ロジャーさんが二宮の事を口にした瞬間、ロジャーさん以外の全員が二宮の方に注目した。この2人、やはり面識があるのかな?
「……言う程久し振りでもないと思いますよ?最後に会ったのも年明けですし」
「ふふっ。ただの社交辞令ですよ」
無表情の二宮と、ニコニコとしているロジャーさんだけど、ただならぬ関係なのが伺える。
「み、瑞希ちゃん。ロジャーさんとはどういった関係なのかな?」
私達が気になる事を清本が代表して二宮に尋ねる。私も含めた皆は食い入るように二宮を見つめている。
「はぁ……。別に大した事はありませんよ。私とロジャーさんは互いに情報を集め、共有し合っているだけです」
「利害の一致……とでも言っておきましょうか?互いに必要な情報を共有し合っている訳ですが、私は瑞希さんが持ち込んでくる情報には大いに助かっています」
「に、二宮さんが持ち込んでくる情報って……?」
続けてウィラードさんがロジャーさんに二宮が持ち込んでくる情報について尋ねる。もしも野球関係とかだったら2人からスパイの疑いがあるよ……?
「情報……と言っても色々ありますが、特に私が助かっているのはアメリカの株価や財政、前大統領が隠蔽した不祥事等々ですかね」
『…………』
ロジャーさんの発言に二宮以外の全員が絶句している。思っていたよりとんでもない情報だったんだもん。
「……それよりも私に何か用があったのではないですか?」
「いえいえ。たまには瑞希さんと談笑するのも悪くないと思っているんですよ」
クスクスと笑みを溢すロジャーさんは二宮の質問を受け流すように対応していた。あの二宮にこんな対応を出来るの人って他にいるのかな?いたとして多分非道さんくらいだと思う。
「まぁ日本代表の皆さんは頑張って決勝戦まで勝ち進んでくださいね。我々アメリカ代表は待っていますから」
そう言ってロジャーさんは歩いて行き、上杉さんとウィラードさんは私達に一言二言言ってからロジャーさんを追い掛けて行った。ロジャーさんはなんというか……底の知れない人だね。
「……ロジャーさんは相変わらずでしたね」
「瑞希はいつもロジャーさんとこんな会話してるの?」
「ある場所で出逢ってからは、何故か向こうから絡んでくるだけです」
多分ロジャーさんが二宮と趣味が合い、二宮が気に入ったからなんだろうなぁ……。性格的にも、役割的にも2人って意気投合とまではいかなくても、時々ネットなり、リアルなりで会っている可能性はある。利害の一致とか言ってたし。
「それよりも次のオーストラリア代表との試合に備えてこのままミーティングといきましょうか」
「そうだね。清本と金原もそれで良いかな?」
「アタシはOKだよ☆」
「う、うん。瑞希ちゃんとロジャーさんの事は色々と気になる事があるけど、大事なのは目前の試合だもんね……」
清本は先程の二宮とロジャーさんの関係性が気になっている様子だった。幼馴染だから、二宮の交遊関係とか気になるんだろうか?
「アリアは二宮さんとどういう関係なの?」
「瑞希さんは私が今まで会った人の中で1番興味深く、ユニークな御方です。それに私がロジャー家で拾い切れない情報等を彼女は容易に持ち込んでくるので、私だけではなく、ロジャー家全員が瑞希さんを気に入っているんですよ」
「ロジャー家って確かアメリカ国内で1、2を争う名家で、様々な情報を色々な所から集めて来るって有名よね?そんなロジャー家が拾い切れない情報を易々と拾える二宮さんって何者なのかしら……」
「瑞希さんの凄いところは彼女自身の情報収集能力であり、特に野球関係の情報収集は念入りに行っているそうです」
「そういえば今日の私達の試合も観に来ていたわね……」
「拾ってきた情報をまとめあげる分析力も瑞希さんの持ち味ですね」
「それに二宮さんって捕手としても優秀なのよね。彼方先輩の投げる球も堂々と捕っていたし……」
「彼方さんの投げるナックルとドロップはパトリオさんでも毎回は捕球出来なかったので、捕球能力はパトリオさんよりもずっと上でしょうね。加えて過去の瑞希さんのデータと、瑞希さんと組んできた投手のデータを見ると味方投手の能力を最大限に引き出す力を持っています。これもパトリオさんよりも優れている点です」
「パトもアメリカではかなり優秀な捕手よ?パワーもあって、肩も強い……」
「パトリオさんが瑞希さんに確実に勝てる部分はその2点だけでしょうね。あとは実際に試合をしないとわからない部分もあります」
(実際瑞希さんならそれすらも予測可能にするでしょうね。ふふっ。本当にユニークな人です)
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