最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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進化

長かった合宿もいよいよ最終日。

 

最終日はそれぞれの練習の成果を発揮する訳だけど……。

 

「右投げに戻してって……」

 

息吹さんは困惑していた。左投げで良い感じに成長していて、そのままサウスポーに転向しようかというつもりでやってきたのに、石戸霞さんの指令にて右投げに戻すように言われていた。

 

「と、とりあえず私が受けるから、右で投げてみて」

 

「わ、わかったわ!」

 

私が息吹さんの球を受ける事になり、投げさせてみるものの、制球が定まらずにあっちこっちにボールが飛んでいく。

 

「……やっぱり左投げで好感触になってきたのに、右投げに戻すなんて無茶だったのよ」

 

「息吹さん……」

 

確かに左投げの感触が良くて、それを急に右投げに戻せと言われたらそんな反応にもなる。況してや息吹さんの場合は僅か4日間で左投げの才能が発覚したのだから……。

 

(でも、もしかしたら……)

 

「息吹さん、石戸霞さんにはどんな風に言われたの?」

 

「えっ?えっと……。私の右腕には速くなった球種が宿っている……だったかしら?」

 

(やっぱり……。私がリトル時代に母さんに言われた事だ)

 

もしかして神代さんやら六女仙の十曽さんやらは母さんから同様のアドバイスを受けていたのかな……?

 

「そういう事か。それならいけるかも……!」

 

「朱里?」

 

「息吹さん、左でやった投げ方を右投げでやってみて。多分それで上手くいく筈」

 

「左でやった投げ方を右で……。確かこの練習の初日に言われたらけど……あっ!そういう事ね!?」

 

道やら息吹さんも気が付いたみたい。

 

「やってみるわ!」

 

再度息吹さんが投球動作に入る。

 

(肘の位置、懐を深くとって下半身主導……。肩の回転を良くする為に体を傾けて、真上から腕を振り下ろす!!)

 

 

ズバンッ!

 

 

これは……!

 

「ナイスボール!次はもう少し上から投げてみて」

 

「ええ!」

 

(もう少し上からね……。こうかしら?)

 

先程の調子で息吹さんがもう1球投げる。

 

 

ズバンッ!

 

 

(更に手元で伸びた……。これは藤原先輩のジャイロボールにも負けないストレートに仕上がったんじゃ……?)

 

「とりあえずあと1球投げて1度休憩にしようか」

 

「そうね」

 

(まだ……あと1つ上からいける気がするわね)

 

息吹さんが振りかぶり投げる。

 

 

ズバンッ!

 

 

(また速くなった。私はもしかしてとんでもない投手が誕生した瞬間に立ち会った……?)

 

「じゃあ少し休憩にしようか」

 

「休憩がてら他の練習を見に行きましょう」

 

息吹さんの提案で他の練習を見に行く事に。

 

 

カキーン!!

 

 

「おめでとうございます。これで連続50本達成ですねー」

 

「やった!」

 

雷轟は連続50本の場外ホームランを達成し……。

 

 

コンッ!

 

 

「こちらも100連続マシンバント成功ですねー」

 

「や、やっと出来たぜ……。まぐれだろうとなんか嬉しいな」

 

川崎さんもマシンバントを連続100とかヤバいメニューを達成していた。

 

(この合宿で1番伸びたのはこの2人と息吹さんかな……?)

 

もちろん他の皆も合宿前とは比べ物にならないくらい成長している。これは秋大会が楽しみになってきたよ。

 

(私達がこうして合宿をやっている間に他校がどこまで成長しているか……。それが関東大会、そして春の全国大会に出場出来るかが変わってくる)

 

この合宿で差を広げられるとなお良しって感じだね。

 

様々な成長を遂げ、様々な期待、心配を抱えて合宿は終了した。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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