最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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関東大会決勝戦!新越谷高校VS白糸台高校①

試合開始。私達は先攻だ。

 

「向こうの先発は鋼さんだな」

 

「練習試合では完封されたましたから、なんとかこの試合で突破口を掴みたいところです」

 

しかしあの時よりも鋼さんが成長しているのも確実。1年生だけでの出場とは言え、決勝戦を任せられる程の実力があるという事がわかる。

 

(この試合も投手戦が予測されそうだけど……)

 

投手戦に持ち込めるかどうかは私次第となる。芳乃さんには完投を目指すように言われているし、完投出来るように頑張りたいところだ。

 

『アウト!』

 

先頭の中村さんがスライダーを詰まらせて凡退。果たして鋼さんを打ち崩せる手段があるかどうか……。問題、課題はそこにあるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「鋼は調子が良さそうだな」

 

「夏大会が終わってからメキメキと成長してるんでしたっけ~?」

 

「より正確に言うなら1軍に上がってからだな。秋大会とこの関東大会において鋼は僅か2失点……。新井よりも成績が良いぞ」

 

「そ、そんなにですか……」

 

「私達洛山はまだ鋼ちゃんとは戦ってないもんね~。混合戦では鋼調子は投げなかったし~」

 

「梁幽館の今後の為にも鋼殿のデータは抑えておきたいでござるな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『アウト!』

 

初回は三者凡退で終わってしまう。やはり鋼さんは厄介な投手だよ。

 

「朱里ちゃん、今日は頑張ろうね!」

 

山崎さんが私を応援している。まぁ私完投した事ほとんどないからね……。

 

「まぁ頑張るさ。だからリードは任せたよ。相棒」

 

「……うん!!」

 

なんか山崎さんが嬉しそう……。なんで?

 

「よろしくねー!」

 

1番は変わらず佐倉日葵さん。二宮を除けば1番厄介なのが彼女だ。

 

(初回においての出塁率はほぼ100%に加え、出塁したら得点が約束されている。過去のデータを見直したら白糸台に入って、1番になってからの初回に出塁してない試合は1試合だけ……)

 

白糸台は経験を積む為に私達との練習試合以降も20試合は他校と試合をしている。紅白戦も合わせたら50近くはやっているだろう。そんな中で日葵さんはほぼ毎試合出塁しているのだ。

 

(山崎さんは低めに構えている。それなら私は……!)

 

コースに合わせて、私に出せる全てを白糸台に叩き込む!

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

(朱里ちゃん……。今までで最高の球だよ!この調子でどんどんいこう!)

 

山崎さんの返球の良さも相まって私のピッチングは良くなる。二宮も返球動作は完璧だったね。まぁ肩の強さは山崎さんの方が上だけど……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「日葵ちゃんが初球見逃すのって珍しいね……」

 

「あの子は好球必打を好む部分はガールズの時からよくあったわ」

 

「そういった意味でも日葵を1番に据えた二宮の判断は正しかったんだろう。私も今のピッチングが出来るのは二宮のお陰だしな」

 

「何故私が持ち上げられる流れになっているのかは知りませんが、日葵さんのバッティングスタイルやミートとパワーの高さ、そして走力を考えれば2番よりも1番が向いている……。そう思っただけです」

 

(その思考にすぐ辿り着ける人間はそう多くはないんだよ……。やはり神童元部長が二宮を『異常』だと言っていたのは間違いではなかったな。敵に回したくない人物だ……)

 

「しかし日葵さんはこの打席では朱里さんを打つのは無理でしょう」

 

「ええっ!?」

 

「日葵の成長速度は凄まじいものだけれど、それでも早川さんを打つのは不可能だと言うのですか?」

 

「日葵さんは確かに天才的な部分が目立ちますが、単純な実力勝負においては朱里さんがその上を行く……それだけです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カンッ!

 

 

『ファール!』

 

(やはり2球目には普通に当ててくる。二宮によって偽ストレートの正体は暴かれている可能性は高いと思ってたけど……)

 

(こんなに早く対応してくるなんて……!)

 

(瑞希ちゃんに教えてもらった朱里ちゃんのストレートに見せ掛けた変化球……。媒体となってる球を見極めるのに苦労するなー。このまま上手くカットし続けるかな?)

 

出来れば3球勝負で決めたい……。

 

(そうなると次に投げる球は……!)

 

私は振りかぶり3球目を投げた。

 

(おっ?球速的にこれならヒットに出来そうかな~?)

 

 

ズバンッ!

 

 

(よし!上手く引っ掛かった!)

 

(嘘……。私が空振り!?)

 

『ストライク!バッターアウト!!』

 

最後に投げた球はフォーク。ナックルカーブとSFFに並ぶ変化球の中ではトップ3に入る変化球で日葵さんを抑えてやったぜ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おおっ!?あれはフォークボールでござるな!?あれ程のキレと変化量は中々拝めないでござるよ!流石朱里殿でござる!」

 

「め、滅茶苦茶興奮してるね……」

 

「いやはや、朱里殿が高校になってからは滅多に投げるところを見られないので、出来る事なら映像に納めたいくらいでござるよ。はづき殿からも頼まれていますし」

 

「それにしても日葵が初回に出塁出来ないとは……。流石早川と言ったところだ。……そういえば早川が投げている試合って新越谷では意外と少ないんだよな?」

 

「確かにそうですね~。エースである武田ちゃんの方が投球イニングが多いのはもちろん、本職の投手じゃない川口ちゃんや藤原ちゃんと総合イニングはほとんど変わってないですし~」

 

(朱里ちゃん……もしかしてリトルでの出来事やスタミナが少ないのを気にしてるのかな……?)

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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