最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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最強の合同チーム?

洛山の5人を除いた私達のチームは今からオーダーを決める。その際に最も難航するのは……。

 

「えっと、誰か投げたい人いる?」

 

早川さんが言うように試合の先発なのだけれど……。

 

『…………』

 

(全員無言……ね。ヨミやユイなら投げたいと言うものばかりだと思っていたけれど、この場にいる強力なライバル達には手の内を見せたくない……といったところかしら?)

 

でもそれだと何も進まないわ。誰かが名乗り出ない限りは……。

 

「黒獅子重工の采配次第にはなりますが、黛さんが先発を務める可能性がそこそこ高いですね」

 

「黛さんか……。洛山の中では少数……というか唯一と言っても良いくらいの技巧派投手なんだよね。球種の大小はあれど、決め球レベルの球がない……。そこがむしろ厄介になる」

 

「加えて持久力もありますので、投手戦にも強いです。それに合わせてもう1度確認します。こちらの先発は誰にしましょうか?」

 

二宮さんも加わって投手陣に訪ねるもまたもや無言。仕方ないとは言えど、このままだと埒が明かないわね……。

 

「……はぁ。誰も投げないのなら、私が投げるわ」

 

「由紀ちゃん……」

 

溜め息を吐きながら、由紀ちゃんが先発投手に名乗り出た。

 

「大方自身の実力をここにいる敵同士になる予定の連中に晒す訳にはいかない……とか思っているのでしょう?私ならチームでも良くて3番手……。私程度の球種がバレたところで、遠前野球部にとって痛手にはならないわ」

 

由紀ちゃんは自分の事を3番手だと言ってるけれど、由紀ちゃんのスタミナは無尽蔵だし、最近ではナックルも彼方先輩を越えているって話だから、彼方先輩も、ユイもうかうかしてはいられないのよね。

 

「由紀……ごめんなさい。本来なら私達本来の投手陣が率先して投げなければならなかったのに……」

 

「別に……天王寺先輩ならきっとそうすると思ったからよ」

 

(確かに……天王寺先輩なら、スパッとそういう判断をしそうね)

 

それからもああだこうだと議論の末に決まったオーダーが……。

 

 

1番 セカンド 佐倉日葵さん

 

2番 ショート 佐倉陽奈さん

 

3番 ファースト バンガードさん

 

4番 レフト 私

 

5番 サード 遥ちゃん

 

6番 ライト 三森朝海さん

 

7番 キャッチャー 珠姫

 

8番 ピッチャー 由紀ちゃん

 

9番 センター 三森夜子さん

 

 

このように。でも……。

 

「私が4番で良いのかしら?」

 

「まぁクリーンアップの3人の中で1番実績を出しているのは上杉さんだしね。あとは経験の差でバンガードさんを3番、雷轟を5番に添えたよ」

 

私の疑問には早川さんが答えた。私のアメリカでの成績は多分二宮さん経由で聞いていそうね。

 

「間もなくプレイボールだ。それぞれの守備練習でもして慣らしておけ!」

 

『はいっ!』

 

何にせよこのメンバーで黒獅子重工の3軍+洛山の5人を相手取るのだし、頑張っていきましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『アウト!チェンジ!!』

 

私達は後攻で、1回表は由紀ちゃんの奮闘と、バックのファインプレー等により無得点。内野陣の動きの良さが目立つわね。

 

「ナイスピッチ~!」

 

「ナイスピッチ~!」

 

ベンチではヨミと遥ちゃんが由紀ちゃんを称えていた。なんだか微笑ましい光景……。

 

「よーし!先制点取ってくるね~!」

 

張り切った様子で打席に立ったのは白糸台の佐倉日葵さん。天王寺先輩が調べたデータによると、初回出塁率が95%を越える。安定した1番打者ね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『セーフ!』

 

初球セーフティバントで出塁しただけではなく、悠々と二盗。三森さん達も速いけれど、彼女は彼女で別の足の速さがあるわね。

 

(私達にとっても他人事ではないし、この試合のデータも取っておいた方が良さそうね。ベンチのユイに頼もうかしら?)

 

そして……。

 

 

コンッ。

 

 

バントエンドラン。この状況下では妥当な判断ね。バント処理を試みる清本さんが一塁へ送球した瞬間……。

 

「加速っ!!」

 

(えっ?もう三塁を蹴ってるの?)

 

足が速いとは思っていたけれど、これは予想以上ね。

 

『アウト!』

 

一塁はアウト。名目はバントなのだから、当然と言えば当然。送りバントなんだと、そう判断する。しかし……。

 

「先制点GET~♪」

 

二塁にいた彼女は悠々とホームへと帰還。あっという間に先制しちゃったわ。

 

「それにしても良い走塁をしてるわね。バントエンドランでセカンドからホームに還ってこられるなんて……」

 

「ふふーん!走塁に関してはガールズ時代から得意だったもんねー。あれくらいなら余裕だよー!」

 

更にこれだけに終わらず……。

 

「ハッハー!」

 

 

カキーン!!

 

 

「私も続こうかしら……!」

 

(4番に付いたからには、勢いを継続しないとね……!)

 

 

カキーン!!

 

 

「これで3連打ーっ!!」

 

私達クリーンアップは連続でホームランを放つ。それにしても……。

 

(やけにあっさりと打たせてくるわね……。何か企んでいるのかしら?)

 

でもこの4点リードは大きいと思うし、この調子で頑張って勝利を目指していくわ。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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