「目的地までは約3時間掛かるから、今の内にゆっくり休んでおいてね~」
船が動いた直後、非道さんはそう言った。船の中ではそれぞれ休んでいる人、はしゃいでる人、トランプ等で遊んでいる人とわかれていた。ちなみに私は休んでるよ。ただでさえ体力がないからね!
「ストレートフラッシュよ」
「嘘!?また負けた……」
「由妃ちゃん、ポーカー強いわね……」
武田さん、上杉さん、夢城さんがポーカーをしていた。なんか遠足に来ている気分になってくるよ。他にも遊んでる人がいるみたいだし……。
「このカバルドン堅過ぎじゃない?攻撃が3段階上がってるザシアンのきょじゅうざんを耐えられたんだけど」
「これは完全に防御特化だね~」
「しかもカバルドン側は欠伸でザシアンを流しに来てますね……」
「3分の1木の実を持たせていますので、仮にザシアンを引っ込めて再び出したとしても、1段階上昇のきょじゅうざんくらいならまだ耐えてくれます」
「完全に欠伸ループにはまりそうだね~」
向こうではポケモン対戦してる人達がいた。なんでSwitch持ってきてるのこの人達……。しかも対戦してるの二宮とウィラードさんかよ!?非道さんと黛さんが観戦してるし……。
「(-.-)Zzz……」
「(-.-)Zzz……」
雷轟は何故かバンガードさんと一緒に寝てるし……。というか1番騒がしい2人が寝てるから、こんなに船内が静かなんだね。
「な、なんか緊張感ないね……」
「これから洛山主催の合宿が始まるって言うのに、こんな呑気に構えてて良いのかな……?」
私の横には山崎さんと、川原先輩がそのように呟く。この光景を見てれば自然とそんな言葉が漏れるよね……。
「……まぁ合宿までに少しでも気持ちを落ち着かせる為に、ああしてリラックスしてるのかもね」
真相はわからないけど、私は他人の心配をしている余裕はないからね。
「新越谷の方も主将と木虎が率先してチームを引っ張ってるみたいだし、チームとしてもまとまりが出来てるよ」
「藍ちゃんって冷静な子だと思ったのに、意外と投手を引っ張ってるよね」
川原先輩は4月の練習試合や紅白戦で木虎とバッテリーと組む事が多い。バッテリーの相性は色々あるけど、今のところは山崎さんよりも木虎の方が相性的には合ってる。
「私も……負けてられないな……!」
「一皮剥けるように、この合宿に努めるしかないね」
それからも私達3人は目的地に着くまで新越谷の今後の事を話し合った……。
「は~い、ご到着~」
船を降りたその先は……。
『む、無人島……?』
人気が一切ない無人島だった。
「こ、ここは私達洛山高校が合宿の時に利用している無人島で……」
「その名も獄楽島~。詳細の続きは彼女に任せますね~。ではお願いします~」
非道さんのところに、1人の女性が来る。な、なんか大豪月さんみたいな圧を感じるな……。
「諸君、よくぞ獄楽島まで来てくれた。これから5日間は私の考えた地獄の練習メニューをこなしてもらう」
女性の発言に辺りが騒然とし始める。そりゃ地獄の練習メニューとか言われたら、そうなっちゃうよね……。
「だが強制はしない。無理だと思ったら休め。昨今はそういうルールが煩いからな。だが元気のある内は練習をしてもらうぞ」
本当にこれから始まるんだ。地獄の合宿が……!
「昔に比べたら、大分甘いですよね~」
「まぁ世間体……というか、問題を起こし過ぎるな……と釘を刺されているからな。貴様や大豪月を鍛えていた頃なんかは平気で死人も出ていた」
……この2人の会話は聞かなかった事にしよう。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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