最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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早川朱里のイップス克服計画始動!

今日も私は皆より一足早く朝練。

 

 

ガシャンッ!

 

 

(はぁ……。上手く投げられない。なんだろうねこれは……。リトルシニア時代でもこんな事はなかったのにね)

 

でも誰に相談しようかな?普通に考えたら主将や捕手の山崎さんやマネージャーの芳乃さん、あとは同じメインポジションが投手の武田さんかな?いっそのこと全員に……?

 

(いやいや、流石に迷惑か……)

 

「あれ?今日も朱里ちゃん早いね。おはよう」

 

(それならもう私は今後野手として頑張る事にして、藤原先輩と息吹さんの投手能力の上昇の為に私はコーチに専念するのも悪くないな)

 

「朱里ちゃん?」

 

(本来なら真っ先に母さんに相談するべきなんだろうけど、これは私の問題だからねぇ……)

 

「朱里ちゃん!!」

 

「うわっ!や、山崎さん?いつから来てたの?」

 

「来たのはついさっきだよ。朱里ちゃんに声を掛けたけど、聞こえてないみたいだったから……」

 

「そ、そう……」

 

今日は山崎さんが1番乗りか……。先輩達じゃないのは珍しい。

 

(あっ、丁度良いかも。山崎さんに相談しようかな。今後もバッテリー組むかも知れないし)

 

「ねぇ山崎さん、ちょっと相談があるんだけど」

 

「相談?」

 

「実はね……」

 

私は山崎さんにここ数日調子が悪い事を話した。

 

「スランプ!?」

 

「どちらかと言えばイップスに当たるのかな?まぁそんな感じ。あの練習試合で神童さんにホームランを打たれた時から思うように球がいかないんだよ」

 

「どうして……?」

 

「もっと早く相談するべきだったね。こんなギリギリなって申し訳ない……」

 

出来れば1人で解決したかったからね。

 

「朱里ちゃんは1人で抱え込み過ぎだよ。私だって朱里ちゃんのボールを受けるんだから、二宮さんみたいに相談してよ!」

 

「返す言葉もないね……」

 

まぁ二宮の場合は勝手に私の事情に踏み込んできただけなんだけど……。

 

「とにかく投げるから、受けてほしいな」

 

「任せて!」

 

私はマウンドに上がって投げ込みを開始する。

 

「こい!!」

 

山崎さんが構えたミットに目掛けて投げるんだけど……。

 

 

ガシャンッ!

 

 

ミットに届かず、ネットに当たる。

 

「朱里ちゃん……」

 

「……ごめんごめん。こんな私の為に付き合ってくれるかな?」

 

「勿論だよ!」

 

それからも投げ込みを繰り返すけど、1球もミットにボールが収まらずに、外へ外へと飛んでいく。そして次の球も……。

 

(また横へ大きく逸れた。これだと投手として使い物にならないな……)

 

「くっ……!」

 

「えっ……?」

 

山崎さんは私の投げた暴投を飛び込んでキャッチした。

 

「ちょっ、山崎さん大丈夫!?」

 

「う、うん……。平気。私はこれでもガールズ時代に補逸0だったんだよ?ワイルドピッチくらい取れなきゃね!」

 

いや、ワイルドピッチどころじゃない暴投だったんだけど……。

 

「それで怪我をしてたら意味ない……。新越谷に捕手は山崎さんしかいないんだから、無理しないでよ」

 

「無理しなくちゃ朱里ちゃんのイップスは治らないかも知れないんだよ!?私の心配をしてる場合じゃないよ!」

 

「イップスに陥るのはあくまでマウンドに立った時だけ……。全国大会に間に合わなかったとしても外野でなら出られるし、外野からの送球は何の問題もないからね。ゆっくり治していこうと思う。それまで長い道のりになるよ」

 

「……それでも、朱里ちゃんのイップスが直るのなら、私はそれに付き合うよ。朱里ちゃんのパートナーだからね」

 

そんな事を言って……。武田さんが悲しむよ?でもまぁ……。

 

「ありがとね……。珠姫」

 

「!!い、今名前で……」

 

聞こえてた!?独り言のつもりでボソッと言ったつもりなのに……。

 

「ねぇ!もう1回呼んで!?」

 

「ちょっ、近い近い!恥ずかしいからやだよ……」

 

しつこく食い下がってくる山崎さんに対して、2人だけの時は名前で呼ぶ……という条件で勘弁してくれました。

 

山崎さんってクールなイメージあったけど、変わったなぁ……。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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