今日は浦の星学院との練習試合。私達は静岡に来ているよ。
「うひゃ~!絶景かな絶景かな!」
「内浦の海は夕方の方が映えて見えるらしいから、写真を取るならその時の方が良いよ」
「おおっ!夕方の海は幻想的で好きなんだよね~」
明美ちゃんと盾ちゃんが事前に調べたのか、海の景色に感慨を受けていたり……。
「ここが内浦の海……。私の腕が鳴るわ」
「今日は釣りの用意を持ってきたのね」
「当然よ。内浦に来るとわかった瞬間に釣竿だけじゃなく、あらゆる釣りの準備を入念にしてきたわ」
その近くでは由紀ちゃんと亜紀ちゃんが釣りの話をしていたり……。
「遊びに行くなら、バスに乗って沼津に行った方が良い」
「せやなぁ。ダイビングとかも悪くないねんけど、4月の海はちょっとなぁ……」
志乃ちゃんと恭子ちゃんが遊びの話をしていたりと、それぞれが和気藹々としていた。
「はいはい。観光なんかは明日にして、今日は浦の星との練習試合の事だけに集中してくれ」
そんな皆を天王寺さんがまとめる。天王寺さんは私達の責任者としても来ているみたい。顧問の先生とかどうなってるんだろう?それらしき人の姿を見た事がないけど……。
場面変わって、浦の星野球部のグラウンド。広さは遠前野球部のグラウンドと同じくらいかな?
「……で、今から私なりに集めた浦の星の有力選手の情報をおさらいする」
「丁度9人しかいないっていう野球部か……」
立場が違えば私達がそこに当てはまっていた可能性があるから、ちょっと親近感が湧いちゃうよね。
「まずはエースの渡辺。シニアリーグの世界大会で日本代表の選手としても出場しており、速いストレートとスライダー、カーブ、シンカーと複数の変化球を操る」
「結構球種も豊富だね。狙い打ちするのも難しそう……」
「ウチの打線なら慣れれば攻略不可能じゃないと思ってるし、勝負を掛けるなら、二巡目以降になる。もちろん打てる時は打っても良いけど、基本的には様子見の方向でいく」
渡辺さんは真深ちゃんとユイちゃんからも評価は高かったし、日本代表とオーストラリア代表の試合でも好成績を残していたし、将来有望株だよね。県対抗総力戦でも静岡代表の選手として立ちはだかりそう……。
「次にショートの桜内。彼女は中学時代はガールズ内でも全国トップクラスの実力を誇る渋谷ガールズでレギュラーだった選手だ。私が見た中じゃあの面子の中で1番守備力が高いだろう」
「今の守備練習を見てわかるけど、良い動きをしますね」
確かに……。あの動きの良さと、無駄の少なさは全国の高校生選手でも全国クラス。彼女も間違いなく県対抗総力戦に出てくる1人だね。
「…………」
「どうしたのユイちゃん?」
「あっ、いえ……。大した話じゃないんですけど、彼女……桜内さんがどことなく真深に似ている気がして……」
「えっ?私に……?そうかしら?」
ユイちゃんに言われて改めて桜内さんを見てみると、確かに似てるような気がする。見た目や容姿もそうだけど、醸し出す雰囲気が何となくというか……。
「……話を戻すぞ~?」
「あっ、ごめんね脱線して……」
いけないいけない。今は対戦相手の分析だったね。
「あとはファースト、セカンド、サードの3人」
「天王寺さんからもらったデータを見ると3人共3年生だね」
「現状の総合力では渡辺や桜内には劣るけど、3年生……というだけで警戒する必要がある」
「えっ?どういう事……?」
「人によって差違はあるけど、あの3人は突如ゾーン状態に入る可能性があるからね。それは打撃方面でも、守備方面でも……」
「ゾーン状態?」
「彼女達だけじゃなく、3年生の選手によく見られる事から私は3年生ブーストって呼んでる。一定以上のレベルがあれば、3年生選手は尋常じゃないレベルの成果を叩き出す事があるんだ」
「へぇ~?それって私達にもその……3年生ブースト?が秘められてるって事?」
「まぁ全員じゃないけどね。或いはもう既にブーストに入っている子もいるよ」
そんな凄い選手になるんだったら、3年生選手とはどんどん勝負していきたいよね!自分にとっても良い経験になるだろうし。
「さて……いよいよプレイボールだ。互いに新生野球部だけど、浦の星よりも優れているってところを見せ付けてやるぞ!」
『おおっ!!』
いよいよ試合開始……。私達は皆の応援と動きを逐一チェックして、天王寺さんに報告しなきゃだね!
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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