最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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混合試合!赤チームVS白チーム⑥

……私はここで降板する事になった。正直無理な投球は出来ないからね。

 

それで誰が投げるかだけど……。

 

(良い機会だから彼女に任せたけど、急に不安になってきたな……)

 

二宮がどう対応するかによってこの試合の運命が変わってくる。だからあとは任せたよ……!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「無理無理無理無理!なんで星歌がマウンドなの!?」

 

「駄々をこねないでください。貴女は朱里さんの意思を継いで投げてもらいます」

 

「他にも適任はいるよ!なのに……」

 

「……朱里さんはこれも良い機会だと言っていました」

 

「良い機会……?」

 

「星歌さんはシニアにて格上相手に自信が持てずトラウマになっていました。自分の力が通じる訳がない……と」

 

「…………」

 

「そんな星歌さんは何の為に新越谷野球部に入ったのですか?」

 

「それは……こんな星歌でも野球部の力になりたいから……。星歌に勇気をくれた新越谷野球部に恩返しがしたいから……」

 

「その想いと私を抑えた時の気迫を思い出して投げてください。そうすれば向こうの上位打線を抑える事が出来るかも知れません」

 

「そ、そこはかも……なんだ……」

 

「世の中に絶対はありません。そこに限りなく近付く事は可能ですが……」

 

「それも星歌次第……って事だよね。うん、頑張るよ!」

 

(どうやらわかってくれたようですね。シニア時代での星歌さんの我の強さは高校に入ってから収まっているみたいですし、もしかしたらがあるかも知れませんね)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おっ、次は星歌が投げるんだ?」

 

「星歌ちゃんのピッチングってシニア時代だと格上に対しては苦しい……って印象だけど……」

 

「それはあくまでもシニア時代までの事だ。今いる星歌はその頃とは違うだろう」

 

「亮子ちゃんの言う通りだよ。今の星歌ちゃんは新越谷野球部に入って自分の殻を破ろうとしている……。朱里ちゃんはその切欠が私達になるように仕向けているかもね」

 

(星歌ちゃんは自分に自信がないって言ってたけど、シニアの皆はちゃんと星歌ちゃんの事を見ていてくれてるよ。だから自信を持って投げ切ってね!)

 

「簡単に朱里の思惑通りさせないのがアタシ達だからね~。自信を付けている星歌には悪いけど、赤チームの勝利の為にも打っちゃうよ~☆」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『1番 レフト 金原さん』

 

(赤チームは1番のいずみさんから……。白糸台戦で見せた星歌さんのピッチングなら苦戦はすれど、抑えきれない相手ではないと思いますが、その辺りはいずみさん次第ですね)

 

(お~、星歌と勝負するのってシニアの紅白戦でもあんまりなかったよね?なんだかワクワクしてきたよ!)

 

(いずみちゃん……。川越シニアでは星歌にとっては雲の上のレギュラー陣の一角だった。男子にも負けないパンチ力と足の速さでシニアではずっと1番を打っていて、藤和高校でも不動の1番……。正直星歌じゃ抑えられないと思っていたのに、今はそんな負の感情はない……)

 

金原はミートもあって、パワーと足の速さなら友沢と互角以上のものを持ってる。まぁ飛距離は友沢に軍配が上がるけど、それでもシニアでは男子以上の成果を発揮していた選手の1人だ。

 

(この試合では渡辺が向こうの上位打線を上手く抑えて、渡辺の殻を破らせる為に設けられた機会だとも私は思っている。理想では渡辺が金原、友沢、清本を抑える事だけど……)

 

その為には間にいる中村さんや雷轟を歩かせる必要がある。なので無理はせず回ってきてしまった時に対処すれば良い。

 

 

カンッ!

 

 

金原が初球から渡辺の球を捉える。

 

『ファール!』

 

(三塁線切れたか……。星歌も良い球投げるね~)

 

(初球から打たれた……。やっぱりシニアの1軍で活躍していた人は違うな……。でも星歌だって負けないよ!)

 

渡辺は続けてカーブとスライダーで金原を攻める。しかし……。

 

 

カキーン!!

 

 

『ファール!』

 

(星歌も成長してるみたいだけど、アタシからしたらまだまだ甘いね。これで全力だったなら次でスタンドへ放り込むよ?)

 

渡辺の変化球も悪くはないけど、金原を抑えるのには不十分なのか金原自身はまだ余裕がある。

 

(いずみさんの方は余裕がありますね……。それなら決め球を投げてもらいましょう)

 

(瑞希ちゃんのあのサインは……!)

 

金原はホームランを狙うつもりなのか構えを大きく取っている。バッテリーもそれを感じ取ったのか、警戒心を大きくした。

 

そして5球目……。

 

(これは……星歌の決め球?でも予測の範囲内!)

 

渡辺が投げたのはオリジナルフォーク。金原も予想していたのかタイミングを合わせてスイングする。

 

 

カンッ!

 

 

金原が打った当たりはセンター方向へと伸びていく。このままスタンドに入ってしまうと苦しいけど……。

 

『アウト!』

 

センターが打球に追い付きアウトとなった。

 

(球威に圧された……。まぁこれは星歌をどこか侮っていたアタシの敗けだね。でも次はアタシが勝つからね☆)

 

先頭の金原を打ち取ったが、中村さんと友沢を続けざまに歩かせてしまい、ワンアウト一塁・二塁のピンチに陥ってしまう。

 

『4番 ライト 雷轟さん』

 

ここでゲッツーでも取らない限り雷轟と清本の相手をしないといけなくなった。ランナーが2人いる以上歩かせるとしても1人が限界だし……。

 

(流れが悪いですね。歩かせるとしても雷轟さんよりは和奈さんの方が良さそうなので、この場は勝負といきましょうか)

 

(遥ちゃんと和奈ちゃんって超高校級のスラッガーなんだよね。星歌が抑えられるかわからないけど、いずみちゃんを抑えた時の事を思い出して投げていくよ!)

 

このピンチを凌げたら流れは私達に傾くけど、どうなる事やら……。




遥「なんか焦らされている気がする……」

朱里「気のせいじゃない?」

遥「次回でこの試合は決着かな?」

朱里「一応その予定だけど……」

遥「まさか第2陣があるとか!?」

朱里「それも可能性あるなぁ……」

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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