。
データーベース
氏名 神条准
誕生日 3月15日
学力 A +
知性 A
判断力 A
身体能力 A
協調生 E - (限りなく0に近い)
コメント
小、中学校と全て主席に位置し文武両道を極めた生徒であり能力は非常に高く入試においても全教科満点で主席でありAクラス候補であったが面接時の異常極まりない発言に加えて別途資料の内容も考慮しDクラス配属とする。
後日談
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松下千秋
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長谷部波瑠加
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佐藤麻耶
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幸村輝彦
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三宅明人