川越シニアで変則野球をやった翌日。今日は2回戦の相手のミーティングを軽く行う事に……。
「2回戦の相手は影森高校だよ!」
ミーティングを仕切るのは主に芳乃さん。私と藤井先生も芳乃さんと一緒に前に出ている。
「影森か……」
「夏では初戦で当たった相手だけど……」
渡辺、川原先輩、照屋さん以外は影森には苦戦したものだ。結果的にコールドゲームに出来たのは上手くこちらの術中にはめていけたのが大きな要因だろう。しかし今度は同じようにいくかどうか……。
「前回当たった時よりも数段レベルアップしていると思っている方が良いよ」
「あの宗陣高校に勝っているからな……」
影森の1回戦の相手の宗陣高校はあの梁幽館と接戦だった強豪。3年生が抜けた事によって戦力ダウンしたけど、実力は未だシード校レベルのチーム。
対して影森はバッテリーの中山さんと田西さんが中心のハイテンポピッチングを用いた戦法、そして試合時間が異様に短いチームで、格上相手にも短い試合時間で試合を終了させていた。
「これが影森と宗陣の試合データだよ」
芳乃さんが1回戦の試合データをホワイトボードに貼り付ける。
「試合時間が……45分!?」
「相変わらず短いわね……」
野球スタイルは変わらず、ハイテンポピッチングとそれに合わせた高い守備力。それは夏よりも強化されている。
「あの宗陣相手にここまでやるのなら影森も最早強豪と言っても差し支えないだろう。だが私達も夏より強くなっているのは同じだ……。負けてやる訳にはいかない」
「キャプテンの言う通り!」
主将が影森をそう評価して、芳乃さんが同意すると全員に緊張感が伝わる。
「さて……。ミーティングはここまでにして、各自自主練にしましょうか。2回戦まであと3日……。それぞれの課題を見付けてそれを克服するのをメインとします」
藤井先生が私達の苦手とする部分の克服を中心に自主練する事になった。
「芳乃さん、これを……」
「朱里ちゃん?」
私は芳乃さんに昨日偵察後に川越シニアに寄り、そこで行ったミニゲームのデータを渡す。
「これは……!」
「なにかに使えると思って渡しておくね」
「朱里ちゃん達だけ川越シニアで試合なんてずるいよ!」
「いや、そこではなく……」
そこじゃないんだよね。注目するところは……。
「これって橘さんの……?」
今度こそデータ収集の目的に気付いた芳乃さん。今回のデータ収集の目的は橘の球種をまとめた物と、私、息吹さん、渡辺の守備データをまとめた物。5人の変則野球だからこそ気付く部分もあるだろう。
「息吹ちゃんはサードも問題なさそうだね!」
「うちには雷轟や照屋さんもいるけど、息吹さんも並以上の守備力はあるから、オーダーを考える時に参考になると思うよ」
あとは渡辺の格上に対する奮闘。周りの守備力も関係あるけど、渡辺はピンチになると力が爆発するタイプである可能性をあの試合で見出だした。
「成程……。これは影森戦のオーダーは念入りに考えた方が良いかもね。ありがとう朱里ちゃん!」
「役に立ったならなによりだよ」
一応私のバッティングデータも渡したけど、なにか役に立ったのかね?橘に打ち取られてばかりだったけど……。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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