最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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混合試合!赤チームVS白チーム⑤

イニングは進んで6回。私と武田さんで投げ合い、ランナーを出しつつも互いに失点0で抑える。つまりまだ1対0という訳だ。

 

『ストライク!バッターアウト!!』

 

6回表はクリーンアップから始まる打順だったけど、なんとか3人で抑える事が出来た。清本は1打席目の借りを返すように三振にしてやったぜ!

 

(やっぱり朱里ちゃんは凄い……。でも私だってまだまだ負けないよ。次に戦うのがいつかはわからないけど、その時は完膚なきまで叩き潰してあげる……!)

 

(ふぅ……。ちょっと疲れてきたな。7イニング投げ切れるかな?)

 

最悪最終回だけでも息吹さんや川原先輩や渡辺にバトンを渡しても良いけど……。

 

6回裏の攻撃は私の打順からだ。

 

「1点ビハインドの状況だけど、誰か代打で出る?」

 

私が確認すると皆は首を横に振った。何故?

 

「……まだ試合に出てない人達は皆朱里さんにこの場面でも出てほしいと思っているみたいですね」

 

「私今日3タコなんだけど……」

 

武田さんのあの魔球やら、偽ストレートやらで私はコテンパンにされてる訳です……。その分ピッチングで借りを返しているけどね!

 

「……しかしここで朱里さんが打たなければ赤チームに追い付けないのもまた事実です」

 

あの?なんでプレッシャーを与えるの?まぁこのままやられっぱなしじゃ私も終われないけどね……。

 

『9番 ピッチャー 早川さん』

 

(ここで朱里ちゃんか……!)

 

(ここまでなんとか三振で抑えてはいるけど、決して油断は出来ないね)

 

(さて……。私だって白チームに打撃で貢献しないとね)

 

武田さんの1球目は外角高めのストレート。私がこれまでそのコースに手が出なかったからって、そんなあからさまに投げなくても……。

 

 

カンッ!

 

 

『ファール!』

 

(初球から打たれた……。これまでの3打席は外角に手が出なかったのに……!)

 

(私だってただやられていた訳じゃない。苦手なコースの克服の為にそこ以外の選択肢を消すように誘導させていたからね……)

 

とはいえまだ私が外角の球が苦手なのには変わりない。向こうのバッテリーがその事についてどう思うかによって攻め方が変わってくる筈……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「流石朱里だね~。転んでもただでは起きない☆」

 

「そうだな。これまで苦手としていた外角に投げさせるような凡退の仕方……。向こうは外角に投げれば朱里を抑えられるという先入観を植え付けさせた」

 

「だから朱里ちゃんは他のシニアだとクリーンアップでも通用するんだよね。川越シニアだと下位打線なんだけど……」

 

「……改めて川越シニアのレベルの高さが伝わってくるな」

 

「私達は今回ベンチだったけど、敵味方の守備の動きもかなり参考になったわ」

 

「これからは彼女達がライバルとして立ちはだかる……のよね」

 

「……私なりの課題が見えてきた。県対抗総力戦に選ばれるように頑張るぜ!」

 

「その決意も必要だが、今はヨミと朱里の対決を見ておこう。私達にとっても良い刺激になる筈だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ファール!』

 

(これで6球連続でファール……!)

 

(朱里ちゃん、凄く粘ってくるなぁ……)

 

(私だって負ける訳にはいかないんだよ。秋大会では私がエースになる為の1つとして、ここは武田さんを打たせてもらうよ)

 

まぁ仮にここで打てたとしても3タコだからまだまだ武田さんに軍配が上がると思うけどね……。

 

 

カンッ!

 

 

『ファール!』

 

(危ない危ない……。今のはタイミングギリギリだったね。これまでの配球から察するにそろそろ武田さんの決め球であるあの魔球がくる頃だけど……)

 

(これ以上粘られるとキツいね。あの球で決めにいこう!)

 

(うん!)

 

武田さんが振りかぶって投げてくる。コース的にもあの魔球である事はほぼ間違いない筈……。それでも万が一の事があるから、ギリギリまで見定める……!

 

(ここだ!)

 

あの魔球だと察した私は曲がり始めに合わせて低めにスイングを始動する。

 

 

カンッ!

 

 

(なっ!?)

 

(タイミングが完璧だった……。朱里ちゃんはあの球がくる事を読んでいたの!?)

 

私が放った打球は外野の頭を越えた。

 

「ナイスバッチ!」

 

「回れ回れ~!」

 

白チームの声援に応えて塁を蹴る。

 

「えいっ!」

 

ライトの雷轟からサードの清本へと送球が飛んでくる。雷轟は送球も良くなったね……!

 

「これで終わりだよ朱里ちゃん!」

 

「私だってまだ諦めてない……よ!」

 

クロスプレー。際どいけど、判定は……。

 

『セーフ!』

 

よしっ!三塁打!!

 

(これで私も少しは武田さんに近付けたかな……?)

 

その後我等が白チームはノーアウト三塁のチャンスを逃さず、三森3姉妹がアウト2つを駆使してなんとか同点に追い付く。

 

しかしそれでも武田さんの投球は冴えたまま(むしろ球が走ってきているような……)で後続の打者は抑えられて同点止まりとなった。

 

(いよいよラストイニングか……。向こうは1番からの好打順だし、投手を代えるにしてもどうするか……)

 

「朱里さん、最終回はどうしますか?或いは延長戦に備えていくべきでしょうか?」

 

「とりあえず渡辺達3人には肩を作らせているから、いつでも投げさせられるけど……」

 

「問題は上位打線相手にどうするか……ですね?」

 

そう……。代えるにしても私が続投するにしても1番から始まる赤チームの打線に白チームはどうしていくか……なんだよね。

 

ここは……!




遥「朱里ちゃんが自分のバットで白チームの意地を見せてきたよ!」

朱里「私だってやられっぱなしじゃいられないからね」

遥「次回、白チーム投手交代!?」

朱里「交代するとしたら誰が投げる事になるんだろうね?」

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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