最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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別れ?

初戦を突破した私達川越シニアはその勢いを落とす事なく勝ち進み、決勝戦まで登り詰めた。

 

そして決勝戦の前日。私、二宮、清本は久し振りにフロイスさんに会いに来ていた。

 

「「お、お久し振りです……」」

 

「お久し振りです」

 

「久し振りだねー3人共。しばらく見ない間に随分と頼もしそうになった事で」

 

からからと笑うフロイスさんは陽気で妖艶な雰囲気を醸している。この辺も相変わらずと言えば相変わらずだ。

 

「まずは決勝戦進出おめでとう。この調子で春夏連覇、頑張ってね」

 

「あ、ありがとうございます」

 

清本と私は未だにこの人と話す事に緊張を覚えているんだよね。こういう時二宮の物怖じしない性格が羨ましい……。

 

「そういえばフロイスさんは今ドイツにいると関係筋から聞きましたが、今日はその報告に来たのですか?」

 

またしれっととんでも発言するよね二宮は……。私と清本が驚くリアクションでも楽しみたい訳?

 

「あー、やっぱり瑞希ちゃんは知ってたかぁ……。私に対する関係筋って事は多分あそこの名家から聞いたんだろうけど……。ロジャーの家系の子に洩らしたのが良くなかったなぁ……」

 

フロイスさんも何かブツブツ言ってるし。こっちの話はよく聞こえないな……。なんて言ってるんだろう?

 

「……まぁ良いや。今瑞希ちゃんが言ったように、今の私はドイツに留学してるの」

 

「ドイツ……ですか……」

 

「また思い切りましたね……」

 

「目標が見つかったのかな。今の今まで旅行感覚で日本を中心とした世界各地をブラブラしてたけど、ようやくって感じ。多分これから忙しくなるだろうから、中々会えなくなるかもね」

 

なんだろう?フロイスさんの口から忙しいなんて単語が聞けるとは思わなかった。唯我独尊の自由人って呼ばれていたらしいフロイスさんとは対極の言葉でしょ?忙しいって……。

 

「そ、その目標って何ですか……?」

 

私が気になっている事を清本がフロイスさんに尋ねる。流石は清本。私の知りたい事をよくわかっているよ。二宮は多分知っているだろうし、特に動きを見せていない。

 

「ある運命的な出会いをしちゃってねー。その人はスポーツドクターでドイツに拠点があるらしいから、そこで医療学を学ぼうって訳」

 

「つまりスポーツドクターになるのが目標って事ですか……?」

 

「まぁ厳密には少し違うけど、概ねそんな感じだよ」

 

(あの人みたいな選手をパワーアップさせる程の医療技術を身に付ける事が私の本当の目標……。これは調べられてもわからない筈だ。誰にも言ってないしね)

 

「そんな訳でお別れ……かな。今後の君達の成長を楽しみにしてるよ」

 

「……今までお世話になりました!」

 

「まぁ私は何もしてないけどねー」

 

そう笑いながら、フロイスさんは去って行った。私達の分のコーヒー代を置いて……。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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