「やっぱ外野手の守備範囲は広いね~。狙うなら内野を抜ける当たりかホームランを狙うのが妥当かも」
「成程……。ですが内野手の守備範囲も広いですから、簡単にはいかないでしょう。ゆっくりとチャンスを待ちます」
「そうなると投手戦だね」
台湾代表との試合では清本と陽春星さんの打ち合いになっていたけど、清本が歩かされる可能性も考えると、清本よりも後ろの打順の人がこの試合に勝つ鍵になりそうだ。
1番 レフト 金原
2番 センター 三森夕香さん
3番 キャッチャー 高橋さん
4番 ファースト 清本
5番 ライト 剣さん
6番 セカンド 雷さん
7番 ショート 初野
8番 サード 朝日さん
9番 ピッチャー 渡辺さん
ちなみにこれが今回のオーダー。仮案を監督に見せた後、監督と話し合い、剣さんと雷さんの打順調整と、清本の後ろで繋げやすい初野と朝日さんを下位に置く事によって、攻撃面でも期待出来る布陣となった。
「よっし!この夕香さんがあの守備力を上回るバッティングをしますかね」
「夕香、頑張りなさい」
「もちろんよ。朝海姉さん!」
夕香さんは朝海さんの激励によって燃えている。
ワンアウトランナーなし。金原が初球から打った為、2番の夕香さんには出来るだけ球数を稼ぎ、相手投手の持ち球を把握しておきたい。
「後続の打者はどうやら球数を稼ぐみたいだね~」
「ただ好球必打を試みる訳にもいきませんし、中々難しい部分があるのは仕方ない事です」
「あの守備範囲を見るとオーストラリア代表から点を取るのは苦しくなってくるわね……」
「まぁ延長に入らない限りは7イニングあるんだし、日本代表なら何かしらの攻略法を見付ける筈よ」
(根拠がある発言ではなさそうですが、それを可能にしていくのは瑞希さんの得意分野……。ここからどうなるのか見物ですね)
カンッ!
『ファール!』
「良いわよ夕香。その調子でドンドン粘っていきなさい!」
本来三森3姉妹の中で粘り打ちが得意なのは朝海さんなんだけど、夕香さんも上手く出来ている。
夜子さんも同様にカットによって粘るのが出来る事を考慮すると夏大会で新越谷と対戦した時や、関東大会で梁幽館と対戦した時よりも確実に成長している。
カンッ!
『ファール!』
「ナイスカットーっ!」
しかしまだ一巡目なのに、この粘りよう……。それだけ本気で相手投手を打ちやすく出来るようにしてくれているのが伝わってくる。
カンッ!
10球目くらいだろうか?夕香さんの打った打球が三塁線に転がっていき……。
『フェア!フェア!』
(げっ!?切れなかったか!?)
サードがあっという間に打球に追い付き、送球。
(くぅ~!スタートが遅れた分内野安打は難しいかな?二宮瑞希からも走塁で本気を出すのは決勝戦まで控えてほしいって言ってたし、間に合わないかぁ……)
『アウト!』
二宮の指令で走塁で本気を出してないとは言え、あの守備範囲に対抗出来そうなのは三森3姉妹くらいしかいないんだよね。どうしたものか……。
「…………」
「アリア?どうかしたの?」
「……いえ、あの2番の選手はもっと速く走れたような気がしただけですよ」
「あれでも充分速いと思うけどね~。間一髪のアウトだったし~」
(そう。今見えている走塁でもかなり速い……。もしもあれがセーブされていた走塁だとしたら……)
「きっと私達アメリカ代表にとってかなり厄介な選手の1人となりそうですね」
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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