合宿から半月が経過し、秋大会まであと2週間を切った。そんな状況でも変わらず私は日々練習をする。
「こんにちは……って武田さんと山崎さんだけ?」
「あれ?朱里ちゃんだ。今日はグラウンドが使えないから、練習休みの日だよ?」
先程山崎さんが言ったように今日は諸事情によってグラウンドが使えない日。なので私は部室内で色々とやる事がある。
「私は秋大会も近いし、自主練にね。グラウンドが使えなくてもシャドウピッチでフォームを確認しようと……。2人は?」
「私達も似たようなものかな」
ちなみに他はバッセンに行ったり、学校内の委員会とかがあったりでここには来てないみたい。
「それより朱里ちゃんなんか元気が良いね。何か良い事でもあったの?」
「えっ?そう見える……?」
「見えるよ!朱里ちゃんなんか嬉しそうな顔してるし」
そんなに顔に出てたかな……?
「……まぁ母さんとちょっとした蟠りがあったんだけど、それがようやくなくなったって感じかな?」
「蟠り?」
「……2人は私の処遇について知ってたよね?県大会で優勝出来なかったら新越谷を離れなくちゃならないっていう条件を」
「……うん」
「そうだね……」
2人は苦い顔をする。まぁチームメイトが離れるってなると辛いものがあるよね。
「それを提示したのが私の両親で、私の故障した右肩を完全復活させる為の療養期間に当てるつもりだったらしいんだ」
「そうだったんだ。だから……」
「私もそれに気付いたのはつい最近なんだけどね」
合宿で六道さんからその辺りの事も教えてくれた。まさかシニア時代からもしもチームが負けたら……という条件で埼玉を離れるのが私の故障を完治させる為とは思うまいて。
「先日母さんとその事について腹を割って話し合ったって訳。今では母さんと色々話すのが楽しく思えたんだよ」
「……良い話だね」
「うんうん!私も従姉妹の子とたまに電話で話すんだけど、その時間って楽しいもんね!」
「従姉妹……?」
「ヨミちゃんは従姉妹がいるんだ。両親の都合でアメリカに引っ越してて、私も最後に会ったのは小学生の頃なんだけど……」
ふむふむ、武田さんの従姉妹はアメリカにいるんだ……。それはたまに会うって事すら中々出来なくて、武田さんは電話でって言ってたんだね。
「その従姉妹さんも野球をやってたりするの?」
アメリカは野球大国だから、野球の競技人口は半端じゃない。私達のような日本女子がこれだけ真摯に野球に打ち込んでいるのなら、アメリカ女子にもなるともっと真摯に野球に打ち込んでいるだろう。
「うん!……そういえば朱里ちゃんと同じようにリトルシニアで野球やってたって言ってたよ」
うん……?アメリカのリトルシニアで野球をやってた?アメリカに引っ越した……日本人!?
「写真もあるよ!見る?」
「……見ても良いなら是非」
そう言って武田さんがスマホの中の写真フォルダを見せてきた。気になるので、私はそれを覗く事に。そこには武田さんと一緒に写っている茶髪ロングの女性がいた。というかこの人って……。
「嘘……。この人って……上杉さん!?」
「えっ?」
「朱里ちゃん、真深ちゃんの事を知ってるの?」
ま、まさか武田さんの従姉妹が昔アメリカで対戦した相手である上杉真深さんだったとは……。
(確か上杉さんはアメリカのリトルシニアで6年間野球をやっていた。私が対戦した事があるのは1度きりだけど……)
その1度きりでわかったのは上杉さんがとても厄介なスラッガーだという事だ。
清本よりもフィジカル面で上回り、雷轟と違って守備方面でも隙がない……。そんな人が武田さんの身内だとは思いもよらなかったよ。
「朱里ちゃん?」
「あ、ああ……。まぁね。3年前にあったリトルリーグの世界大会で1度対戦した事があるんだよ。印象的だったから覚えてたんだ」
「そっか~。朱里ちゃんから見て真深ちゃんってどんな打者だったの?」
私から見ても上杉さんは凄い打者だ。日本人の中だと間違いなくトップクラスだろう。
(そして今もなお成長を遂げていると過程すると……)
「……上杉さんは私が知る限りでは日本人の中で最高のスラッガーだったよ」
遥「話は続くよ!」
朱里「出番ないのに何故この話を把握してるの?」
遥「主人公だから!」
朱里「ああそう……」
遥「そんな事よりもお知らせが2つあります!」
朱里「2つ?1つはなんとなくわかるけど……」
遥「朱里ちゃんのお察しの通り、1つ目はまたコラボをしてくれる事になりました!」
朱里「コラボ相手はたかとさんで、たかとさんが書いている球詠の二次創作である『詠深の従姉妹はホームラン打者』からオリジナル主人公である上杉真深さんを始め数人を当小説で出す事が決まっているよ。今回で上杉さんの名前が出てるしね」
朱里(まぁこちらが向こうのキャラを出すだけだから、コラボと言えるのかは微妙なところだけど……)
遥「たかとさん、ありがとうございます!」
朱里「1つ目はそれとして、2つ目は?」
遥「この小説の続編が決まったよ!」
朱里「……完結してないのに?」
遥「既にプロットも出来てるみたい。もしかしたら近い内に投稿するんじゃないかな?」
朱里「この小説が完結してないのに?」
遥「タイトルは『最高の選手を目指して!』!作者の話によると主人公はその時の話によって変わるみたい」
朱里「成程……。この小説みたいに雷轟が主人公詐欺をしなくても良いんだね」
遥「詐欺じゃないよ!」
朱里「……ではまた次回でお会いしましょう」
遥「無視!?」
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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