最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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番外編 二宮瑞希の白糸台生活 秋に向けて33

山崎さんの打席。初球は低めに投げられましたが……。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

「初球は見送りましたか……」

 

「山崎ちゃんもかなり慎重になってるね~」

 

山崎さんの打席になると、非道さんと話す事が増えてきました。同じ捕手として、何かを見出だそうとしているのでしょうか?

 

「……山崎は良い捕手だ。純粋だし、投手の労り方もよく知ってる。願わくばそのまま育ってほしい」

 

そして新井さんからの評価がかなり高いですね。バッテリーを組んだのも、今日この時が初めての筈なのですが……。

 

「二宮や非道みたいにではなく、山崎は山崎で純粋に……」

 

これは失礼な事を言われていますね?まるで私が純粋ではないみたいな物言いです。

 

「そんな新井ちゃんに良い事を教えてあげるよ~?」

 

「な、なんだよ非道……」

 

非道さんは一息吐いて、こう言いました。

 

「一流の選手は必ずどこか頭のネジが飛んでいるか、何かしらの狂いを許容しているものなんだよね~」

 

「なん……だと……!」

 

つまり傍目から見れば常識的な神童さんでも何かしら狂っている部分がある……と。中々に興味深い話ですね。

 

「まぁつまり純粋な山崎ちゃんのままだと二流止まりになっちゃうね~」

 

「ぐっ……!ど、どこからか非道の発言の穴を見付けないと!」

 

穴は空きまくっていると思いますけどね。しかし一定の説得力があるのも事実です。一点特化した一流はそれ以外の能力が乏しい傾向にあり、特化した一点を更に追及する余りに他を削ぎ落とすという狂いを見せる事があります。

 

(今非道さんと言い合っている新井さんも変化球を投げない……という狂いぶりを見せていますし、新井さんもそれが否定出来ないので、こう言い詰まっていると思われますね)

 

 

ガッ……!

 

 

『ファール!』

 

「新井も非道も今は山崎の頑張りを見ておくんだ。中々興味深そうな議論をしているようだが、それは後でも出来るだろう?」

 

神童さんから試合に集中するように注意がきます。議論は中断ですね。

 

「そうですね~。じゃあ新井ちゃんの狂いっぷりについてはまた後で話そうか~」

 

「そんな内容じゃなかっただろうが!?」

 

……まぁ狂っていなければ、ミュミャリャツァオビュビュンピピュプリャプピフンドシンと呼ばれる言はなかったと思いますけどね。その時点で新井さんは何かしらの狂いがあるのでしょう。

 

(あの振りかぶり方……)

 

(くる……。息吹ちゃんの決め球としている球が!)

 

(これが私の……全力よ!!)

 

川口さんが投げるシンカーは今日1番のキレと変化量を見せました。

 

(でも……これも想定内!!)

 

 

カンッ!

 

 

しかし山崎さんはそれを想定していたのか、タイミングを合わせてヒットを打ちました。山崎さんが狂い側に行くのも時間の問題……という気もしますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後紆余曲折あり、スコアは同点となりました。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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