ガンガンガンガン!!
「はーい、朝ですよー」
騒音で目が覚める。音の方を見るとそこにはオタマとフライパンを持っている薄墨さんがいた。起こし方古典的過ぎない?
「んん……」
「お、おはよう……」
何人かはまだ眠そうにしていた。まぁまだ6時だもんね。それに比べて……。
「おっはよー!今日も1日頑張ろーっ!!」
「おーっ!!」
雷轟と武田さんの元気コンビ。この2人は本当に元気だな。特に雷轟は昨日の練習で他よりもキツいのをやってたのに……。
(昨日は色々あって余り疲れが取れてないけど……)
そんなの関係ない。私は強くなりたい……!
「今日と明日は全体練習から始めますので、着替えたらすぐにグラウンドに集合してくださいねー」
そう言って薄墨さんは去って行った。フットワーク軽いな……。
着替え終わった私達はグラウンドへと集合。そこには神代さんと六女仙の7人がいた。
「おはようございます。まずは準備運動として軽く走ってもらいます」
コート内のランニングか……。
「身体を目覚めさせる為にもまずは20周走りましょうか」
20周って……全然軽くないよ?準備運動じゃなくて割と本格的な運動だよ?
「走っている途中で無理と感じたら手を挙げてくださいね。その人は少し休ませますので」
「全国大会を優勝した皆なら、準備運動レベル……。難なくこなしてくれる筈」
滝見さんが物凄いプレッシャーを……!
「それでは監視、指導は巴ちゃんにお願いするわね」
「わかりました」
「その間に私達は他の練習メニューと朝食の準備をしておきます!」
狩宿さん以外がそれぞれ準備に取り掛かった。
「では4列に並んで走りましょうか」
「自分のペースで走ったら駄目なんですか?」
狩宿さんに質問をしたのは雷轟だ。何人かは雷轟と同じように自分のペースで走りたそうにしている。
「列に並んで走った方が負担が少なくなりますからね。無理してペースを上げてダウン……という事態を避ける為です」
成程……。まだ最初の段階で無理をさせる訳にもいかないもんね。
「ちなみに明日以降のランニングは自分のペースで走っても良いですよ」
……どうやら明日以降なら自分のペースで走っても大丈夫なようだ。最初だから、皆の走力とかを見たいのかな?
「他に質問はないですか?……ないようなら、走り始めてください」
狩宿さんが合図を出してランニングスタート。ゆっくりめのペースでランニング。正直明日以降もこれくらいのペースであった方がありがたい人もいそうだ。
(でもなんかモヤモヤするな……。早いところ自分の練習をしたい)
もしかしてそういう感情も見られてる?だとすると私が焦っている事もとっくの昔にお見通しだったって訳?
20周走り終えた。皆同じペースで、同じスピードだったから、大して疲れていない様子。一応このペースの練習も意味はあるって事だね。
「お疲れ様です。もうすぐ朝食が出来ますので、それまで休んでいてください。朝食を食べた後にそれぞれのポジション毎に練習を始めます」
朝食が出来るまでの間は休憩。良い感じに身体が解れたので、あのランニングは本当に準備運動として適していたんだと実感していた。
「朱里、今日の投手練習に付き合ってもらっても良いかしら?」
息吹さんが私に練習に付き合ってほしいと言ってきた。
(私は私の練習がしたい。でも息吹さんが今やっている練習は私がリトル時代にやっていた練習……。もしかしたら今の私がステップアップする為のヒントになるかも……)
「私で良かったら構わないよ」
「助かるわ。昨日でなんとか形にはなったと思うんだけど、朱里目線から見てほしい部分もあって……」
昨日で形になった……?やはり息吹さんは天才か?それとも息吹さんも両利きだったのか……。
(私や友沢は本来の利き腕を昔怪我した事でほぼ両利きになった経歴はあるけど、まさかそれと同じ……?)
何にせよ新越谷の為にも息吹さんが覚醒する切欠を掴んでもらう事を優先させよう。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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