橘の劇的なピッチングを記録し終えて球場を出る。
「朱里ちゃんは川越シニアの方に顔を出しに行くの?」
「そうだね。話題に出た日の内に行こうとは思ってるよ」
「それなら星歌も顔出しに行こうかな……」
どうやら渡辺もシニアに顔出しに行くようだ。後で合流する橘も含めて6人で……っと。
「良かったら息吹さんも来る?」
「えっ?部外者の私が来ても良いのかしら……?」
息吹さんが驚いているけど、この流れで1人だけハブにする訳にはいかないでしょ?知らないけど。
「なにも問題ないでしょう。新越谷の部員達は六道さんとも面識がありますし、シニアの皆さんも六道さんの知り合いなら邪険に扱う事もありません」
「二宮の言う通りだよ。それに息吹さんにとってもプラスになる事間違いなしだしね」
実際に川越シニアの練習風景や今のエースである投手のピッチングも見せる事で息吹さんの投球幅が広がりそうだし。
橘と合流して川越シニアへと向かう。私を見付けた瞬間に飛び込んできた橘に私がアイアンクローをかますのも最早様式美と言っても過言じゃない。
やってきました川越シニア!
「あれ?今日は朱里ちゃんもいるんだ。珍しいね!」
開幕1番で六道さんにこんな事を言われる始末。ねぇ、私ってそんなにシニアに感心がない人間に見える?
「今日もここで練習して行くでしょ?」
「もっちろん♪」
「は、はい。折角なので、身体を動かして行きます」
「私はフォームや練習メニューの確認をします」
六道さんの問いに金原、清本、二宮がそれぞれ答えた。待って?二宮は練習メニューの確認もしてるの?
「いつもありがとう瑞希ちゃん。凄く助かってるよ!」
「私が勝手にやっているだけですので、気にしないでください」
「いやいや、お陰でうちの投手陣は大きく成長してるし、瑞希ちゃんと同じ捕手の子も瑞希ちゃんを見習って練習してるから、成長も凄まじいしね!」
「それはその人達の適性が偶然当てはまっただけですよ」
六道さんと二宮からこんなやり取りが聞こえる。これも恒例行事となっているらしい。この2人はやはりとんでもない。
「そういえば藍さんと歩美さんは来ていますか?」
「2人共来てるよ!」
「……だそうですよ?」
二宮が木虎と初野の所在を六道さんに確認して、六道さんが答える。どうやら2人共来ているらしい。
「……成程ね。じゃあ私は2人を呼びに行って来るね!」
私と二宮の会話で一体なにを察したの六道さん……。
しばらくすると六道さんが木虎と初野を連れて来た。
「「朱里先輩!お久し振りです!」」
おおぅ……。2人共凄い顔を輝かせてる……。
「久し振りだね2人共。元気にしてた?」
「はい!朱里先輩と同じ学校でプレーする為にシニアを引退した後も受験勉強と平行してここで時々練習しています!」
木虎が元気良く答える。いつもはクールな彼女がここまでキャラが変わるとは……。なにを切欠にそうなったのか?
「木虎は学力あるから大丈夫だけど、初野はどうなの?私が知ってる限りだと結構ギリギリだよね?」
新越谷は進学校ではないものの、決して偏差値が低い訳ではない。まぁ60とかそこらだったから、なんとかなるとは思うんだけど……。
「今のところは大丈夫だと思います。藍ちゃんにも勉強を見てもらっていますし……」
「初野さん、わからない事があったら言ってね?」
この2人は学校は違えど、同級生だから仲が良い。ポジションが関係しているとは思うけど……。
「レギュラーの子に何人か声を掛けたから、簡単な紅白戦でもする?」
突然六道さんがそんな事を言ってきた。
「簡単な紅白戦ですか?」
「ここにいる子も合わせて合計18人集まるかは微妙だからゲーム人数は減らす必要があるけどね。瑞希ちゃん達が顔出しに来た時は毎回やっている事だから、どうかなって」
「私は別に問題ないですけど……。渡辺と息吹さんはどう?時間とか大丈夫?」
私は今日試合に参加してないし、折角だから参加しておきたい。
「星歌も問題ないよ。元レギュラーメンバーと一緒に野球出来るなんて光栄だし」
「私も大丈夫だけど……。足手まといにならないかしら?」
息吹さんなら心配はないと思う。
「全員参加します」
「OK!じゃあ準備してくるね!」
六道さんは張り切って準備に向かった。なにを準備するのかな?楽しみでも怖くもある。
「私達は準備運動でもしておきましょう」
二宮に続いて私達も準備運動を開始する。
ひょんな事から川越シニア内で紅白戦をする事になった。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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