最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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バスでの移動にて

鹿児島駅に降りて、次なる目的地の霧島神境の最寄り駅に停まるバスに乗って約30分。ちなみに私達が乗るバスは永水の人達が手配してくれた終点まで直通のバスで私達の貸し切り状態だそうだ。

 

「あっ、バスが来たよ!」

 

雷轟がそう言ってこちらに来たバスは……。

 

「お、大きいな……」

 

「そ、そうですね……」

 

普通のバスに比べてかなり大きいバスだ。送迎バスにしては力を入れ過ぎではないだろうか?私達20人もいないんだよ?

 

「……では乗っていきましょうか」

 

藤井先生の号令に従ってバスに乗車する事に。

 

「広ーい!」

 

確かに広い。座席も電車みたいに横4列になっており、反対4列と向かい合わせとなっている。完全に規模の無駄遣いって感じがする……。

 

(窓側の席は確保しておこう……)

 

私は景色を眺めたり、もしも酔ってしまった時に備えて窓側の席を座る。

 

「私朱里ちゃんのとーなりっ!」

 

「あっ、ズルいよ遥ちゃん!」

 

なんか私の隣の席を椅子取りゲームが如くで取り合っていた。席は沢山あるんだよ?何故私の隣に?

 

私の周りには隣に雷轟、その左に武田さんと山崎さん、反対側には芳乃さん、息吹さん、照屋さん、渡辺と続いている。何人かは新幹線でも同じグループにいたような……。

 

「目的地まで30分くらいあるし、疲れている人がいたら寝てても良いよ」

 

芳乃さんは疲れていたら今の内に休んでてほしいと言っている。この気遣いは素晴らしいと思います。

 

「新幹線でぐっすり寝たから大丈夫!」

 

「私も眠くないよ!」

 

雷轟と武田さんはこのように元気いっぱいだ。少なくとも雷轟は寝起きで元気なようだ。私は低血圧だから、寝起きにそこまで元気はないよ。まぁ特に眠たい……とは思ってないけど。

 

「星歌も寝ようと思ってたけど、寝過ぎで夜眠れなくなるって考えると寝るのはやめておこうかな?」

 

「私も問題ありません」

 

「今寝たら夜眠れなくなりそう……」

 

「合宿での練習で疲れて逆にぐっすり眠れそうな気もするけどね……」

 

どうやら全員眠気の心配はなさそうだ。

 

「むしろこの移動時間で何かしたいよね!」

 

「何かって……トランプとか?」

 

そんなの持ってきてないよ。よしんば持って来ていたとしてもやるのは宿舎とかでしょ?

 

「トランプは持ってないけど、こんなのはどうかな?」

 

芳乃さんが鞄をゴソゴソと漁って何かを取り出した。

 

「カラーボール……?」

 

赤、青、黄色、緑、黒と5色のカラーボールだ。黒のカラーボールとかどこで売ってるんだろう……?

 

「今からこれを使って連想ゲームをするよ。私が見せたカラーボールの色の物を答えてね!」

 

「面白そう……!」

 

早くも雷轟が興味津々だ。まぁ暇潰しには丁度良いかもね。

 

「じゃあスタート!」

 

スタートの合図と共に芳乃さんが赤色のカラーボールを見せる。赤といえば……!

 

「ポスト」

 

「赤身」

 

「イチゴ!」

 

「ケチャップ」

 

「トマト」

 

上から山崎さん、照屋さん、雷轟、私、息吹さんの順番。5人共ほぼ同時だけど、山崎さんと照屋さんがその中でも若干早かった。

 

「えっと……。血?」

 

「口紅?」

 

「ヨミちゃんと星歌ちゃんは少し遅いかな?」

 

どうやら武田さんと渡辺は少し遅いらしい。

 

「芳乃、これって何の役に立つの?」

 

息吹さんがこの連想ゲームが何の役に立つのかを尋ねる。似たような事ならシニアでやった事があるから、私は大体予想がつくけど……。

 

「選球眼や送球の指示とかのとっさの判断力が鍛えられる……かも知れない!」

 

そう言いながら芳乃さんは緑のカラーボールを繰り出す。とっさの判断力ってこういう状況からもあるんだよね。

 

「ほうれん草!」

 

「木の葉」

 

「エメラルド?」

 

今度は雷轟、照屋さん、山崎さん……の順番なんだけど。

 

「これって黄緑はあり?」

 

武田さんが芳乃さんに質問する。実は私も同じ事を思ってたので、緑は答え辛かった。

 

「そうだね……。意外と緑の物って黄緑の方がそれに属してるから、ありにしようか。次はこれ!」

 

今度は黒。

 

「黒豆」

 

「炭!」

 

「墨汁」

 

「闇夜」

 

照屋さん、雷轟、山崎さん、私と続く。

 

「えっ?黒?」

 

「先に言われてしまったわね……」

 

「数少ない選択肢を他の人よりも如何に早く言うかも大切かもね」

 

確かに私もギリギリだった。こうなる前に言わないと判断力の有無に関わりそう……。あとは視野の広さとか知識の多さとか?

 

「それじゃあ次は傾向を変えてみるよ。これ!」

 

そう言って芳乃さんは「新」が付く駅と書かれた紙を見せてきた。これは地理の勉強とかでも役立ちそう……。

 

「新宿」

 

「新橋」

 

「新長田!」

 

「新越谷」

 

「西新?」

 

「し、新大阪?」

 

「新横浜!」

 

上から山崎さん、照屋さん、雷轟、私、息吹さん、渡辺、武田さんの順番。

 

「うんうん、皆良い感じだね!」

 

こんな感じでバスが目的地に着くまで連想ゲームは続いた……。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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