朝、ヨミちゃんと一緒にランニングをしていると何処かの制服を来た女の子が釣りをしていた。
「釣れますか?」
「…………」
ヨミちゃんが声を掛けるとその人は一瞬ビックリしていた。どうしたのかな?
「さっきニゴイが釣れました」
「ここってお魚釣れるんだ!?」
「ねっ!凄いよね!」
「……野球ですか?」
「はい!今日は私達の初試合なんですよ。私は先発です!」
「ヨミちゃんならきっと勝てるよ!私達が打撃でサポートするからね!」
「えへへ……。ありがと遥ちゃん!」
「そう……。頑張って」
「そっちも釣り頑張ってください!」
釣り人の女の子を応援して私達は練習に戻った。
「柳大川越は以前まで弱小だったけど、去年の夏は1年生エースである朝倉さんを中心に1、2年生主体のメンバーで県ベスト16!」
「更に秋季大会はベスト8まで勝ち上がって、今年の夏はもしかしたら……とも言われているよ」
試合前に私と芳乃さんで対戦相手について話していく。
「しょ、初心者の相手じゃないわよ……」
「試合、よく引き受けてくれたわね……」
その辺りは藤井先生の手腕あっての事だろう。私達にとって良い経験になる事間違いなし。
そして今マウンドでピッチャーが練習をしている。それが気になったのか、雷轟が私に話し掛ける。
「あの人がその朝倉さん?」
「あの人は大野さんだね。左のサイドスローで春は朝倉さんの代わりに投げていた……。計28イニングを5失点。ベスト16止まりだったけど、今のエースは間違いなく彼女だよ」
「うんうん、サインくれるかなぁ……!」
芳乃さんはなんか嬉しそう……。
「さぁ!お待ちかねの打順を発表するよ!」
「いえーい!待ってました!」
武田さんもテンション高いなぁ……。
「このオーダーは私と朱里ちゃん、キャプテンと理沙先輩で話し合って決めたよ」
「……正直これで良いのかなってギリギリまで悩んだよ」
「でも有意義な時間だったぞ」
「そうね」
先輩達は楽しそうだったね。私誰を控えに置くか滅茶苦茶悩んだのに……。
「じゃあいくよ……。1番一塁手希ちゃん、2番二塁手菫ちゃん、3番捕手珠姫ちゃん、4番中堅手キャプテン」
ここまでは各々の練習成果を見て文句なしのオーダー。さて、ここからだな……。
「……5番遊撃手稜ちゃん、6番三塁手理沙先輩、7番投手ヨミちゃん、8番右翼手白菊ちゃん、そして……9番左翼手遥ちゃんだよ!」
「わ、私!?本当に!?」
雷轟は自分がスタメンに入っているのに驚いたのか、私に問い掛けてきた。
「そうだよ。これまでの雷轟の頑張りを皆は認めてる。4番ではないけど、これが雷轟の初陣。頑張ってね」
「うん……うん!」
本当に嬉しそうだな……。君の目標は4番バッターでしょ?ここがゴールじゃないよ?
「ベンチには息吹ちゃんと朱里ちゃん」
そして指揮官には芳乃さん。藤井先生と一緒にベンチで采配してくれるのとても頼もしい。
「……まぁ私は妥当だけど、朱里がスタメンじゃないのは意外ね」
「私は一緒に指揮に回るよ。今回の練習試合は伊吹さんを含めて初心者の起用を試みている。経験を積ませる為にね。ここぞという時の代打でも息吹さんを先に出すから、覚えておいて」
「え、ええ……」
「勿論朱里ちゃんも出すからね!」
う~ん……。本当にこれで良いのか不安だな。今からでも遅くないから、雷轟を息吹さんに代えない?
そんな不安が過る中、整列の時間になった。さて……。うちが柳大川越にどこまで通用するかな?
「試合開始前の整列……。ギリギリ間に合いましたね」
「そうだな。『あの投手』がいるチーム……。今後の参考にさせてもらうか」
グラウンドの外では私服の少女2人が新越谷と柳大川越の試合を見に来ていた。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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