ちょっと心が荒みそうなので、一時練習を中断。息吹さんと石戸霞さんの3人で休憩中。なんかずっと休憩しているような気がするのは気のせいだよね?
「……早川さんはどこか心に余裕がなくなっている……といった感情を感じた事はありますか?」
石戸霞さんが突然そのような話題を切り出した。
「心の余裕……ですか?」
「些細な部分でも良いんです。どこか焦っているような……そんな雰囲気を早川さんから感じています」
そんなに顔とかに出てるかな……?自分じゃ全然わからないや。
「……よくわかりません」
「そうですか……」
石戸霞さんが相槌を打つと沈黙した。なんか気まずくなってきたな……。
(く、空気が重いわね……。朱里も石戸さんもただならぬ雰囲気だし、私がこの場にいても良いのかしら?)
息吹さんも気まずそうにしているし、早いところ会話を切り上げて練習に戻ろうかな?
「……そろそろ私達は練習に戻りますね」
「ま、待ってください!」
「…………」
「今夜、時間をください。貴女が抱えている闇を……祓いたいので」
練習に戻ろうとすると石戸霞さんに引き止められてそんな事を言われた。私って何かに取り憑かれているの……?
「……わかりました。行こう、息吹さん」
「え、ええ……」
まぁ夜になればわかる事だよね……?
「朱里は……何か悩んでいるの?」
「……そう見える?」
「芳乃から聞いた事があるけど、朱里は何かと1人で抱えがちだって言ってたから……」
つまり芳乃さんからもそう見えている……って事か……。二宮にも似たような事を言われたし、なんなら山崎さんにも抱え込み過ぎって言われたような……。
「そう……なのかも知れないね。私の問題だから、他の人を巻き込みたくないって思ってちゃって……」
「…………」
息吹さんがなにか考え込んでいる顔をしている。そして……。
ギュッ!
突然抱き締められた。なにがなんだかわからない……。
「朱里がなにを悩んでいるのかは知らないわ。話したくないのなら無理に話さなくても良い」
「息吹さん……」
「でもそういう時は誰かが側にいるだけで案外楽になるものなのよ。だから朱里が悩んでいる内は私が……私達が側にいるから、抱え込まなくても良いの」
なんか凄く慰められたました。……でも少し元気出たかも。
「……息吹さんってなんかお姉ちゃんみたいだね」
「お姉ちゃんよ。芳乃のお姉さんをやっているもの」
「そりゃそうだ」
過去に息吹さんは芳乃さんが何かしら抱え込んでいるのをこうして寄り添っていたんだろう。芳乃さんは良い姉を持った。
「少し楽になったよ」
「そう?なら良かったわ」
「……確かに私はある悩みを抱えている。でもこれは私自身の問題。酷く、汚く、醜い問題。私の胸の内に抱えたままでも解決出来るのなら誰にも話さないつもり」
「朱里……」
「でもいつか抱え切れなくなったら息吹さん……いや、新越谷の皆に話すよ」
「朱里がそう決めたんなら私はもう何も言わないわ。その時を待ってるから」
「ありがとう」
本当に私は良い仲間を持った。新越谷野球部との出会いに感謝しなくちゃね。
「……ところでこの体制はいつまで続くのかな?」
私は未だに息吹さんに抱き締められている。ちょっと恥ずかしい……。
「……朱里って案外抱き心地が良いのよね」
「いや、抱き心地って……」
「あと何か妹っぽい」
「私は一人っ子なんだよなぁ……」
昔ある人にも似たような事を言われた。私ってそんなに妹っぽいかな?
「あーっ!息吹ちゃんと朱里ちゃんが抱き合ってる!」
背後から雷轟の声が……。私からは抱き付いてないよね?なにをどうしたらそんな誤解が生まれるの?
「私も混ぜてーっ!」
「わっ……!」
雷轟がこっちに飛び込んできた。
「遥も妹っぽいわね……」
それには激しく同意。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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