最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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対戦後

ボストフ選手とジータ選手との1打席勝負が終わり、私達は一旦休憩をしている。

 

≪皆、良い勝負だったよ!≫

 

審判をしていた風薙さんは何やら興奮気味だ。

 

≪特に朱里ちゃんがボストフに投げた最後の1球……。あれは凄かったよ!あんなに下からホップする球はアメリカでも中々お目にかからないよ!≫

 

≪確かに凄い球でしたね。あれを初見でホームランにするボスはそれを上回るスラッガー……という事が証明されましたが≫

 

≪よせよ。さっきも言ったが、あれは完全に差し込まれた。まだ腕が痺れるんだ……≫

 

ええ……。完全に金網に直撃してたのに、あれが差し込まれてるの?やはりアメリカ一のスラッガーは凄いな……。それに決勝戦で当たる予定のアメリカ代表にもボストフ選手に匹敵するレベルのスラッガーが複数人いるんでしょ?対戦の度に冷や汗かく事になるじゃん……。

 

≪それに急にアンダースローになったのも驚いた。それでいてあの球威は……≫

 

≪そうですね。アンダースローからのあの勢いはかつて世界に通ずるアンダースローの日本人投手を思い出しました≫

 

私が投げた偽燕、そこから放たれる勢い、アンダースローで世界に通ずる実力の持ち主……。何か私の中でピースが埋まりつつあるんだけど……。

 

≪ああ、思い出した!確かアカネ・ハヤカワだ。十数年前のWBCで世界一のアンダースロー投手と呼ばれた……≫

 

≪うんうん、同じ日本人としてもあの人のピッチングには私も心撃たれたものだよ!≫

 

やはり母さんの事だったか……。日本で成績を残した事は知ってるけど、まさか世界でも結果を残してるとは思わなかったよ。

 

≪そして先程見せたハヤカワのアンダースロー……。貴女がアカネ・ハヤカワのご息女でしたか≫

 

≪なんと!よく見ると面影があるような……≫

 

な、なんかボストフ選手とジータ選手が近い。そんなに珍しい顔じゃないと思うの!

 

≪私も最近知ったんだよね。朱里ちゃんがあの早川茜さんの子供だったって……≫

 

どうやら風薙さんも最近まで知らなかったみたい。まぁ私から話すような内容でもないしね。

 

≪瑞希ちゃんは知ってたんだよね?≫

 

≪そうですね。私の場合は色々と情報を集めた副産物として、早川茜さんを知りました≫

 

≪じ、情報って……?≫

 

≪当時の私は余り人を信用していませんでした。ですので私……私達の敵になりうる人物は排除しようと、色々な人の、色々な情報を掻き集めました。全ては大切な人を守る為に……≫

 

な、なんかとんでもない事を聞いたような……。二宮の大切な人というのは、恐らく……。

 

≪……この話は止めだ。ニノミヤからしても踏み込んで良い内容でもないしな≫

 

ボストフ選手が話題を切り上げる。こういうところは流石、リトルシニアでキャプテンを務めた(二宮情報)だけの事はあるね。しかし……。

 

「…………」

 

(あんなに重い話をなんの躊躇もなく淡々と話す二宮に恐怖を覚えるよ)

 

二宮とは6年の付き合いがあるけど、私は二宮の事を何も知らなかったんだと、そう思った。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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