最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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反省を活かそう!

金原を含む藤和の人達が帰った後に私達は反省会をする事に。

 

「皆、お疲れ!今から反省会だよ!」

 

芳乃さんの提案で他校の試合を観戦しながら反省会。

 

「今日はエラーが多かったな……」

 

「監督、帰ったら千本ノックだって……」

 

「こ、こうなったらノック上等だよ!」

 

大鷲と藤和との練習試合で合計8個のエラーが出た。控えめにいっても多すぎる……。

 

藤田さん、大村さん、息吹さんが1つで、川崎さんが2つ、雷轟が3つとエラー祭りである。

 

「どれも打球が強いわよね。前進だと思ったら後ろだったりするし……」

 

「打球勘は数をつめばきっと身に付くよ」

 

私のいたリトルシニアは試合の数が埼玉随一と言われているから、そういった経験だけなら県内で何処にも負けないと思う。

 

「私は守備のサインが細かくて集中出来ないよ」

 

「それも含めての練習試合だよ!大会までには慣れてね」

 

「場合によっては一球ごとに……。それこそ緊張する暇もないくらい出すからね」

 

サインの方は基本的に芳乃さんが、私がスタメンじゃない時はたまに私が出している。あとは雷轟の打席の時も……。

 

(というか雷轟の打席も芳乃さんがサイン出しても良いと思うんだよね。打順の都合上私が塁にいる時に雷轟に回る事が多いし……)

 

そして私達は学校に戻って先生のノックを受ける。

 

「そうです!速い打球はどんなに汚い格好でもまず捕る事!」

 

二遊間に飛ぶ打球はどれも鋭く、ファーストとサードにもほぼ同等の打球が飛んでくる。ちなみに雷轟は30球くらい集中して飛んできたけど、その中でも捕れたのは4、5球くらいだった。

 

「次、外野いきますよ!」

 

外野にはセンターの主将を中心にライトとレフトを私、雷轟、大村さん、伊吹さんというローテーションを組んでノックを受けていった……。

 

 

~そして~

 

「これにて合宿を終了します!試合結果は残念だったけど、格上相手でも形になるのは確認出来たね。これからもじっくりと地力を上げていこうね」

 

このチームの地力は良くも悪くもムラがあるからね。安定した強さがほしいところだ。

 

「監督!何かあります?」

 

監督は息を整えて連絡事項を口にする。

 

「……試験の前週は練習時間を短縮しますが、試合はあります。勉強も計画的にやっておくように」

 

『はーい!』

 

そういえばそろそろそんな時期だったね。なんか川崎さんが嫌そうにしてるけど、勉強苦手なのかな?

 

赤点があったら今回の中間はともかく、期末に取ってしまったら8月にある全国大会の出場が危うくなる。

 

(まぁ勉強も大切にしろって事だよね)

 

中間試験に向けて授業の復習時間を少し多めにしておくかな。

 

 

~そして~

 

時は進んで中間試験の結果が帰ってきた。何時も通り私の所に来た雷轟と合流して、武田さん達のクラスに通りかかる。すると……。

 

「ヨミ、中間どうだった?」

 

「ふっふっふっ。来ると思ってたよ!」

 

自信満々に武田さんは成績表を川崎さんに見せてくる。この学校の中間試験の科目は全部で9教科。その合計は762点だった。わ、私よりも合計点が高いだと……!

 

「嘘だろ……。仲間だと思ってたのに……!」

 

「文武両道、尊敬します!」

 

川崎さんと大村さんは点数悪かったのかな?大村さんは頭良さそうなイメージだから、ちょっと意外かも……。

 

「な、なぁ!遥はどうだったんだ!?」

 

「ふふん、稜ちゃんが私の事をどう思っているか大体予測がつくよ。刮目せよ!私の点数を!!」

 

武田さん以上に自信満々の雷轟が成績表を見せる。

 

「う、嘘だろ!?遥まで……!」

 

「遥さんも文武両道なんですね……!」

 

「……まぁ雷轟はこう見えて中間は学年1位だったからね。なんか納得いかないけど……」

 

「朱里ちゃん酷い!」

 

いや、普段の君を見てるとそう思うのも仕方ないからね?

