3年生の先輩達が引退してからもう半年が経とうとしている。
「なーんか時間の流れが早い気がしますねー」
「だねぇ。気が付いたらもう2月だよ」
シニアはすっかり私達2年生が中心になってるし、1年生達も順調に育ってきている。
「いくよー!4、6、3のダブルプレー!!」
カンッ!
そして今は1年生の守備練習なんだけど……。
バシッ!
「葵!」
「うん!翠ちゃん!!」
二遊間の連携も負けていない。赤松と志田もすっかりとウチのレギュラー候補だ。
ちなみに私は後輩達を二宮達と対等に接する事となった。二宮曰く公平感を出す為だとか。確かに後輩の中で呼び捨てにしているのは初野だけだったもんね。それを見てズルいと言っていた1年生の為なんだとか。よくわからない……。
「「朱里先輩!」」
「「朱里さん!」」
「朱里せんぱい!!」
そして最近何故か私は後輩達に懐かれている。そんな好かれるような事をした覚えはないよ?まぁ内1人は養殖の後輩(橘)だけど……。
「あははっ!朱里ってば人気者じゃん☆」
「リトルから一緒ですけど、朱里先輩ってかなり面倒見が良いんですよね。いずみ先輩がお姉さんなら、朱里先輩はお母さんなんですよ」
なんか凡そ聞き捨てならない発言が後輩から聞こえたんだけど?私はそんな年食ってないよ!
「でも人気で言うなら、亮子もかなり人気だよねぇ」
「ですねぇ。クールな性格も相まって女子からの人気が凄いです」
「バレンタインでも女子からいっぱいもらってるのを見たよ」
「なんか想像が付きますね……」
初野の話によるとシニアの人気比率が5(私)、3(金原)、2(友沢)らしい。普通私と金原は逆じゃないの……?
「それよりも聞きました?再来週くらいに新しい選手が入るそうですよ」
「瑞希から一応聞いたよ。しかもアタシ達とタメだって。こんな中途半端な時期に珍しいよね~」
へぇ。2年がこんな中途半端な時期に入ってくるんだ?再来週って事は3月になってるから、長くても5ヶ月しかチームにいられないじゃん。何か目的でもあるのかな……?
(もしかして天王寺さんの代わりに私達の監視をする人間……だったりして?)
……なんて、考え過ぎかな。まぁどんな人間だろうとも、私は私の野球をやるだけだ。
所変わって、アメリカ某所。そこでは2人の少女が話をしていた。
「お帰り。月の旅路はどうだった?」
「酸素残量に気を配れば、然して問題はなかったでござる」
「それは僥倖。本当はもう少し月の話について詳しく聞きたいところだけど、仕事が入ったよ」
「帰るなりいきなりでござるな……。申してみよ」
「とある野球のシニアチームに入ってほしいんだ」
「……目的は監視でござるね?」
「察しが早くて助かるよ。流石は忍の者だね」
「しかし野球でござるか……。チームに入るのは実に2年以上の間があるでござるよ」
「合流は3月からで良いよ。先方にはそう伝えてるし」
「用意が良いでござるな」
「それまでの期間は私が君の面倒を見るよ。1秒でも早く勘が取り戻せるようにね。じゃあ早速始めようか。村雨静華ちゃん?」
「了解でござる。リリ殿」
冬から春になり、次々と新しい展開へと物語は進んでいく……。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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