最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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魅せる守備

2回表。アメリカ代表の攻撃は5番、ウィラードさんからだ。

 

「頑張ってね」

 

「言われなくても……」

 

私は夜子さんに激励しつつ、ライトのポジションへと付いた。

 

(向こうも真深以外は別の投手で私達の相手をするみたいね……)

 

「来なさい!」

 

(それならその自信を……打ち砕いて、早川さんを出さざるを得ない状況にしてやるわ!)

 

「…………」

 

ライトからだと判断し辛いけど、どうやら夜子さんとウィラードさんが睨み合っているように見える。この2人の対決もどう転ぶかわからないね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「朱里ちゃんがまたライトに戻ってる……」

 

「どうやら朱里ちゃんが投げるのは真深ちゃんが相手の時みたいだね」

 

「ワンポイント制のピッチングって事ね。アメリカ代表も同じ事をやっていたけど……」

 

「条件はここまで同じだし、私が見たところ早川ちゃんとウィラードちゃんの能力はほぼ互角……。あとは三森ちゃんとアルヴィンちゃんの能力次第のところはあるね~」

 

「朱里ちゃんとウィラードさんは投手タイプとしても結構似通ってますしね」

 

(そういえば昨日朱里ちゃんが見せてくれたアンダースローはウィラードさんと同じフォームだったな……。そういうところも似てるかも)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

≪日本代表もワンポイント制のピッチングをしているみたいですね≫

 

≪あの日本代表の投手の能力はよくわかってないが、ワンポイントで抑えられる程アメリカ代表の選手達……特に今打席に立っているウィラードは甘くないぞ?≫

 

≪……多分それは日本代表もわかってると思うよ≫

 

(多分、わかった上であのワンポイントをしてると思う……。あの投手の制圧力か、日本代表全体の守備力か……。とにかく絶対的な自信があるみたいにも見えるけど……?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(それにしても……)

 

「…………」

 

(ワンポイントで来るにしても、日本代表には十六夜さん、渡辺さん、一色さんと強力なメイン投手がいる筈なのに、どうして彼女が先発に選ばれたのかしら?データによると、彼女は野手……なのよね?)

 

夜子さんの1球目。低めにストレートを投げてきた。

 

(野手に抑えられる程……私達アメリカ代表は甘くないわよ!)

 

 

カキーン!!

 

 

『ファール!』

 

初球から打たれたけど、打球はライト線切れてファール。あ、危なかった……。

 

(上杉さんの長打力が目立って影に隠れがちだけど、ウィラードさんもアメリカの高校生でもトップクラスの長打力があるんだよね……)

 

野手として出場した日も1試合に1本以上はホームランを打っている。この世界大会で5本も打ってるし……。

 

(ライト線切れてファールか……。でも今の一発で外野がフェンスいっぱいまで下がってるわね。それなら……!)

 

 

カンッ!

 

 

ウィラードさんは2球目に左中間に浅い打球を放つ。左中間の2人はウィラードさんが打ったと同時に、フェンスから勢い良く前進。

 

「ここは任せてよ☆」

 

「お願いするわね!」

 

金原が三森3姉妹にも負けていない速度で打球を追い、そして……。

 

 

ズザザッ!バシッ!

 

 

『アウト!』

 

スライディングで打球に追い付き、更に捕球した。これには私もビックリだ。

 

(朝海達と守備練してて良かった~。アタシだって日々成長してるんだからね?)

 

先頭打者であるウィラードさんが守備位置の意表を突いた打球に対して、なんと金原は素早い動きで打球を処理するという意表を突き返すというとんでもない事をしていた。

 

(日本代表は朱里と瑞希だけじゃないって事をわかってもらえたかな~?)

 

とにかくナイスプレーだよ金原!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

≪惜しかったですね≫

 

≪完全にヒットだと思ったのに……≫

 

≪今日はあのレフトに驚かされてばかりだな。それに今マウンドに立っている投手も決して投げる球は悪くない≫

 

≪バックを完全信頼した打たせて取るピッチングですね。あそこまで精度の高いプレーは中々お目にかかれません≫

 

(こうなってくると1点勝負になる可能性も視野に入れる必要がありそうですね。互いのピッチングを見る限り、恐らくゲームが動くのは2打席目の4番勝負でしょうか……?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いずみちゃん、ナイスプレーだよ!」

 

「今のプレーも昨日必死で練習したからね~☆」

 

「あ、あんな高度なプレーが1日やそこらで出来るんですか!?」

 

「それもいずみのセンスがあってのものだろう」

 

「いやいや、亮子の守備力には負けるって……」

 

「いや、私からしたら2人共同じだよ?」

 

そもそも金原と友沢の野球センスは日本代表の中でも群を抜いてると思う。

 

「やー、朱里には言われたくないかな~」

 

「同感だ。朱里の場合はセンスはもちろんの事、並々ならぬ努力もして、今の朱里がいるからな」

 

嘘でしょ?私なんて金原や友沢に比べたら全然だと思うけど……?

 

「わ、私は三森さん達も含む埼玉のシニアの人達が可笑しいと思う……」

 

サードの朝日さんがボソッとそう言っていた。確かに今日のスタメンは朝日さん以外埼玉のシニア出身じゃん。うん、やっぱり埼玉のシニアは色々と可笑しいね。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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