 

「……ところで稜ちゃん、まさか赤点取ってないよね?」

 

「そ、それは大丈夫……」

 

怖っ!芳乃さんって時々怖くなるよね。

 

「……なーんだ!稜ちゃんが大丈夫なら皆大丈夫だね」

 

「オーイ!それはどういう意味ですか~?」

 

川崎さんが大丈夫なら確かに問題なさそう。どういう意味かは……つまりそういう事さ。

 

「それにしても全然勝てないなぁ……」

 

「6敗1引分け……。そろそろ勝ちたいね」

 

「1勝も出来ないのは流石に不味いかな?」

 

うちは先制は出来るんだけど、後半に勢いが落ちる事が多いし……。

 

「しかしよく試合受けてくれるな。殆んど1年のチーム相手にさ」

 

「監督が頑張ってくれてるからね……」

 

「まぁ格上相手に良い試合してるだけまだマシだよ」

 

「でもまぁ私は楽しいよ。1年からいっぱい試合に出られてさ!」

 

それは人数が少ないうちの利点だね。

 

「同感だけど、やっぱり勝ちたいよ……。というか朱里ちゃんが投げる時は無失点だったじゃん!」

 

「私の時は運が良かったのか誰もエラーしてないしね」

 

ちなみに金原には三振を2つ取ってやったぜ。あの時の金原の悔しそうな表情と言ったらもう素敵でしたよ!

 

まぁ負け続けに対して凹んでても仕方ないし、切り替えて練習しよう……。

 

 

~そして~

 

「はいっ!」

 

おー、飛んだ飛んだ。フェン直じゃん。そして雷轟の方は……。

 

「はっ!」

 

負けずにフェン直。この2人はバッティングにおいては本当に頼もしい。

 

「2人共相変わらずエグいわね……」

 

まぁバッティング以外は素人レベルだから、中々使い辛い部分はあるけど……。

 

「そろそろ白菊ちゃんのに打順を上げようかな~?」

 

「雷轟もスタメンで出すとしたら中軸を任せられるレベルにまで育ってきてるから、その分誰かを下げる事になりそうだけど……」

 

私と芳乃さんが横を見ると、打順を下げられるという危機に陥っている山崎さん、藤田さん、川崎さんの3人。

 

「……そういえば打順はどうやって決めてるの?私と稜と珠姫って似たタイプなのに、ほぼ固定されてるし」

 

「似て非なる……って言った方が正確かな?」

 

「そうだね。じゃあ例えば同点でノーアウト一塁の状況でサイン無し。3人ならどうする?」

 

芳乃さんのこの質問に対する解答によって打順を決めている節はあるからね。

 

「四球狙いつつバント」

 

「同じく……」

 

「私は大量点狙う為に打つぜ!」

 

藤田さん、山崎さん、川崎さんの順番で答える。こういうのって性格が出るよね。

 

「だよね。3人はそれが理由だよ。じゃあ朱里ちゃんは?」

 

私にも同じ質問が……。タイプ的にはこの3人と類似しているからなんだろうか?

 

「……イニングによると思う。序盤なら藤田さんと山崎さんと同じで、中盤ならそれに加えてセーフティも視野に、終盤なら川崎さんと同じくエンドラン狙いかな」

 

「……朱里って色々考えているのね」

 

「本当にポジション投手なのか?」

 

「投手だろうと関係ないよ。打席に立ったなら1人の野手としてプレーしてるし」

 

ピッチングとバッティングはまた別なんだ。これとても大事。

 

「という訳でフリースインガーの稜ちゃんは4番よりも後ろ、菫ちゃんと珠姫ちゃんは経験豊富な分珠姫ちゃんを3番にしているよ。朱里ちゃんは……」

 

「私に関してはシニアでも殆んど7番を打っていたから、この打順が落ち着くんだよね。だから私がスタメンに入る時は事前に7番に入るように芳乃さんにお願いしてるよ」

 

実際シニアでもクリーンアップを打たないかと監督に言われた事があったけど、その時はピッチングに専念したいから、下位打線を希望したんだよね。

 

「打順に落ち着きってあるんだ……」

 

「まぁ朱里ちゃんみたいに打ちたい打順があればアピールしてね!」

 

「5番で良いや!」

 

「本当自己中ね……」

 

まぁ良くも悪くもそれが川崎さんだしね。

 

武田さんの方は顔面4分割を意識してあの魔球を投げ始めて迫力が増した気がする。

 

「まるで死神……の鎌ね」

 

「魔球デスサイスですか!格好良すぎです!」

 

確かに中二的な心は擽られるけどね。

 

「勝てなさすぎて遂に味方にまで死神と呼ばれるようになったか……」

 

「球の軌道の事だよ。鎌で首を狩るような……」

 

「成程!」

 

まぁ山崎さんが言ったイメージがしっくりくる気がする。

 

「それに勝てない事を言うなら死神じゃなくて貧乏神だよね」

 

「し、死神で良いです……」

 

「ボンビー!」

 

「止めて!!」

 

こうして本日の練習時間は過ぎていった……。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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