最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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馬宮戦と熊谷実業戦は1話で完結予定です。


県大会3回戦!新越谷高校VS馬宮高校

今日の練習も終わり、私達は3回戦に向けてミーティングをしている。

 

「次の相手は馬宮高校!特筆すべき点はないけど、2連勝しただけあって勢いはあるよ」

 

攻撃も守備も梁幽館や影森に比べると数段落ちるけど、芳乃さんの言う通り勢いがある。

 

「じゃあ3回戦のスタメンを発表するよ。打順や守備は朱里ちゃんと珠姫ちゃんも考えるのを手伝ってくれたんだ!」

 

「……とは言っても私と山崎さんはこれまでの成績やこのタイプの投手との相性の良し悪しも考慮して意見しただけだけど」

 

「でも朱里ちゃんがどう考えているのか凄く参考になったよ」

 

「そう言ってもらえるとありがたいけど……」

 

あの一件以来山崎さんの距離が妙に近い気がする……。あとなんか武田さんの私を見る目が据わってるんだよね……。私何かしましたか?

 

「じゃあ発表するね。1番一塁手希ちゃん、2番二塁手菫ちゃん、3番捕手珠姫ちゃん、4番中堅手キャプテン」

 

ここまでは練習試合や影森戦と同じ。でも……。

 

「5番左翼手遥ちゃん、6番遊撃手稜ちゃん、7番三塁手理沙先輩、8番右翼手白菊ちゃん、9番投手息吹ちゃん……。3回戦はこれでいくからね!」

 

雷轟の代打での活躍は目を見張るものがあるのも相まってクリーンアップで起用する事に。本来なら4番を任せても問題ない打力なんだけど、総合力を見るとまだ4番は無理そうかな。特に守備。今日の練習でもポロポロしてたし……。

 

「やった!5番!!」

 

「まぁあんだけ活躍してたらしゃーねーな……」

 

「でも私達だって負けないわよ!」

 

雷轟が5番になった事で盛り上がる雷轟と川崎さんと藤原先輩に対して……。

 

「私、控え、なんで……」

 

「まぁ私達……というかほぼ武田さんだけど、梁幽館戦でかなりの球数を投げたからね。少しでも体力を回復させてほしいんだよ」

 

控えは私と武田さん。案の定武田さんは不満たらたらである。

 

「今後2試合は息吹ちゃんと藤原先輩の継投で、ヨミちゃんと朱里ちゃんは抑えでいく予定だよ」

 

「えー……」

 

「クローザーか」

 

「響きが格好良いわね」

 

「後ろには私と朱里ちゃんがいるので、安心して投げなさい!」

 

主将と藤田さんがそう言うと武田さんが嬉しそうに息吹さんと藤原先輩に絡む。主将だけじゃなく、藤田さんも武田さんの扱い方がわかってきたな。

 

それに馬宮側が武田さんの対策に躍起になっているところに別の投手をぶつける事で思うように打てなくなる……なんて展開もあったりしてね。

 

(まぁ流石にそれは馬宮高校を甘く見すぎかな……?)

 

 

 

そして試合当日……。

 

うちは後攻なので、守りに入る。マウンドにいる息吹さんを見て馬宮高校の人達は大変驚いていた。

 

「向こうの様子を見るに上手く馬宮高校の意表を突きましたね」

 

「もしかして朱里ちゃんはこれを見越してたの?」

 

「いや、全く見越してなかったって訳じゃないけど……」

 

馬宮側の表情から察するに本当に武田さんの対策しかしてなかったらしい。はまりすぎてて私もびっくりしてるよ……。なんなら梁幽館戦の時よりも予想が的中してない?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんで朱里せんぱいが先発じゃないんですか~!?」

 

「あはは!はづきドンマイ☆」

 

「馬宮高校には特に脅威的な選手はいませんからね。影森戦と同様に川口さんと藤原さんでいくつもりでしょう」

 

「それにしても大きいカメラ……」

 

「朱里せんぱいの勇姿を納める為に買った一眼レフなのに、朱里せんぱいが撮れないんじゃ意味がありませんよ!」

 

「落ち着いてくださいはづきさん。友理さんと中田さんに迷惑ですよ」

 

「あはは……。気にしないでください……」

 

「それより私達も一緒で良かったのか?」

 

「新越谷の応援に来ているのでしょう?梁幽館の貴女達は秋大会以降も当たる可能性があるからその偵察も兼ねているとはいえ」

 

「ああ、後輩達の為にもうちを破った新越谷の野球は見ておきたいからな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

試合は進み3回表。1対0で私達がリード。

 

先発の息吹さんはヒットを打たれても要所をキチンと抑えて無失点で終える。最後に投げたのは武田さんの強ストレートかな?

 

「3回無失点!素晴らしいよ息吹ちゃん!」

 

「カーブも強ストレートも良い感じだよ」

 

「ナイスピッチ息吹ちゃん!それにしても私のコピーとはお目が高い!オリジナルも早く投げたいなぁ」

 

「ヨミちゃん、コーチャーに入って」

 

「あっ、はい」

 

息吹さんに絡む武田さんだけど、山崎さんに促されてコーチャーに入る。

 

「さぁ二巡目!希ちゃんからの好打順だよ!」

 

「村井さんの球種は全部見たと思うから、ここからは好球必打で追加点を取っていこう」

 

『おおっ!』

 

その後中村さんから始まって、バントをするかと思われていた藤田さんが長打を打ち、それが連なり後続も続いて3回裏だけで3点取る事が出来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「一気に3点か……」

 

「結果論ですが、バントしてたら無得点でしたね。相変わらず良い攻撃です!」

 

「一巡目でも様子見しつつも先制点を取る……というのが新越谷の流れですからね。これまでの新越谷も影森戦以外は全て先制点を取っています」

 

「流石朱里せんぱいのチームですね!」

 

「こらこらはづき、新越谷はワンマンチームじゃないよ」

 

「そうだな。攻撃と言い、守備と言い、新越谷はもう充分あの頃の強豪校に戻っているだろう」

 

「う~ん……」

 

「どうしたの和奈?」

 

「雷轟さんのバッティングを見たかったなって思って……」

 

「ああ、歩かされたからね」

 

「雷轟さんは私の決め球を打った人ですから!警戒されるのは当たり前ですよ!」

 

「何故はづきさんがそんなに自信満々なんですか……」

 

(しかし格下相手とはいえ3回戦まで勝ち進んでいる相手に朱里さんと武田さんを温存……。窮地に立たされている人とは思えませんね。朱里さんの思い切りも大したものです)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4回裏でワンアウト満塁。

 

「えいやっ!」

 

再び回ってきた雷轟。今度は満塁なので、敬遠は出来ずに投げると雷轟はグランドスラムを叩き込んだ。

 

『ゲームセット!』

 

7点以上の差がついて4回コールド。この大会のルールでは余程点差が大きく開かない限り3回まではコールドがなく、4回から7点コールドというルール。

 

つまり武田さんの出番どころか息吹さん1人で終わった……。

 

「そんな~!!」

 

なんか武田さんが嘆いているけど、多分それは向こうも同じなんだよなぁ……。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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