最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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新たなスタート

私は自分のクラスの教室まで足を運んだ。

 

(長い間悩んでいたみたいだけど、決意してくれたなら良かったよ)

 

教室の扉を開けると、私を呼び出した子はちょこんと立っていた。

 

「わざわざ来てくれてありがとう朱里ちゃん」

 

「気にしなくても良いよ。そっちこそ私達の試合は練習試合も含めて毎回観に来てくれたみたいだしね」

 

彼女は渡辺星歌。シニアで知り合った子で、ポジションが投手である事からも私や二宮はそれなりに関わっていた。

 

「それで……野球部に入ってくれるって事で良いんだよね?」

 

「うん……。星歌も朱里ちゃん達の力になりたい!」

 

「まだまだうちは人数が少ないからね。大歓迎だよ」

 

「そ、そんなに少ないんだ……」

 

「去年の不祥事が尾を引いてるみたいだからね。川越シニアの10分の1もいないんじゃないかな」

 

まぁこれに関しては川越シニアが多過ぎるだけのような気もするけど。男女比も8:2で女子が少なかったし……。むしろその中で友沢や金原、天王寺さんのような女子がいる事に驚きだ。

 

「人数が少ないとは言ったけど、うちの投手陣は豊富だからね。ボサボサしてると置いていかれるかもよ?」

 

「そ、それは試合で見てたから大丈夫……だと思う。多分……」

 

な、なんか不安だな……。でも渡辺の実力なら本職の投手じゃない息吹さんや藤原先輩よりも投手としての実力は上だろう。タイプも違うしね。

 

(問題は二宮も手を焼いたという渡辺の我の強さと時々見せるサイン無視……。シニアでは二宮以外の捕手とも相性が悪かったし、そこだけが不安要素かな……?)

 

山崎さんなら渡辺の短所を克服させてくれるとは思うけど……。

 

(まぁなるようにしかならないか……)

 

「それじゃあ行こうか。部員の皆に紹介したいし」

 

「う、うん!」

 

ガチガチだな……。本当に大丈夫?

 

 

……で、部室前に着いたけど、肝心の渡辺は私の後ろでガチガチになっている。

 

「……いつまで緊張してるの?」

 

「だ、だっていざとなったら足がすくんで……」

 

この子こんなに緊張する子だったっけ?シニアでも投げる時は堂々としてたよ?マウンドでの我の強さはどこへ?

 

「……とりあえず入るよ。他の部員も全員集まっているみたいだし」

 

芳乃さんから通知が来ていて、今日は休みなのにも関わらず全員揃っているみたい。勤勉な事で……。渡辺は一旦部室前に待機させてもらって……っと。

 

「遅れました」

 

「あっ、朱里ちゃん!」

 

入るなり芳乃さんがぴこぴこしていた。原因は多分真ん中にいる人がだろう。もしかして新入部員?いや、でもこの人見た事があるんだよなぁ……。

 

「さて!全員が揃ったところで自己主張をお願いします!」

 

「は、はい……。川原光、2年生です。夏大会と全国大会凄かったです。私も一緒にやりたいなって」

 

思い出した。川原先輩はリトルの頃からよく応援に来てくれた人だ。今年の大会も梁幽館戦からずっと観に来てくれていたし。

 

「あの早川さんと一緒に野球が出来るなんて光栄に思っています。よろしくお願いします」

 

「「タメ口すみませんでした!」」

 

雷轟と武田さんが川原先輩に謝っていた。私がいない間に何があったんだ……?

 

「……って先輩は朱里ちゃんの事を知ってるんですか?」

 

あっ、今そこに辿り着くのね?

 

「……川原先輩は私がリトルの頃からよく試合を観に来てくれていたよ。こうして話すのは初めてだけど」

 

「握手お願いします」

 

なんか川原先輩に握手を求められた……。まぁ断る理由がないから良いけどさ。

 

「ところで本当に良いんですか?これならジョークですよ」

 

山崎さんが川原先輩に1枚の紙を見せた。えっと……?野球部の部屋。入室者は野球部員とみなします?

 

いつの間にこんな紙が部室にあったの……?

 

「もー、本気だよ!」

 

「来る者拒まず、去る者追い掛けます!」

 

どうやら芳乃さんは本気らしい。あと大村さん?去る者は追い掛けないであげてね?

 

「私達2年だけど、話した事ないわよね」

 

「何組?私達4組」

 

「6組。棟が違うし、会う事がないよね」

 

「人数少ないから大変だと思うけど、よろしく」

 

「うん」

 

川原先輩も野球部に馴染んでいる。これなら渡辺も大丈夫だよね……?

 

「芳乃さん、ちょっと良い?」

 

「どうしたの朱里ちゃん?」

 

「実は私も入部希望者を連れて来ているんだ」

 

「本当に!?」

 

うおっ!食い付き凄っ!!

 

「う、うん……。ちょっと待ってて」

 

私は一旦外に出て、部室前で縮こまっている渡辺を連れて来た。

 

「ほら自己紹介。勇気出すんでしょ?」

 

「う、うん……」

 

「本当に新入部員だ!」

 

「驚いたな。これも全国優勝効果か……?」

 

芳乃さんはぴこぴこしており、主将は追加の新入部員に驚いていた。

 

「い、1年生の渡辺星歌です。新越谷の皆さんの試合を観て勇気をもらいました!」

 

「渡辺の実力は保証するよ。私と同じシニア出身だからね」

 

「か、川越シニア出身!?」

 

「わっ!?」

 

芳乃さんが更にぴこぴこする。まぁ去年の全国優勝シニアだもんね。渡辺はユニフォームをもらっていないけど……。

 

「私投手ですので、援護よろしくお願いします!」

 

「はぁ……」

 

「う、うん……」

 

武田さんが投手アピールをしていた。川原先輩はともかく、渡辺は投手がメインなんだよなぁ……。あっ、便乗して息吹さんと藤原先輩も投手アピールしてる。私も投手なんだぜ!

 

「なぁ、投手といえば……」

 

「肝心のポジションは……?」

 

川崎さんと藤田さんが川原先輩と渡辺にポジションを聞いていた。

 

「えっと……。一応投手かな」

 

川原先輩も投手だったのか……。渡辺も入れたらこれで投手が6人。本当に投手陣が豪華になっていく……。

 

「せ、星歌も投手だよ……」

 

「嘘っ!一気にライバルが2人も出現!?」

 

そうなるね。渡辺も野球から離れていた割には毎日の基礎練習を欠かしていないから、私にとっても強力なライバルが出現した。




遥「今回から星歌ちゃんが本格的に本編に合流だよ!」

朱里「川原先輩と同じタイミングで加入っていうのも凄い偶然だよね」

遥「光先輩は原作だと新越谷が県大会の準々決勝で負けて、その後に加入する形になるんだよね?」

朱里「本来なら50話ちょっとで出番が来ていたって事か……。大幅に登場が遅れる事になるなんて当時は作者も予測してなかったみたいだし……」

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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