今日は決勝戦。泣いても笑ってもこれが私達3年生の最後の試合となる。
「で、その相手は渋谷シニアか……」
「最早西武シニアばりに縁があるよね。アタシ達が決勝戦まで勝ち進むと、絶対に当たる相手……!」
「私達が優勝するまでは絶対王者とも呼ばれていたチームですからね。十文字さん達が抜けてからも、その実力は健在……という事でしょう」
ちなみにこれまでの渋谷シニアとの戦績は負け、負け、勝ち、勝ちと2勝2敗で続いている。渋谷シニアとの決着をつける意味合いも込めて、最後の試合に相応しい。
「今の渋谷シニアに十文字さんのような絶対的な実力者はいませんが、その手前にいる選手ばかりです」
多分金原や友沢のような選手ばかりなんだろうね。去年はそれに加えて十文字さんもいたんだから、厄介極まりない。
「しかしこちらの勝利パターンとしては1回戦と同じ……1点取れれば、そのまま逃げ切る事が可能です」
「前橋シニアとの試合と同じ結果って事だよね?朱里が相手を封鎖して、和奈が点を取る……。ハッキリ言って今のチームは朱里と和奈のお陰で成り立っているもんね。仕方ないかぁ……」
金原の言い分に突っ込み所はあるけど、とりあえず話を進めよう。
「……つまり今日のオーダーは初戦と同じって事で良いのかな?」
「はい。監督もそれで異論はないそうです」
1回戦と同じ勝ちパターンを追うとしたら私が渋谷シニアを相手にどこまで通用するか、清本が相手に歩かされないか……。この2点が頭に過るけど、まぁその辺りは監督や二宮が知恵を出すだろう。
「じゃあ朱里と和奈には頑張ってもらわないとね!もちろんアタシ達も全力でサポートするから☆」
「まずは出塁からだな。瑞希は1点あれば良いとは言っていたが、点を多く取るに越した事はない。そうする事によって朱里も少しは楽になるだろう。朱里や和奈だけじゃないという事を相手に思い知らしめる必要がある」
「金原、友沢……」
「わ、私の打撃が朱里ちゃんの助けになるように、頑張るからね!」
「清本……」
こんなにも頼もしいチームメイト達がいるんだ……。私も全力で投げなきゃ失礼だ。
「それでは整列に行きましょうか。朱里さん、私達は後攻ですので、朱里さんが相手にプレッシャーを与えてください」
「相手の勢いに乗せない事……か。わかったよ」
そしてリトルから組んでる頼りになる捕手もいる。この試合……今までとは違った姿勢で挑めそうだよ!
カキーン!!
私達の最後の試合は……。
ズバンッ!
『ストライク!バッターアウト!!』
これまでとは比べ物にならない……。
『ゲームセット!!』
圧倒的な勝利を果たした。
≪0対15≫
なお試合は5回コールドだった。そして……。
「この試合で朱里さんは30回目の完全試合達成、和奈さんはリトルから合わせて累計200本塁打達成ですね」
最後の試合を経て、私と清本は記録に残る成績を収めた……。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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