朝食前の練習を終わらせ、朝食を食べた後、私達はジャージに着替えて次の練習メニューに入る。
「この練習メニューが終われば、野球の練習に入るぞ。気張れ!」
『は、はいっ!!』
「……それで諸君にはこれ等を運んでもらう。野球の練習をする野球場までな」
社長が見せたのは大量の丸太をロープで括られたものだった。
「これを運ぶって……相当重そう」
「でもこれが終わったらいよいよ本格的に野球の練習が出来ます。頑張りましょう」
「よーし!頑張って運ぶぞ~!」
雷轟を始めとするほぼ全員……シルエスカ姉妹も大量の丸太を持ち運ぼうとした瞬間……。
「待て。誰が手で運べと言った?」
『えっ!?』
社長に待ったを掛けられる。えっ?なに?手で運ばなきゃ何で運ぶっての?
「そこの3人を見本に運べ」
そこの3人……というのは朝海さんと夕香さんだ。3人を見ると四つん這いになって、背中に大量の丸太を括り付けていた。なんか馬みたい……。
「こ、これで運ぶんですか……?」
これというのは四つん這いになっている状態これはの朝海さんと夕香さん、夜子さんを指す。なんか人の尊厳を失われている気がするんだけど……。
「夜子の料理を食べた私達は無敵よ。今ならなんだって出来るわ」
「そうだね。夜子の料理を食べて力倍増よ!」
「姉さん達は大袈裟……。あれくらいなら家でも毎日作ってるから」
「何を言ってるの。夜子の料理は日々成長してる……。今日の朝に食べたトーストも絶品だったわ」
「そうそう。夜子はもっと自信持って料理してよね!美園学園野球部の皆も夜子の料理に中毒になってるんだから」
「それも大袈裟……。でも私の料理を美味しく食べてくれる皆を見てると、もっと美味しい料理を作りたくなる」
三森3姉妹の会話を聞きながらも、私達は今の三森3姉妹と同じ状態になった。夜子さんは入る高校を間違えたんじゃないのかと、今でも思っている……。
「……話を戻して、これが第2の練習メニューだ。名付けて人間輓馬だ!」
「ロープが食い込むし、丸太が重い……!」
「言っておくが、これでもまだ優しい方だ。貴様達が男だったらこれの倍以上はキツい練習メニューが待っていたぞ?良かったな。女として生まれて」
社長の発言からすると、私達がもしも男の子として生まれてたらもっとキツい目に遇っていたらしい。恐ろしや。
「ふんぬーっ!」
「気合いで切り抜けるわよ。前回と同じように」
「他の人に比べたら私達と清本和奈はまだら慣れてるけど、この人間輓馬は結構キツい……」
先頭を独走しているのはやはりと言うか、三森3姉妹だった。凄い勢いで進んでいる……というか引き摺っている。
「…………」
その後ろに夢城さんが黙々と着いて行っている。その約1センチくらい後ろに上杉さんとウィラードさんが続く。遠前高校勢は適応力が高い。清本は最後尾で皆が遅れていないかを確認する係だそうだ。
(しかし少し前から始めた基礎トレがなければ、私は倒れていたかも知れないな……)
四つん這いになりながらも、私達は踏ん張りながら先頭集団に着いて行った。
『つ、着いたーっ!!』
私達は四つん這いの状態で大量の丸太を運び、野球場へと到着した。本当に死ぬかと思った……。生きているのが幸せだと思う。
「よくぞここまで来たな。少し休んでから、練習……。そして昼休憩が終われば……貴様達の今の実力を見てやろう」
この時の社長の発言の通り……私達は試合をする事になるのだけど、ドリームチームが結成される事に私はまだ気付かなかった。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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