最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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頂点を決める戦い

『いよいよ始まろうとしています。女子高校野球の頂点を決める戦いが!決勝戦まで駒を進めたのは互いにダークホース!!一塁側はシード校の海堂学園高校を2回戦で、更にもう1つのシード校である聖皇学園を準決勝で何れも接戦を勝ち取ってきました。全国大会初出場です。長野県代表の清澄高校!』

 

決勝戦も私達は後攻。サヨナラ勝ちが狙えるし、リードしていれば攻撃回数が1回少なくなる分後攻の方が負担が少なくなって私としては助かるよ。

 

『三塁側もシード校の二校を破ってきました!しかも伝統ある白糸台と洛山に勝利!それだけではなく、元シードである永水高校にもコールドゲームを決めております!昨年は不祥事を起こしておりましたが、その汚名を返上する事が出来るのか!?埼玉県代表の新越谷高校!』

 

……わかってはいたけど、去年の不祥事って結構尾を引いてる感じなんだね。

 

真面目に実力を見せ付けてきたからブーイングとかはないけど、不祥事の事を出されると被害者だった主将と藤原先輩もやりにくいだろうに。

 

『今日、この決勝戦を解説するのは紺野美優!解説にはプロの世界でもトップクラスの成績を残しております猪狩奏さんに来てもらっています!』

 

『よろしくお願いします』

 

『猪狩プロ、今日の試合の見所はズバリなんでしょうか?』

 

『そうですね……。清澄にも新越谷にもそれぞれ独特な実力を持った選手がいますので、1つはそこに注目したいです』

 

『1つ……という事は他にも着眼点が!?』

 

『その辺りは試合が進めば解説します』

 

決勝戦の試合の解説には大ベテランの猪狩プロが来てくれている。母さんと同い年でタイトルも幾つか残している……そんな人が試合の解説をするとなると芳乃さんもぴこぴこするよね。

 

「勝っても負けてもこれが最後!悔いのない野球をしよう!!」

 

「じゃあ今日のオーダーを発表するよ」

 

芳乃さんと私で考えた決勝戦のオーダー。これには山崎さんや投手陣にも協力してもらった最高のオーダーだと思う。

 

 

1番 レフト 中村さん

 

2番 キャッチャー 山崎さん

 

3番 センター 主将

 

4番 サード 雷轟

 

5番 ライト 藤原先輩

 

6番 ショート 川崎さん

 

7番 セカンド 藤田さん

 

8番 ピッチャー 息吹さん

 

9番 ファースト 武田さん

 

 

「……随分オーダーを弄ったのね」

 

「決勝戦は全員野球を目標に!ベンチスタートの白菊ちゃんも朱里ちゃんも出てもらうよ!!」

 

「まぁ私は準決勝の事もあるし、終盤までは体を休めつつ、芳乃さんはコーチャーに立つから、時々指示出しするよ」

 

それ以外は藤井先生がやってくれます。

 

「先発は息吹ちゃんだよ!」

 

「わ、私が先発……」

 

「息吹さんの特訓の成果を見せる時だね」

 

「朱里……」

 

「それに息吹さんだけのオリジナル、この試合で見せてやってよ」

 

「……そうね。清澄相手にどこまで通用するかわからないけど、やってみるわ!」

 

この日の為に……って訳じゃないけど、息吹さんの唯一無二の球をこの試合で見せられると良いね。

 

そして清澄のオーダーは……。

 

 

1番 ピッチャー 片岡さん

 

2番 セカンド 花田さん

 

3番 キャッチャー 宮永さん

 

4番 サード 鏑木さん

 

5番 センター 刀条さん

 

6番 ショート 越前さん

 

7番 ファースト 室橋さん

 

8番 ライト 福原さん

 

9番 レフト 平沢さん

 

 

「そういえば朱里ちゃんが言ってた川越シニア出身の先輩さんってあの9人の中にいるの?」

 

「いないよ」

 

「えっ、いないの!?」

 

「あの人は芳乃さんと同じ役割の人だからね。この大会ではベンチから指示出し……今は清澄の実質的な監督だよ」

 

それにしてもこれだけの個性豊かな人達をよくもまぁまとめあげてるね。

 

「なんだ?私の話か?」

 

一塁側から清澄の人が出て来た。その人は私と同じ川越シニア出身の先輩……。

 

「……そうですね。今丁度貴女の話をしてたんですよ。天王寺さん」

 

「久し振りだな朱里!まさか決勝戦で当たる事になるとは思わなかったよ」

 

本当にね。新越谷にしても、清澄にしてもまさかここまで勝ち進むとは思っていたかった。

 

「そしてその過程で私達の古巣である川越シニア出身の同胞達とも衝突した……」

 

私達の場合は清本と二宮、天王寺さん達の場合は金原とか……。

 

「そして今日またこうして川越シニア出身の同胞……朱里とぶつかる」

 

「……新越谷は私だけのチームじゃないですよ」

 

「もちろんわかっているさ。だが今の清澄も私だけのチームじゃない……。互いに強敵達を倒してきたからね」

 

「…………」

 

「願わくば今日を最高の試合にしたいところだな!」

 

「……当然です。負けませんよ」

 

「私もな。……今日朱里はベンチスタートみたいだが、関係ない。清澄は清澄の野球を全力でやるだけさ」

 

そう言って天王寺さんは一塁側のベンチ歩いて行った。

 

「……なんか風格が違うね」

 

「そうだね。私よりも1年長く生きているのは伊達じゃないって事だよ」

 

その辺は主将や藤原先輩にも言える事だけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんとか良い席を確保出来たね……」

 

「人数が人数ですのでどうなるかと思いましたが、ここからならよく見えるでしょう」

 

「今日は大所帯だね~」

 

「賑やかなのは良い事だ!」

 

「ここにいるのはかつて新越谷と戦った連中ばかりという事か……」

 

「うん、私達も県大会の準決勝で新越谷と戦ったもん。ねぇ亮子ちゃん!」

 

「……そうですね。あの準決勝は朱里との投げ合いで私自身もまだまだ成長の余地があるという事がわかった良い試合でした」

 

「朱里せんぱいがまたスタメンじゃない……」

 

「あはは!はづきは相変わらずだね~」

 

「全員合わせて9人……。それも皆新越谷や朱里さんに縁のある人達ばかりですね」

 

(それに今日の試合相手……清澄高校は天王寺さんが選手を育ててここまで勝ち上がってきている……。油断は禁物ですよ朱里さん)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『さぁ、間もなくプレイボールです!!』

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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