翌日。今日も今日とて、私達は午前4時に起床する。
「今日から新しい練習メニューを導入する。それによって練習順も変えていくぞ」
……という社長の一言で、私達は汚れても良いジャージに着替える。どうやら人間輓馬から始めるようだ。
「ふぬぬ……!相変わらず結構キツいよねこれ」
「そう……だね。でも洛山の人達は毎年こんな練習をしてるんだ……!」
「だから洛山の人達はあんなにスルスルと進んで行ってるんだね」
山崎さんが言うように大豪月さん、非道さん、黛さん、清本の4人はスムーズに進んで行ってる。私達と同じく初参加のシルエスカ姉妹と、三森3姉妹はキツそうにしながらも、進めるスピードを上げている。この5人は適応力が高いな……。
(かと言って、私達が遅れて良い理由にはならないけどね)
三森3姉妹とシルエスカ姉妹よりも1日長くやっている私達だって、遅れを取る訳にはいかないんだよ!
人間輓馬を終えた後、私達はロープ登りからの鯉のぼりを乗り切り、私達は流れの強い滝の前で待機している。
「さて、地獄の練習基礎編はこの項目で最後だ。その名も『滝登り』!名前の通り、荒れ狂う滝を登ってもらう」
滝登りって……。
「ど、どうやってこの流れる勢いが強い滝を登るんですか?」
「この滝は特別に岩肌が露出していてな……。それを利用して、ロッククライミングの要領で昇るのだ!」
さも簡単に言うけど、これ滅茶苦茶危険だよ?こんなのに登るなんて正気の沙汰じゃないよ?
「フハハハハ!この程度、軽い軽い!」
「お先に~」
「し、失礼します……」
「さ、先に行かせてもらうね?」
またもやこの4人が先導して滝を登り始める。大豪月さんと非道さんはともかく、清本と黛さんは去年が初めてだよね?順応性高くない?なんでそんなに悠々と登れるの?
「よーし!私達も負けてられないよ!」
「この程度で根を上げる程、ヤワに育ってないデース!」
「この修練を乗り切らなければ、特別練習メニューも乗り切る事が出来ない……。苦戦している暇はないわ」
雷轟、バンガードさん、上杉さんとスラッガー組が続く。
「あはは!楽しーい!」
「日葵、危ないわよ!」
「まぁここで足踏みしても仕方ないですし、早めに終わらせてしまいましょう」
「そ、そうだよね!」
白糸台組が登り始める。どうやら日葵さん的にはこれをアスレチックか何かと勘違いしている節があるっぽい。このポジティブさを見習うべきなんだろうか……。三森3姉妹と神童さん、夢城さん、ウィラードさんも登っている人達を見て、コツを掴んで登っている。
「……私達も登ろうか」
「そうだね。先に登っている遥ちゃんに続こう」
「うん!」
私達新越谷組も最後に登り始める。5月の水は中々に冷たい……。
『はぁはぁ……』
滝を登り切った私達。半数の人達がこれまでの練習で息を切らしている。
「なんだなんだ?まだ今日の練習は半分も終わってないぞ?」
「ぐったりしてますね~」
「普通なら、脱落者が続出しても可笑しくない、練習の数々でしたから……」
「や、やっぱりこれって異常な練習……だよね?」
まずピンピンしてるのはシルエスカ姉妹を除く洛山代表とOGの大豪月さん。この人達は普段どんな練習をしてるのか聞いてみたい。シルエスカ姉妹でさえも息を切らしてるのに……。大豪月さんと行動を共にしている神童さんもまだまだ余裕そうだ。
「洛山恒例の地獄の合宿……。中々にハードですね」
「やっている内容はともかく、確実に身体能力は跳ね上がるでしょうね」
……と言ってる二宮。当の本人はケロッとしてるんだよね。清本もそうだけど、そんな小さい身体のどこにそんな体力が残ってるのさ!?二宮の横にいる夢城さんも平気そうにしてるし。
「ご苦労だったな!30分後から昼休憩までの間は球場で野球の練習に入る!特別メニューを施した連中にはその間にも練習を進めてもらうぞ!!」
私とウィラードさん、雷轟と上杉さんとバンガードさん、武田さんと、川原先輩、鋼さん、夢城さんは他の皆が練習している間も特別練習に励む必要があるみたい。合宿中に練習を完走させる事が出来るんだろうか……。
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