1回戦を突破した私達は順調に勝ち続けた。
「まさに快進撃って感じだね!」
「やっぱ先輩達が凄過ぎですよ。朱里先輩も、瑞希先輩も、和奈先輩も、いずみ先輩も、亮子先輩も、はづき先輩も……。このシニアが常勝チームだって言われているのは先輩達の尽力があったからなんですね……」
初野が私達を褒めているけど、それは違う。
「確かに主力選手達の力は大きいですが、私達がここまで来れたのはこれまでの練習があってこそです。そしてそれには歩美さんの力も私達の助けになりました」
「そうだね……。亮子ちゃんも歩美ちゃんとの守備練習があったお陰で今があるんだって言ってたよ」
「例えベンチ外でも、私達を応援してくれるその気持ちが大きければ大きい程に、それが私達の支えになっているんだよ」
「そう……ですかね」
私達の言葉は嘘じゃない。友沢だってきっと初野を評価しているだろう。
「それに初野にはまだ来年があるでしょ?最後の夏まで諦めない事が大事だよ」
「朱里先輩……。そうですよね。最後の最後まで足掻いてみせますよ。練習行ってきます!」
私の言葉に納得したのか、ダッシュで練習に向かった。元気の良い後輩だ。
「歩美はなんとか立ち直ったね。やっぱ朱里は皆のお母さんだよね☆」
「確かに……。朱里ちゃんはなんか母性があるかも……?」
金原と清本がなんか言ってるけど、やだよそんなの。私は後輩達のお姉さんではあったとしても、お母さんとかやだよ。先輩として見てよ!
「朱里さんの母性の有無は置いておきましょう。それよりも対戦相手の話です」
二宮の一言によって、辺りはピリッとした空気になった。さっきまでのふざけた空気とは思えないよね。
「そうだね。遂に決勝戦まで来たんだよね……!」
私達は決勝戦まで怒涛の快進撃を見せた。去年に負けないくらいの勢いだ。流石に高橋さんや一ノ瀬さんがいた去年よりも総合力は劣るけど、去年よりも力を出せる。最上級生としてのプレッシャーがそうさせてるのかな……?
「相手は毎度の如くと言っても良い西武シニアだね」
「滝本さんや久方さんがいなくなった後でも実力は健在だよね。火野さんが上手くチームを引っ張ってるイメージがある」
火野さんの選手像としてはほぼ金原と一緒と言っても良い。ミートが上手く、パワーもある。足もかなり速いし、西武シニアのリードオフガールと言っても過言じゃない。1年生の時から1番を打ってたしね。
「そして火野さんと同じく3年生の木場さん。彼女の投げる球は少し厄介ですよ」
「確か爆速ストレートって呼ばれるストレートが決め球なんだよね。打つの結構大変そうだなぁ……」
西武シニア対策のミーティングは当日ギリギリまでに及び、万全の態勢で挑むのだった……。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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