「おーい!3人共、こっちこっち~!」
3人で目的地まで歩いていると金原が手を振っているのが見えた。
「いずみちゃん!」
「もう3人以外は全員揃ってるよ。早く早く!」
「もうそんな時間でしたか……」
あっ、よく見ると母さんも来てる。本当に私達で全員揃ってるよ……。
「……これで全員みたいね。この中にいる何人かの人達とは面識があるけれど、改めて名乗らせてもらいます。今回シニアリーグの世界大会日本代表の監督に指名された早川茜よ。自分自身が監督業を上手く出来るとは思ってないけれど、この日本代表を世界一に導けるように頑張っていくわ」
(相変わらず凛としてる。緊張の色が一切見えないや)
流石、最高の投手と呼ばれていた母さん……といったところだろうか。
「それと念の為に言っておくけれど、今回の日本代表には私の子供もいるわ。でもそんなのは一切関係ない……。その子も1人の選手として、私も1人の監督として接するわ」
(だってよ朱里♪)
(まぁあの人は至極当然の事を言ってるだけだよ)
本当に。大体私情を挟んでちゃ世界一なんて無理でしょ。
「ではこの日本代表の皆をまとめるキャプテンを決めるわ」
母さん……いや、監督の一言で周りは騒然とし始めた。
「…………」
1人、また1人と観察しながら歩いていき、母さんは私の目の前にで止まった。あれ?なんか嫌な予感が……。
「……では早川さん、貴女をこのチームのキャプテンに任命するわ」
あの、お母様?思いっ切り私情を挟んでません?
「……皆は何故私の娘でもある早川さんをキャプテンに指名した事に疑問を持っているみたいだけれど、彼女は昨年川越シニアを全国優勝まで導いた投手であり、そして彼女が今通っている新越谷高校もまた夏大会では全国優勝を果たしている、この中にいる面子では実績が多い……。それが彼女をキャプテンとして指名する理由よ」
私そんなに目立ちたいわけじゃないんだけど、理由がちゃんとしてる以上断る訳にはいかないな……。
「……わかりました。私で務まるか不安ですが、精一杯やらせてもらいます」
私がそう言うと、周りから拍手の音が聞こえた。本当に私に務まるか不安なんだけど……。
「凄いじゃん朱里!」
「金原……。まぁ私がそんな器とは思えないけど、選ばれたからには精一杯頑張るよ」
なんなら金原が私の代わりにキャプテンをやっても良いんだよ?シニアでもキャプテンだったし……。
「ではキャプテンの指名も終わったところで、早速それぞれの実力を見せてもらい、そこから4日後に行われる台湾代表との試合に備えて練習に励んでもらうわ」
(台湾代表……。台湾にはパワータイプの選手が多いって金原や友沢は言ってたけど……)
まずは1勝。日本代表が目指すのはそれだけだ!
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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