最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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混合試合!赤チームVS白チーム④

『5番 サード 清本さん』

 

(一難去ってまた一難……か)

 

清本も雷轟に負けない高校生で1、2を争うスラッガーだ。そんな清本と対峙する訳だけど……。

 

(……ってあれは木のバット?)

 

(これは相当気合いが入ってますね。全国大会から和奈さんの雰囲気が大きく変わっています)

 

身長は相変わらずちっちゃいままなのに、雷轟以上の威圧感を感じる。全国大会が終わってからまだ1週間くらいしか経ってないのに彼女に一体何があったんだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お~、早速清本ちゃんはあれを使ってるね~」

 

「あれって木のバットだよな?全国大会までの彼女は普通の金属バットを使っていた気がするが……」

 

「そりゃあれを入手したのは正真正銘全国大会が終わった後だからね~」

 

「雰囲気も前とは別物だが、何かあったのか?」

 

「洛山は昨日まで合宿に行ってたからね~。毎年恒例の獄楽島への強化合宿~」

 

「な、名前からしてとんでもない島だな……」

 

「実際清本ちゃんを含める1年生が行くのは初めてだったから、良い刺激になったと思うよ~」

 

「……まぁ詳しくは聞かないが、あのバットはその合宿によって手に入れた代物……という訳か」

 

「そういう事~」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(打席に立つと振り撒かれる威圧感が更に凄まじいですね。本来なら歩かせるべきでしょうが……)

 

(言うまでもなくここは勝負だよ)

 

正直勝負を避けたいけど、今の清本から逃げると取り返しのつかない事態になりそうな気がするからね。

 

『ストライク!』

 

初球は外角高めに投げる。見逃しが余計に怖い。何あの子?副キャプテンになって非道さんに何か叩き込まれたの?

 

(どうやら普通に勝負してくれるみたいだね。歩かせようものなら朱里ちゃんに……!)

 

怖っ!でも私だって負ける訳にはいかないよ。今の清本が今までの清本じゃないように、私もシニアまでの私じゃないんだから。

 

(2球目は緩急を付ける球を投げてほしいところですが……)

 

二宮のミットは内角低めに構えていた。初球はストレートだったし、次は緩急を付ける為にチェンジUPを投げるかな……。

 

(あわよくばタイミングを狂わせて空振りしてほしいところだけど……)

 

そう思って投げた瞬間、清本が超スピードでスイングをしたかと思えば……。

 

(は……?えっ?打球は!?)

 

ボールが消えていた。少なくとも二宮のミットには収まっていない。当てられたのは確かだ。

 

 

ドンッ!

 

 

「えっ……?えっ!?」

 

打球はレフト線に飛んでいた。フェンスに当たって初めて打球が飛んできた事に気付いたようだ。

 

『フ、ファール!』

 

幸い切れてファールになっていたから良かったけど、今のはヤバかった……。雷轟のスイングスピードもかなり速いけど、今の清本のスイングはそれとは比べ物にならない……。

 

(まさに覇竹の勢い……だね)

 

(恐ろしいスイングスピードですね。目にも止まらぬ速さでスイングして、打球もそれに合わせて高速で飛んでいきました)

 

(これが私が獄楽島で得た新技。これで私は雷轟さんを越えてみせるよ……!)

 

とはいえどうやって抑えるべきか……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「流石清本ちゃんだね~。敵に回ると恐ろしいよ~」

 

「全くだ。……そもそもおまえは同じ県内……というか同じ高校なんだから、県対抗総力戦で別チームになる事はないだろう」

 

「そうだね~。同じ高校で良かったよ~」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、なんだ今のスイング!?」

 

「打球が消えたかと思ったらレフト線に……」

 

「す、凄い……!」

 

「この場では味方だが、本来なら敵になる相手だ。ヨミや理沙が投げるのなら、彼女の対策を考えないといけないな……」

 

「朱里ちゃんがどう抑えるか……ね」

 

(朱里ちゃん、大丈夫かな……?)

 

「いやー、これってアタシ達も決して他人事じゃないよね……」

 

「そうだな。和奈と対峙する時にあのスイングに対する解答を見付けないといけない」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まぁさっきの打球はヤバかったけど、なんとか追い込んだ。3球勝負にするべきか、1球外すべきか……。

 

(……朱里さんの方は何やら考え込んでいるみたいですが、私のやる事は変わりません。ただミットを構えるだけです)

 

二宮のミットはど真ん中に構えられていた。あのスイングを見て尚且つど真ん中要求とか正気じゃないね。

 

(まぁ正気だったら雷轟や清本と勝負しよう……なんて思わないよね。わかったよ)

 

私は二宮の構えているど真ん中にストレートを投げた。最後はストレート!

 

(3球目……。この球は……!)

 

 

カキーン!!

 

 

覇竹の勢いで放たれた目にも止まらぬスイング。それは私のストレートを完璧に捉えて……。

 

『ホ、ホームラン!』

 

電光掲示板に直撃。壊れてないよね?

 

(しかし流石清本……。リトルからの付き合いだけあって成長した私の球を打つのも難しくない……って事か)

 

(雷轟さんも打てなかったストレートを私は打てた……。あれがあの時の雷轟さんに投げたストレートだったのか……と問われたらわからない。勢いは感じたから、それに近いものだと思うけど……)

 

次の打席は絶対に抑えてみせるからね……!

 

その後6番の鏑木さんと7番の主将を凡退に抑えてスリーアウト。なんとか1点で済んだけど、この1点がどう響くのか未だにわからない……。




遥「清本さんにホームランを打たれた朱里ちゃん!」

朱里「その発言は私に効く……」

遥「私を三振させた朱里ちゃんはどこに!?」

朱里「しつこいよ」

遥「次回は少しイニングが進むよ!」

朱里「まぁ2回表だけで2話も使っちゃったからね……」

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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