最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

111 / 1797
番外編 二宮瑞希の白糸台生活 夏大会編 1年目 76

1回裏。新越谷の攻撃に入ります。清澄の先発投手は片岡さんですか……。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

初球はストレート。割と力任せではありますが、コースを突いた良い球です。宮永さんがリードをしている……というのもあるでしょうが……。

 

「流石決勝戦と言うべきか……。かなり速いストレートだ」

 

「フン!まぁ私には遠く及ばないがな!」

 

「だ、大豪月さんよりも速い球投げる人ってそんなざらにはいないような……」

 

まぁ和奈さんの言う通りですね。現状日本の高校生の中では間違いなく最速投手でしょう。

 

 

カンッ!

 

 

「そして大豪月の球を見てきた新越谷の打線にとっては捉えるのも難しくない……か。半端に速いと、却ってそれが仇になりそうだな」

 

「そうですね」

 

とはいえ何人もが今打った中村さんのようにはいかないでしょうね。他にそれが出来そうなのは山崎さん、岡田さん、そして雷轟さんが候補に挙がりますね。

 

「清澄高校の連中は宮永以外の全員が野球をこの春から始めた人間ばかりのようだな」

 

「この春から!?あの投手もかなり速い球を投げるし、4番の子なんて和奈ちゃんみたいなスラッガーの才能があるよ!」

 

神童さんの発言にはづきさんが驚いた表情をしながらグラウンドを見ています。

 

「……それを可能になるよう育成するのが天王寺さんの腕前です」

 

それぞれの個性を活かして、それを大きな長所に変える……。間違いなく天王寺さんにしか出来ない芸当です。

 

「アタシも天王寺さんにお世話になったからわかるんだけど、あの人の教え方はヤバいよ」

 

「そういえばいずみちゃんは天王寺さんに指導してもらったんだったね」

 

「それだけじゃなく、いずみ以外の選手の中でも当時の川越シニアで9割以上は天王寺さんに指導してもらっていた……」

 

「私達の1つ下の世代までの川越シニアは天王寺世代と呼ばれていましたね」

 

私達の1つ下の後輩達は大小の差はあれど天王寺さんにお世話になっていました。

 

「……改めて川越シニアの連中が化物揃いだとわかったが、二宮達はそんな天王寺からは指導してもらってないのか?」

 

「そうですね。私と朱里さん、和奈さん、亮子さん、はづきさんは天王寺さんの指導を受けていません」

 

「へー、はづきも天王寺さんと関わっていなかったんだ?」

 

「あの人は苦手なんだよね……。だから極力関わらなかったの」

 

「はづきさんのそれは正しい判断ですね。天王寺さんの指導は麻薬のような中毒性がありますから」

 

実際に天王寺一派……みたいな派閥が出来上がり、チームの約9割は派閥に入っており、当時は朱里さんや和奈さんが肩身狭そうにしていましたね……。

 

「ち、中毒!?」

 

「ま、まぁ瑞希ちゃんの言う中毒って言うのは大げさなんですけど、実際に他の人の指導だと物足りなくなるってシニアの人達は言ってました……」

 

「そうなんだ?でもアタシは何ともないよ?」

 

(そういえば以前天王寺さんがいずみさんを逃した……みたいな事を言っていましたが、清澄の人達はもしかすると……)

 

天王寺さんの指導がなければ、野球をやっていけない……と刷り込ませようとしている可能性すら頭に浮かびますね。

 

「どうした二宮?」

 

「……いえ、何でもありません」

 

(まぁ例えそうだとしても悪い事何1つとしてないので、何も問題ありませんね)

 

まぁ恐らくはこの試合が終われば天王寺さんは清澄を離れる事になると思いますし、私の考え過ぎでしょう。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

  • 見たい
  • 見たくない
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。