今回の試合は清本の成長具合が想定を越えていた事が大きな要因となった。それは勝利した赤チームも敗北した白チームも……。
(しかし清本の成長を見れたのは大きな収穫だね。秋大会以降に清本がいるチームと当たる時に備えて対策を考える必要があるみたいだ……)
尤も二宮なら既にいくつか対策を思い付いているだろうけど……。
(この混合試合はそれぞれのチームの主力がどのような成長を遂げているか……という情報アドバンテージが大きく取れますね。それはどのチームも同じですが、白糸台の場合は大星さんや彼女を連れて行かなかった事がこちらに有利に傾いています)
「はーい!皆試合お疲れ様!勝ったチームも負けたチームもよく頑張ったよ!!」
六道さんは課す練習こそは厳しいけど、こうして飴と鞭をよくわかっているから監督として優秀なんだよね。普段は優しいし。
「この後は15分休憩した後にもう1度チーム分けをして試合をするからね。水分補給はしっかりと!」
六道さんの一言でそれぞれが水分補給をしたり、ベンチで休んだりしている。そんな中で……。
「ノックいくよーっ!」
数人は守備練習をする事になったので、私は水分補給をしながらそれを見る事にした。ちなみにノッカーは六道さん。
「サード!」
カンッ!
六道さんのノックは厳しいコースに飛んでくるけど、その選手には決して捕れないレベルじゃない打球を寄越してくる。
バシィッ!
おっ、ナイスキャッチ!サードは鏑木さんか……。この人は本当に守備が上手いな。全国大会決勝戦でも難しい打球をことごとく捕球してたし、打撃も4番を任せられるレベルだし……。
(先程の試合もセカンドの守備を難なくこなしてたし、足もかなり速い。まさに走攻守の三拍子が揃ってるね。元空手部だけど……)
空手を通じて鏑木さんが清澄でどのようにプレーしてたかも気になるところだね。
「次!二遊間とファースト、6ー4ー3のダブルプレーでいくよ!」
次は二遊間のゲッツーか。セカンドとショートは藤田さんと川崎さん、ファーストは清本が入っていた。というかあのちっちゃいスラッガーはもう体力が回復したの?元気過ぎるでしょ……。
カンッ!
「オッケー!」
川崎さんが打球を捕って、そのまま藤田さんに送球。そして藤田さんもファーストへと送球する。
(川崎さんも藤田さんも大分上手くなったね。特にちっちゃい清本のミットに目掛けて送球するのは簡単じゃないよ)
ファーストは基本的に背が高い人がやるイメージのポジションだけど、背が低いとそれはそれで他の選手がその背が低いファーストのミットに目掛けて送球する必要があるから、ファーストの捕球だけじゃなく他の選手の送球が良くなったりもする。
まぁ要するに清本みたいにちっちゃいと皆が自然とミット目掛けて投げるようになる……という事である。
小休止も終わり、次はチーム分け。クジ引きの結果、私は赤チームに配属された。他のチームメイトはと言うと……。
「今度は朱里ちゃんと一緒だよ!良かったぁ~」
「タマちゃんと離れちゃったよ。朱里ちゃ~ん!」
まずは雷轟と武田さん。何故2人共私に抱き付くのか。今夏だから、暑苦しいったらありゃしない。
武田さんの言うように山崎さんは白チームにいる。そんな山崎さんは何故か物欲しそうな顔をして私の方を見ていた。ジャンプしても小銭なんて入ってないよ?
「朱里と一緒だとなんだか心強いわね……」
「そうだな。安心感があるって言うか……」
先程ノックを受けていた藤田さんと川崎さんの二遊間コンビ。前の試合は私のいるチーム負けてるんだよ?なのに心強いって……。
「朱里と組むのも久し振りだね~☆」
「うん……。一緒に頑張ろうね」
金原と清本の川越シニア組。打力トップクラスがここまで揃っていると安心する。前の赤チームの偏りを見ていると余計に……。
「やった。また朱里ちゃんと一緒だ!」
「今度は私達で朱里ちゃんを勝利に導こうね」
「で、出来るかしら……」
前と同じチームだった渡辺、息吹さん、川原先輩の新越谷投手陣の3人。私は多分投げないから、3人で力を合わせて赤チームを勝利させてね。
「また一緒だ!よろしくね朱里ちゃん!」
「早川さん、姉妹共々よろしくお願いします」
「瑞希ちゃんと6年間組んでた早川さんと一緒……。何か私が学べる事があるかな?」
白糸台の佐倉姉妹と鋼さん。えっ?待って待って。これで13人なんだけど?あと1人しか赤チームに入れないんだけど?正捕手が1人もいない事とかないよね?
(今いる中で正捕手なのは山崎さんと二宮と非道さん……。山崎さんは白チームに行っちゃったから、残るは二宮と非道さん)
どっちでも良い。出来れば付き合いが長い二宮カモン!!
「白ですね」
「白チームだよ~」
終わった……。これゲーム成立するの?
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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見たい
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