「え……?私がアメリカ代表との試合で先発……ですか?」
「ええ。早川さん以外の投手陣には了承を得ているわ」
「……私が抜擢された理由はなんですか?」
「貴女を選んだ理由はここ数ヶ月での投手としての成長、それと貴女の守備力よ」
「私が……」
「無理そうなら辞退しても構わないけれど、試合は明日だから今日中に……いえ、遅くても明日の朝までに返事がほしいわ。やるにせよ、やらないにせよ……」
「…………」
「……まだ時間はあるわ。ゆっくりと考えてちょうだい」
「…………」
(これで打てる手は打った……。もしも彼女に断られるようなら、またギリギリまで戦術を考えれば良いだけよ)
「……やります。やらせてください」
「……随分と早い決断だけれど、良いのかしら?もっと考えなくても」
「私が考えたのは、私が投げる時に行う守備連携です。私の……私達の連携が出来る形になれば何も問題はありません」
「そう……。そういえば貴女達の守備はそういう形を取っていたのね」
「…………」
「では……。アメリカ代表との試合、先発は頼んだわよ。三森夜子さん」
「……はい」
(姉さん達と……連携の練習しなきゃ)
ズバンッ!
「ナイスボール!」
「ふぅ……。今日はここまでにしておこうかな」
「お疲れ様!」
明日に向けての調整も早い段階で打ち切る事に。あとはゆっくりと休んで明日の試合に臨む。
「世界大会もいよいよ明日で終わりだね」
「そうだね。ここまで約3週間……。学校も休んだりしてるから、ちょっと悪い事をしてる気分になっちゃうよ」
学校側には校欠という形で休ませてもらっているから、進学に響く事はない。まぁ私の学力は平均以上はあるし、こういう機会以外では休んでもないし、その心配は一切ないけどね。
「むぅ。そう考えると朱里ちゃんは一足早い春休みに入っているのか……」
「前以て言ってるから、サボりにはならないけどね」
世界大会が終わって日本に帰ったら、クラスの人に授業ノートを見せてもらおう。あと1週間もしない内に進級だけど……。
「そして世界大会が終わったら……私達も進級だねぇ」
「新入部員……入ってくるかなぁ」
「シニアの後輩が2人入ってくる予定だから……」
「本当!?ポジションはどこ!?」
うわっ!急に芳乃さんが詰め寄って来た!?
「朱里の後輩……確か初野さんと木虎さんだったかしら?」
「その2人で間違いないよ」
そういえば息吹さんは2人と面識があったね。秋大会の1回戦が終わってから川越シニアでミニゲームをやる際に紹介した。
「息吹ちゃんは面識あるんだ……」
「朱里や星歌達と川越シニアに行った時にちょっとね……」
「でも2人入ってくるなら、あと2人……ほしいところだね」
「あと2人?」
「初野と木虎に加えてあと2人加入すれば芳乃さんを抜いて18人……。これで紅白戦が出来るようになるんだよ。木虎のポジションは捕手だしね」
「捕手……」
(そっか。新しい捕手が……。朱里ちゃんの後輩って事はかなり優秀な選手だと思うし、私も負けられないな……!)
「おお~!タマちゃんにも遂にライバル出現!?」
「今までは珠姫ちゃんの負担がかなり大きかったから、メインで捕手が出来る人が増えると預かるかもね」
確かに。私や息吹さんも捕手としての練習を多少はしてたけど、本職の捕手には劣るから、そういった意味でも木虎の加入は大いに預かる。
「あとは初野さんのポジションだね」
「初野はセカンドがメインだけど、投手と捕手以外の内野は問題なく守れるから、二遊間の連携とかも改めて練習する必要があるかもね」
「その初野さんの対になるショートメインの子が入って来てくれたら、紅白戦をする際にチーム分けがしやすくなるよ!」
「そうだね」
彼女が新越谷に留学する事はまだ……言わない方が良いのかな?
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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