最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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もう1つの結末

『ゲームセット!!』

 

試合は終わり、1対0で私達新越谷が勝利した。

 

「負けたか……」

 

「あそこの突風はついてなかったね。あれさえなければ、サードのみーちゃんが打球を処理してたのに……」

 

「こういうアクシデントを想定していない大空にも原因があると思います。尤もあれは稀なケースではありますが……」

 

田辺さんや友沢の言うようにあの場面で風が吹かなければ藤田さんが打った打球はサード正面のゴロだったし、風が吹いてくれたお陰で勝てたようなものだ。それにどのような事態が起きようともそれに備えていれば、試合に勝ちやすくもなる。

 

「……まぁ連中が関東大会で借りを帰せばそれで良いんじゃないのか?」

 

「……そうだね。新越谷と当たるかは別として、ここで負けた分も関東大会で結果を出してくれれば良いか」

 

関東大会……。私達新越谷も一応出場が確定しているけど、決勝戦まで進めたんだから、このまま全国まで進みたいところだ。

 

「そういえば今日はもう1つの準決勝も他のチャンネルでやってるんだよね?」

 

「梁幽館と柳大川越の試合か……。しかし新越谷と咲桜の試合と同時進行だし、もう試合は終わってるんじゃないのか?」

 

梁幽館と柳大川越……。どっちが勝つかによってこちらのやる事は変わってくる。梁幽館が勝ったなら私が投げる事になるって芳乃さんは言ってたけど……。

 

(柳大川越が勝つなら……一皮剥ける為にも、渡辺に投げてほしいところだね)

 

柳大川越の捕手である志木さんと渡辺の会話……。あそこから推測するに志木さんは影森戦での渡辺までしか見ていない可能性が高い。

 

(それなら好都合……。渡辺は土壇場で力を発揮するタイプだし、悪癖さえ出なければ充分に柳大川越の打線を抑える術はある。問題は梁幽館が勝った場合なんだけど……)

 

どうしようかと思っているとノックの音が聞こえた。

 

「どうぞ」

 

友沢が返事をすると入ってきたのは橘だった。

 

「やっほー!具合はどう?」

 

「順調に回復していってるぞ。はづきの方は試合じゃなかったのか?」

 

私達が気になっている事を友沢が質問する。果たしてどっちが勝ったのか……。

 

「……負けちゃったよ」

 

橘が少し暗い顔をして言った後、すぐにいつもの調子に戻った。

 

「いやー、惜しかったんだよ。和美先輩も柳大川越の打線を2失点で抑えてくれたんだけどね?中々打線が振るわなかったっていうか……」

 

梁幽館の打線が振るわなかった?朝倉さんが投げていたとしてもある程度は打てるような気もするけど……。

 

「あの柳大川越の1年生捕手……確か志木さんだっけ?あの人に上手く抑え込まれた感じがするんだよね~」

 

しかも志木さんだって!?

 

「ちょっと橘、その話を詳しく聞かせて」

 

「その様子だと朱里せんぱい達は準決勝は勝ったんですね?」

 

「まぁなんとか……」

 

私はずっとここにいたけど……。

 

「まぁ私もそんなに詳しくは知らないんですけど、あの志木さんからは瑞希ちゃんと同じ感じがしたんですよ~!」

 

二宮と……同じ?

 

「志木さんは瑞希ちゃんと同様に投手を乗せて投手の力を引き出すタイプでありながらも、相手を分析して対応する厄介極まりない捕手なんです」

 

(ええ……。二宮みたいな捕手とかヤバいんじゃないの?)

 

これは早急に対策を練る必要がありそう……。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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