戦隊シリーズの裏話を元にした小説   作:筆先文十郎

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①今回の話は『星獣戦隊ギンガマン』と『男子高校生の日常』のクロスオーバーです。

②星獣戦隊ギンガマン十九章の『復讐の騎士』と矛盾するのであくまで架空の話として読んでください。

③ブドーファンの皆様。ブドーのイメージが少し崩れるかもしれませんが、宇宙よりも広い寛大な心で読んで頂けたら幸いです。


星獣戦隊ギンガマン第十八,五章 ギンガの光とりんごちゃん(元ネタ:星獣戦隊ギンガマン&男子高校生の日常)

 暗雲立ち込めるとある海に石となっている怪獣、魔獣ダイタニクスの背中に接続した西洋風の城があった。 

 (あら)くれ無敵城(むてきじょう)

 西洋風の外観に反して、内部は船の船室のような空間にカツカツカツ、と怒りがにじんだ足音が木霊した。

「おい、ブドー! まだギンガの光は見つからねぇのか!?」

 ガレオン船を模した胴体に左目の眼帯、口から(あご)にかけて蓄えた黒い髭。ギラっと光る左手のフック、海賊帽着用と、海賊のイメージを寄せ集めたような風貌をしている男……数々の星を宝石に変えてきた残虐な宇宙海賊の船長、ゼイハブが畳の上で短冊(たんざく)に何かを書いている男に声を荒らげる。

 ギンガの光。それは黒騎士ブルブラックという戦士が3000年前に地球に持ち込んだ伝説の超エネルギー体のことである。

 

 その膨大なエネルギーを使えば封印されている魔獣ダイタニクスを復活できる。

 

 そう考えたゼイハブは先の戦いで敗れた銃頭サンバッシュの後釜(あとがま)として、剣将の異名を持つブドーに、魔獣ダイタニクスを復活させる為の行動を唯一許された者を指す行動隊長に指名した。

 ブドーは様々な物にギンガの光が宿っていると部下を派遣した。しかしどれも空回りで失敗に終わった。普通なら焦りの色を見せるものだが、バルバンの最重要課題であるギンガの光入手を未だに達成していないのにもかかわらずブドーは落ち着いていた。

 それが却ってゼイハブの怒りに火をつけていた。

「ご心配なされますな、船長」

 小心者ならショックで死んでしまうだろうゼイハブの怒声に、イカを擬人化&侍風にしたような男で宇宙海賊バルバン四幹部の一人、ブドーは気にする様子もなく答える。

「そう言って未だにギンガの光を手に入れていないではないか!」

 余裕な態度のブドーに、輝くような銀髪と貝を模したセクシーなビキニアーマーを身に(まと)った凛とした美女、シェリンダが腹を立てる。

 そんな二人にブドーは静かに言う。

「すでにギンガの光の目星はついております」

 そう言ってブドーは筆先の墨を紙でふき取ってから筆置きの上に置く。

「ギンガの光が姿を潜ませる物その7『りんごほっぺでかなり危険な女でそうとうヤバい女でぶっちぎりでイカれた女で生徒会長なのに馬鹿にされている女の子』也」

 そう言うとブドーは短冊を前に突き出した。

「『見つけよう 悠き碧な 女の子』」

 

 

 

 県立真田東高校廊下

「ふふふふ~ふ♪」

 りんごのような頬っぺたが特徴の背の低いボブカットの少女が陽気に鼻歌を歌いながら歩いていた。

 県立真田東高校の生徒会長を務めており、りんごほっぺが特徴的なので『りんごちゃん』と呼ばれている少女は生徒会室に向かう。

 その時だった。

 

 ドカーンッ!! 

 

 轟音と共に校舎が激しく揺れる。

「な、な、な……何っ!?」

 あまりの衝撃に壁にもたれる。

 揺れが収まり状況を確認しようとした、その時だった。

 

 ヤートットォ~ッ!

 

 オレンジ色の身体をしたどこか愛嬌のあるつぶらな瞳をした、顔にクエスチョンマークの様な形の髭を生やしている赤と緑のストライプが入ったバンダナとパンツを身に着けた謎の集団が彼女の前に現れる。

「な、な、な……」

 何が何なのかわからずその場で固まるりんごちゃん。その視線の先に一人の男がモーゼの海を割ったかのように現れる。

「ほほう。確かに御大将(おんたいしょう)のいう通り『りんごほっぺでかなり危険な女でそうとうヤバい女でぶっちぎりでイカれた女で生徒会長なのに馬鹿にされている女の子』だ」

 盗賊を思わせる出で立ちでずんぐりした体形にオコゼを思わせる顔つきをした怪人、ブドー四将軍の1人の砂爆盗(すなばくとう)はニヤリと少女を見る。

「ひぃっ!?」

 腰を抜かして立てなくなった少女はゆっくりと近づいてくる怪人に恐怖するしかなかった。

「あぁ……あああ……」

 歯をカタカタと鳴らして目の前に立つ砂爆盗を見上げるりんごちゃん。その時だった。

「待て! バルバン!!」

 その声に全員が振り返る。そこには地球を守りバルバンの野望を阻止する五人の戦士、ギンガマンの姿があった。

 

 ヤートットォ~ッ! 

 

 賊兵ヤートットがギンガマンに向かって襲い掛かる。迫りくるヤートット達をギンガマンを蹴散らしていく。

「おっと、いい気になるのもそこまでだ」

 砂爆盗の声に五人は振り返る。

 そこにはガタガタと小刻みに体を震わせるりんごちゃんの首筋にオコゼのヒラを模した刀を当てた砂爆盗の姿があった。

「お前ら武器を捨てな、さもないと……こいつの首と胴体が離れ離れになるぜ!」

 ギンガマンをバカにしたように見ながらニヤリと笑う砂爆盗。

「クッ……」

 

 カランッ

 

 悔しさを滲ませながら剣を捨てるギンガマン。

(さて、どう料理しようか)

 砂爆盗がそんなことを考えていた、その時だった。

 

 ー砂爆盗。聞こえているか? 

 

「ッ!? 御大将!!」

 脳内に聞こえる上司ブドーに砂爆盗は声を出して答える。

 

 ー砂爆盗よ。すまない……本当の言い伝えは『灼熱の星を象りし物』だったのだが間違えて『りんごほっぺでかなり危険な女でそうとうヤバい女でぶっちぎりでイカれた女で生徒会長なのに馬鹿にされている女の子』と翻訳してしまった。急ぎ戻れ! 

 

 ブドーの命令に「へぇ!」と答える砂爆盗。

「もうここには用はねぇ。喰らえ!」

 そう言うと砂爆盗は持っていた砂袋、爆熱射砂(ばくねつしゃずな)を目くらましにギンガマンに浴びせるとヤートット達と共に撤退した。

「ま、待て!」

 逃げた砂爆盗達を追いかけ、その場から離れるギンガマン。

 

「……何なの、いったい……」

 

 一人残されたりんごちゃんはポカーンとしながら呟いた。

 

 




参照元(2020年7月26日現在)

ピクシブ百科事典 砂爆盗
https://dic.pixiv.net/a/%E7%A0%82%E7%88%86%E7%9B%97#

抜粋
『因みに劇中で砂爆盗が人質に取っていた少女はクレジットこそされなかったものの、当時子役だった悠木碧その人である。』

参照元(2020年7月26日現在)
Wikipedia 悠木碧
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%82%A0%E6%9C%A8%E7%A2%A7

抜粋
『星獣戦隊ギンガマン(1998年、少女)』
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