武田さん達はNさんが予約しておいたホテルに宿泊するとの事で、解散。二宮、清本、金原の3人を呼んでいつもの軽いミーティングを行っている。
「いよいよ明日だね~!」
「泣いても笑っても明日の試合が最後だもんね……」
「笑う側はこちらだと良いですね」
「そうだね」
二宮が笑ってるところは見た事がないけど……。
「では対アメリカ代表のオーダーについて話しますね」
二宮は先程まで監督とオーダーについて色々話し合っていたみたいで、ここに来るのも最後だった。
「ど、どんなオーダーを組んできたの……?」
「……今までのオーダーはこの対アメリカ代表のオーダーを完成させる為の手探りなものでした。台湾代表、オーストラリア代表、キューバ代表との試合を私なりに振り返り、監督の意見も聞き、このオーダーが完成しました」
そう言って二宮が組んできたオーダーは……!
1番 レフト 金原
2番 セカンド 三森朝海さん
3番 ショート 友沢
4番 ファースト 清本
5番 センター 三森夕香さん
6番 サード 朝日さん
7番 ライト 私
8番 キャッチャー 二宮
9番 ピッチャー 三森夜子さん
こんな感じのオーダーだけど……。
「えっ?メイン投手じゃなくて、夜子が先発なの?」
「監督曰く、朱里さん以外の投手陣は全員納得しているそうです」
確かに私も初耳。でも他の投手陣はそれを知ってたんだ……。
「夜子さんの打たせて取るピッチングに、朝海さん、夕香さんの守備範囲を利用した布石になります。彼女達の話によりますと、3姉妹連携が出来れば問題ないとの事です」
「3姉妹連携?」
「朝海さん、夕香さん、夜子さんの3人のポジションがどんなに無理矢理で、歪な形でも三角形になれば連携は可能だそうです」
「三角形……?」
3姉妹連携だの、三角形だの、妙な単語が続出するんだけど……。
「その詳細を話す前に、朱里さんをライトで採用している理由から話しましょうか」
「あっ、確かに朱里が頭から出てる!」
まぁ確かに私がアメリカ代表との試合では野手として出場してるのかは気になっていた。夜子さんが先発投手を務めるのと何か関係があるのかな……?
「朱里さんにはアメリカ代表の4番……上杉さんを相手に投げてもらいます」
「ワンポイントピッチングか……」
多分私のスタミナに配慮した采配なんだろうね。私のスタミナ不足がここでも足を引っ張るとは……。
「基本的に上杉さん相手以外には夜子さんに投げて貰うつもりです。状況によって前後はしますが、5回以降になるとワンポイントを止めて、朱里さんには本格的に投げてもらいます」
基本的に私が相手にするのは上杉さんだけで、それ以外は夜子さんが務め、5回以降は私1人で投げ切る……って事だね。
「それで朱里がライトでスタメンなんだね」
「では話を戻しましょうか」
さっきの3姉妹連携の話だね。
「先程も言いましたが、三森3姉妹はどんな形でも三角形の形になれば、連携力が格段に上昇します」
「どんな形でも……?」
「本来なら彼女達の18番であるセカンド、ショート、センターの三角形と、夜子さんが投手を務める場合のピッチャー、セカンド、ショートの三角形で上手く守備連携を組みます」
確かにその2パターンは綺麗な正三角形だ。
「そして今回のようなセカンド、センター、ライトの三角形とピッチャー、セカンド、センターの三角形でも強引な連携も他の野手と組んで出来るようになっています」
め、滅茶苦茶強引な三角形じゃん。これってショートが友沢じゃなかったら絶対成立しなさそう……。
「こんな強引な三角形で成立するのかな……?」
「私も疑問に思い、実際に連携を見せてもらいましたが、亮子さんをショートに置き、少し協力してもらう事により、見事に連携を成立させていました」
これって3姉妹のあり得ない連携を褒めるべきなの?それともそれに上手く合わせられた友沢を褒めるべきなの?
「……とりあえずこれでミーティングは終わりにします」
「明日に備えて早めに休んでおこうかな」
「そ、そうだね。緊張して眠れなくなるのはちょっとあれだし……」
3人はそう言って自室に戻った。
(いよいよ明日か……!)
とりあえずは上杉さん相手のワンポイント……頑張ろう!
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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