最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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いよいよ実戦へ……!

水鳥さん……志乃ちゃんが私の球を捕ってくれてから1週間。志乃ちゃんの準備が終わったのか、グラウンドに来てくれている。

 

……志乃ちゃんの隣にいる黒いマスクをした子がやけに不機嫌そうなんだけど、何があったんだろう?

 

「今日から入ってくる新入部員を2人紹介する!」

 

「水鳥志乃。2年生。ポジションは捕手と、一応外野全般……。よろしく」

 

「……同じく2年生の外藤恭子や。隣におる奴の脅迫によって入部せざるを得んくなったから、しゃーなしに入部した。まぁよろしゅうな。ポジションはファースト、外野と……一応捕手経験も多少はあるけど、水鳥みたいな技術的なもんには期待せんとってくれ」

 

「別にあれは脅迫じゃない。交渉」

 

「どこが交渉やねん!?ウチの有無をなんも言わせん、めっちゃ一方的やったやんけ……」

 

そういえば真深ちゃんとユイちゃんが志乃ちゃんの部屋から外藤さんが出て来たって言ってたけど、あの2人ってどんな関係なんだろう……?

 

「じゃあ練習を始めるよ!今日は恭子の守備練と、志乃の捕球練を中心にやってくから!」

 

『はいっ!!』

 

この野球部って実質天王寺さんが仕切っている……よね?顧問の先生とかはそれでも良いのかな?や、別に不満は全然ないんだけど、なんか、こう……ね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バシッ!

 

 

「ナイスキャッチ!」

 

「外藤さんってば上手いねー。流石野球経験者!これはファーストのポジションは取られたかなぁ?」

 

「いや、結構ギリギリやったぞ?なぁ草野、いっつもこんな練習しとるんか?」

 

「どうだろ?今日は比較的優しい方なんじゃないかな?それこそ私達が入った当初なんて、これの倍はキツかったもん」

 

「そうか……」

 

(それは恐らく天王寺のノックに身体が慣れたから……やろうなぁ……。こりゃブランクを言い訳には出来んな。ボヤボヤしとったら置いていかれるわ)

 

外藤先輩の捕球技術、安定してるわね。これでブランクがあるとは思えないわ……。

 

「次、レフト!」

 

私の番ね……!

 

「打球を打ち上げるから、捕ってそこからの送球は中継を挟むか、直接バックホームするかは任せるよ!」

 

 

カンッ!

 

 

天王寺先輩の打ち上げる打球……これ、ネットギリギリじゃない……!?

 

 

バシッ!

 

 

(な、なんとか捕れたわね……)

 

「バックホーム!!」

 

天王寺先輩がいつの間にかグラブを構えてそう言った瞬間、私は中継なしでホームに届くように、思い切り投げた。

 

 

ズバンッ!

 

 

「ナイッスロー!!」

 

「嘘やん。ネットギリギリからノーバンで、送球の軌道が落ちる事なく、ホームまで届いたで……」

 

「真深ちゃんのポジションは確か外野だったね。今守ってるのがレフトだから、あれならレフトゴロとかもいけそう……」

 

「……強ち冗談でもなさそうやから、怖いわ」

 

草野先輩と外藤先輩が何やら話しているみたいだけれど、ここからだとよく聞こえないわね……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズバンッ!

 

 

「……ナイスボール!」

 

「凄い……。彼方先輩の本気のストレートも、ナックルも、ドロップも、難なく捕球出来てる……」

 

「別に……。大した事じゃない」

 

水鳥先輩は目を逸らしながらそう言うけれど、アメリカでも彼方先輩の球を捕れる人って少なかったのよ?

 

「次はユイちゃんだね!」

 

「あっ、はいっ!」

 

私の番ね。彼方先輩に比べると数段落ちるけど、少しでも彼方先輩に追い付けるように頑張らなきゃ……!

 

 

ズバンッ!

 

 

「……ナイスボール!」

 

(返球も一切の無駄がない……。5年以上のブランクがあるとはとても思えないわ)

 

(……ウィラードの球もなんとか捕れる。あの日……風薙の球を捕ったあの日から今日までで、5年以上のブランクを取り戻す為に、色々やってきた甲斐があった)

 

「次、シュートいきます!」

 

 

ズバンッ!

 

 

「……ナイスボール!」

 

私達の投球練習、そしてバッテリー練習は順調に進んでいった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よーし、お疲れ!」

 

天王寺さんの一声で、皆はグラウンドでへたり込んだ。確かに結構キツい練習だったもんね……。

 

「今週末には練習試合を組んである!」

 

『れ、練習試合!?』

 

いつの間に練習試合なんて組んできたんだろ……?

 

「これは皆の実戦経験を少しでも底上げする為のもの……。これからは毎週末に2試合ずつやるから、それを頭に入れておくように!」

 

毎週末に練習試合をするんだ……。よーし、頑張るぞ~!

 

「……あと言っておくけど、練習試合では基本的に彼方、真深、ユイの3人はベンチスタートで行くから!」

 

へっ?

 

「ど、どうして……?」

 

「さっきも言ったように、この練習試合は彼方達3人以外の人達に経験を積ませる為のものだからね。状況次第で代打に出すかも知れないけど、基本的にはベンチだって事を覚えておいてほしい」

 

成程……。皆の為なら仕方ない……よね?

 

「じゃあ次の試合のオーダーを発表するよ。1番……ファースト、外藤恭子!」

 

「ウチが1番か……!まぁボチボチ頑張るわ」

 

「2番……ショート、森川雫!」

 

「……っす」

 

「3番……キャッチャー、水鳥志乃!」

 

「ん……」

 

「4番……サード、草野盾!」

 

「わ、私が4番なの……?」

 

「5番……ライト、夢城亜紀!」

 

「精一杯頑張ります」

 

「6番……ピッチャー、夢城由紀!」

 

「精一杯投げ切ります」

 

「7番……レフト、兼倉洋子!」

 

「下位打線か……。まぁ上の6人が強過ぎるね」

 

「8番……センター、矢部明美!」

 

「頑張りまっす!!」

 

「9番……セカンド、冴木昌!」

 

「い、今から緊張してきました……」

 

「……以上が次の練習試合のオーダーになる!練習試合の成績とか、彼方達3人が入る時に打順が上下したり、ベンチスタートだったりする事もあるけど、そんなのは気にせずに試合に挑んでほしい!頼んだぞ!?」

 

『おおーっ!!』

 

「皆、気合いが入ってるね。私も出たかったよ……」

 

「彼方先輩、これは彼女達に経験を積ませる為の試合ですから、天王寺先輩が言ってたように私達がベンチスタートなのは仕方ない事かと……」

 

そうなんだけどさぁ……!

 

(まぁ試合分析や、コーチャーとかも大切な仕事だし、そっち方面で頑張れば良いかな?)

 

皆の力が通用するかも楽しみだしね!

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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