イーディスさん達が来た翌日。今日は全員揃っているので、イーディスさん達の実力を確認する事に……。
カキーン!!
「ほうほう、腕は落ちてないみたいだね」
「当たり前よ。どんな鍛練だってあたしは欠かさないわ」
まずはイーディスさんのバッティングを確認する為に、由紀ちゃんがバッピを務める。打たせているとは言え、センターオーバーの当たりを繰り返すなんてイーディスさんの実力がかなりのものだとわかる。
「……これはとんでもない新人が入ってきたねぇ」
「真深ちゃん達が入ってきた時と同じ事を言ってるね……」
「よし……!由紀、そろそろ本気で投げて良いよ。ただしストレートだけね」
「わかりました」
これまで投げた30球はバッピとして高めのストレートしか投げてなかったけど、次からはストレートの威力を上げるみたい。
「別にそんな縛りはいらないわよ」
「これはあくまでも実力テストに過ぎないからね。本気の勝負がしたかったら、正式に入部してからにしてもらうよ」
由紀ちゃんが本気のストレートを投げた。バッピ用の球とは全然違う。球速もノビも比べ物にならないストレートをイーディスさんは……。
(確かにさっきまで投げてた球より速い。けど捉えられない速さじゃない!)
「ふっ!」
カキーン!!
難なくこれまでと同様にセンターへと飛ばした。
「す、凄い……。これまでの30球と同じようにセンターオーバーだよ」
「イーディスの本領は足と守備……。ポジションも幅広く守れるから、スタメン争いが激しくなるかもね」
これなら野球部のレベルも大幅アップ出来るね!欲を言えば本格的な捕手があと1人はほしいところだけど、贅沢は言えないね。
「よーし!じゃあ次は守備を見ていくぞ~!」
次の守備練習はアリスさんとロニエさんの適性ポジションをチェックする為のもの。イーディスさんは経験者だけど、この2人は野球未経験みたい。
「じゃあまずはアリスから!」
「はい」
「ポジションはそうだな……サードに入ってもらおうかな。野球のルールはわかるよね?」
「最低限のルールは把握しています」
「OKOK!じゃあ早速守備に付いてもらおうか。盾、ファーストに入って」
「OK~」
天王寺さんはその人の適正ポジションなんかがわかるらしい。凄い目をしてるよね。あれはとんでもない才能だよ!
カンッ!
天王寺さんが打ったのは痛烈なゴロ。あれは経験者でも中々捌ける打球じゃないよ!?
バシッ!
『捕った!?』
(ふーん……?やっぱり思惑通りの動きをしているね。フランスにいた頃に野球をやってなかったのがとても勿体ない)
(少し不恰好になってしまった……。でも慌てず、冷静に処理をする事。素早く体勢を立て直して、ファーストへ送球!)
バシッ!
「アウト!ナイス送球だよ」
「ありがとうございます」
盾ちゃんの掛け声にアリスさんは丁寧に一礼している。良いとこ育ちのお嬢様なのかな?
「どんどん行くぞ~!」
「はい……!」
それからも天王寺さんは10球程サード方向へノックを繰り返し、アリスさんはそれを全球捌く。彼女も守備が上手いなぁ。スタメン争いが本当に大変そうだよ。
「よし!じゃあアリスは一旦ここまで!」
「これは……手強いサードのライバルが現れたね」
「はい……。負けてはいられませんね」
洋子ちゃんとユイちゃんがアリスさんの動きに対してそのような感想を洩らした。ユイちゃんの本業は投手だけど、サードとしても出場する事も多々あるから、今後はもしかしたらそれがなくなったりするのかな?
「まぁ打撃方面は後にして、次はロニエの守備練習だけど……」
「は、はい!」
「んん~?」
「え、えっと……?」
天王寺さんがロニエさんの方を見てる。どうかしたのかな?
「……成程。彼女がそうだったのか。いや、でもまだ確定じゃない。それなら……!」
なんかブツブツと小声で呟いてる……。ロニエさんに何かあるのかな?
「よし、ロニエには捕手の練習をしてもらう!」
「ほ、捕手……ですか?」
「私の見立てが間違いじゃなければ、ロニエには捕手の才能がある。とりあえず今から由紀の投げる球を何球か受けてもらうよ」
「わ、わかりました……」
「由紀もそれで良いね?」
「はい。天王寺先輩がそう言うなら、それで構いません」
「決まりだね」
天王寺さんの案でロニエさんが捕手の練習を務める事になった。志乃ちゃん以外の捕手が出来るのは大きいと思うし、是非とも頑張ってほしいね。
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