最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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スイング

ブンッ!ブンッ!ブンッ!

 

 

「な、なんか遥ちゃんが張り切ってる……」

 

「何かあったのかな?」

 

準決勝が近いとの事で、各自で自主練をしている訳だけど、なんか雷轟の様子が可笑しい……。

 

(思えば二宮の連絡先を尋ねた時から様子が変だった……。二宮に電話した時に何か聞いたのかな?)

 

まぁそれは後で二宮に聞くとして……。

 

(今は自分の練習に専念しよう……)

 

私は私で投げ込みの練習。梁幽館戦で投げるのは武田さんの予定だけど、決勝戦は私が先発予定だって芳乃さんは言ってたから、それに備えている。

 

「ナイスボール!」

 

ちなみに私の球を受けているのは息吹さん。山崎さんのコピーを意識しているのか、返球動作がとても上手く、投げやすい。まさか捕手としての素質もあるのかな?私も見習っておこう……。

 

(朱里の投げるストレートに見せ掛けた変化球……。こうして見るだけだとイマイチ変化球って感じがしないのよね。受ける事によって私も投げられるかもって思ったけど、実際に投げられるようになるにはヨミみたいに直接教えを請うた方が良いのかしら)

 

 

ブンッ!ブンッ!ブンッ!

 

 

「遥のスイングは凄いわね……。風切り音がこっちまで聞こえてくるわ」

 

「……まぁやる気があるのは良い事だよ」

 

ここから雷轟が素振りをしている場所は約20メートルは離れている。どんなスイングをしたらこんな事が出来るのか……。清本と言い、雷轟と言いトップクラスのスラッガーは色々と人間を辞めているような気がする……。

 

 

ブンッ!ブンッ!ブンッ!

 

 

(こうして素振りしていると嫌な事を忘れられる……。でも昨日二宮さんから聞いたあの発言は簡単には忘れられないよ。今は梁幽館に勝つ為にも、こうして素振りをする……。無念無想の想いで、ただひたすらにバットを振り続ける……!今の私に出来るのはそれだけなんだ!)

 

雷轟からは思い詰めたような、そんな感情が伝わってくる……。

 

(準決勝は明日か……)

 

私達の試合は午後からで、私達の前にやる白糸台と聖皇学園の試合観戦を全員で行う予定だ。

 

(なんにせよ明日は頑張ろう……!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『成程……。それで私に電話を掛けてきた訳ですね』

 

「そうなんだ。二宮が昨日雷轟に何を言ったのか気になってね」

 

二宮が雷轟に何を吹き込んだのか……。

 

『私が雷轟さんに話したのは聖皇学園の実態についてです。これは以前朱里さんにも話しましたよね?』

 

「確か……幸せ草によって飛躍的パワーアップした選手達が集まっているって……」

 

あとはジャジメントグループが管轄している学校の1つで、他にはアンドロメダ学園も聖皇学園とは別の意味で関わりたくないところだ。

 

あそこって選手全員がよくわからないゴーグルみたいなのを付けてるんだよね。非道さんのモノクルが可愛く見えるレベル。

 

(しかし聖皇学園にせよ、ジャジメントグループの暗部にせよ、どこでそんなの集めてくるのやら……)

 

「……まぁ雷轟が少し暗い理由がわかったよ」

 

『聖皇学園は新越谷もいずれはぶつかる相手だと私は思っています。避けては通れないかと……』

 

何それ?もしかして来年の夏大会以降に聖皇と戦わなきゃいけないって事?嫌なんだけど……。

 

「……それも覚えておくよ。昨日からありがとね二宮」

 

『気にしないでください。私は知っている事を話しただけに過ぎませんので』

 

「明日の試合、頑張ってね」

 

『朱里さん達こそ頑張ってください』

 

互いに応援し合って通話を終了した。

 

(もしかしたら決勝戦で聖皇と当たる可能性があるって思った方が良さそうだね)

 

本当は避けたいけど、二宮の言う事が本当ならばいつまでも避けてはいられないだろう。準決勝については普通に白糸台が勝ちそうな気もするけど……。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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