『試合終了!2対4で新越谷高校の勝利です!全国大会を制したのは埼玉県代表の新越谷高校となりました!!』
『新越谷も清澄もお互いに取った点が大きく、重いもの……。それ故に手に汗握る良い試合でした』
実況と解説の言葉で私は改めて新越谷が全国優勝を果たした事を実感した。
「朱里ちゃん……」
「朱里ちゃん……」
「朱里ちゃん……」
「な、何かな……?」
なんか雷轟と武田さんと芳乃さんがジリジリと迫ってくるんだけど?怖いんですけど!?
『確保ーっ!!』
「なんで!?」
私は必死に逃げるけど、今の3人は三森3姉妹もビックリな速度で私を追いかけてくる。つまり……。
「皆!朱里ちゃんを捕まえたよ!!」
3人に捕まりました……。私今から何をさせられるの?
「よし、皆で朱里を胴上げだ!」
「ど、胴上げ……?」
いやなんで私?そういうのって監督である藤井先生か主将の役目でしょ?なんで私が……?
「諦めろ朱里。これは試合前から決まっていた事だ」
「し、試合前から……?」
試合前からそんな事を思ってたの?だから皆試合前に何かヒソヒソと内緒話してたの?
「そういう事だから、上げられなさい」
「そうそう。観念しろよな!」
「私も諸手を挙げて大賛成です!」
「私達全員がここまで来れたのは朱里ちゃんのお陰だと思っているのよ」
藤田さん、川崎さん、大村さん、藤原先輩が私の右を囲む。いやいや藤原先輩、ここまで来れたのは皆の実力ですって!
「朱里を胴上げする事にキャプテンの私も賛成したし、皆もそれは同じだ」
「私、朱里ちゃんと野球出来て良かったって思っとーよ!」
「私も、朱里がいなかったら投手として全国の舞台で投げられるなんてきっとなかったわ」
「さぁ早川さん、諦めて胴上げされてください」
更に主将、中村さん、息吹さん、藤井先生が私の左を囲む。藤井先生?出来れば皆を止めてほしかったです……。
「朱里ちゃん!」
「朱里ちゃん!」
「朱里ちゃん!」
「朱里ちゃん!」
武田さんと山崎さんが私の後ろを、芳乃さんと雷轟が私の前を挟む。やっぱり私が胴上げされないといけない感じ?胴上げって滅茶苦茶危険なんだよ?況してや私達13人しかいないんだよ?
「……良い試合だったな」
「ウム、まさに決勝戦に相応しい試合だったぞ!」
「ですね~」
「1つ何かが違ったら埼玉県代表は私達咲桜だったかも知れないだけに羨ましく、眩しい光景だよ」
「新越谷と当たらなければもしかしたら我々梁幽館も……とつい思ってしまうな」
「来年は後輩達がきっと仇を取ってくれる」
「この一眼レフであの胴上げのシーンを押さえましょう!」
「これは私達も負けてられないな」
「だねー。あっ、その写真後でアタシに頂戴はづき」
「帰ったら早速練習……だね。私も雷轟さんには負けてられないよ。はづきちゃん、私もその写真ほしいな」
「学ぶ事が多い試合でした。これ等を活かして更に精進するまでです。はづきさん、私にもその写真をください」
コワイ。ドウアゲコワイ……。
「朱里ちゃん大丈夫?」
心配するのが遅いよ!私滅茶苦茶怖かったんだからね!?まぁ悪い気はしなかったけどさ……。
「朱里!」
「天王寺さん……」
「優勝おめでとう。良い試合を出来た事を光栄に思う」
「そうですね。私達もそう思います」
天王寺さんと握手を交わした。
「これからも頑張れよ!」
「お互いに……ですよ」
試合こそは勝ったものの、私は宮永さんには結局勝てていない。今後の課題はいっぱいあるね。
「凄い……。本当に新越谷が全国優勝した……」
(こんな私だけど、仲間に入れてもらおうかな?朱里ちゃんはいつでも待ってるって言ってたし、大丈夫だよね……?)
「待っててね。朱里ちゃん」
「新越谷優勝……。雷轟遥に早川朱里……か」
(よもやこの2人が一緒に野球をやっているとはね。少し複雑な気分だよ)
「私も向き合わなくてはいけないな」
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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