試合は進んで最終回。前のイニングで朱里さんと三森姉妹によって同点に追い付く事に成功しました。
そして奮投している朱里さんは無理な投球は禁物……という事で、マウンドを降ります。そして朱里さんの次に投げるのは……。
「無理無理無理無理!なんで星歌がマウンドなの!?」
駄々をこねている星歌さんです。
「駄々をこねないでください。貴女は朱里さんの意思を継いで投げてもらいます」
「他にも適任はいるよ!なのに……」
確かに川原さんや息吹さん、最悪朱里さんには外野に入ってもらう形で新井さんでも良いでしょう。しかし……
「……朱里さんはこれも良い機会だと言っていました」
「良い機会……?」
朱里さんは言っていました。星歌さんの殻を破るタイミングは今が適任だと……。
「星歌さんはシニアにて格上相手に自信が持てずトラウマになっていました。自分の力が通じる訳がない……と」
「…………」
「そんな星歌さんは何の為に新越谷野球部に入ったのですか?」
タイミングとしては新越谷のネームバリューに釣られて……とか考えてしまいますが、星歌さんの場合それはなさそうです。
「それは……こんな星歌でも野球部の力になりたいから……。星歌に勇気をくれた新越谷野球部に恩返しがしたいから……」
……答えはわかっているみたいですね。
「その想いと私を抑えた時の気迫を思い出して投げてください。そうすれば向こうの上位打線を抑える事が出来るかも知れません」
「そ、そこはかも……なんだ……」
「世の中に絶対はありません。そこに限りなく近付く事は可能ですが……」
朱里さんみたいにならずとも、星歌さんは星歌さんです。星歌さんの唯一無二の性能を思う存分発揮すれば、簡単には打たれないでしょう。
「それも星歌次第……って事だよね。うん、頑張るよ!」
(どうやらわかってくれたようですね。シニア時代での星歌さんの我の強さは高校に入ってから収まっているみたいですし、もしかしたらがあるかも知れませんね)
懸念事項は色々ありますが、頑張って星歌さんをリードしていきましょう。
「おっ、次は星歌が投げるんだ?」
「星歌ちゃんのピッチングってシニア時代だと格上に対しては苦しい……って印象だけど……」
「それはあくまでもシニア時代までの事だ。今いる星歌はその頃とは違うだろう」
亮子さんの言う通りですね。和奈さん達の印象はあくまでもシニア時代まで……。今の星歌さんは新越谷高校野球部の渡辺星歌として、マウンドに上がっています。
「亮子ちゃんの言う通りだよ。今の星歌ちゃんは新越谷野球部に入って自分の殻を破ろうとしている……。朱里ちゃんはその切欠が私達になるように仕向けているかもね」
(星歌ちゃんは自分に自信がないって言ってたけど、シニアの皆はちゃんと星歌ちゃんの事を見ていてくれてるよ。だから自信を持って投げ切ってね!)
シニアの時は六道さんが星歌さんを気に掛けていましたね。それは監督だから……という側面が強いですが、何より放っておけなかったのでしょう。六道さんの性格からして、そして1人の捕手として困っている投手が気になったのでしょう。
「簡単に朱里の思惑通りさせないのがアタシ達だからね~。自信を付けている星歌には悪いけど、赤チームの勝利の為にも打っちゃうよ~☆」
簡単には打たせません。むしろ星歌さんで全員抑え切るつもりでリードします。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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