最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

1534 / 1797
その頃の遠前⑧ その後

天王寺さんを打ち取ってからの私はストレートとドロップの2本に絞って投げていた。

 

ボストフにはなんで『あれ』を投げないのかと聞かれた時はまだまだ未完成だから……って言ったら渋々納得してくれた。私だってボストフ達と真剣に勝負したかったもん!でも未完成の球で挑むのは失礼だって思ったから投げなかっただけだし……。

 

『ゲームセット!!』

 

で、試合が終わった訳だけど……。

 

「まぁ予想よりは良かったかな。それぞれの打者にそれぞれの課題を見付けられたし」

 

「遠前野球部には私も含めて問題点が多い……」

 

「せやなぁ。打撃方面も、守備方面も、課題が多かったなぁ」

 

「野球部の方に問題がない奴はイーディスくらいかな。打撃も守備も安定してる」

 

「なんか天王寺に褒められると、鳥肌が立ってくるわね」

 

「まぁだからこそ私に言わせればつまらない……の一言なんだがね」

 

「上げて落とすな!あんたはいつもいつも……」

 

天王寺さんとイーディスちゃんは仲良いなぁ……。昔一緒に野球をやってたみたいだけど、その名残なのかな?

 

「それで天王寺さんが集めた混合チームの方は……」

 

「ほとんどは彼方からきりきりまいにされていた感じですね。審判役の娘が手を挙げていた打者は私を含めて彼方のストレートの球威に圧されていました」

 

「その中で上手く対応していたのは双葉だけかな」

 

「ありがとうございます」

 

黒江さん……。彼女だけは1球も空振りしなかったんだよね。当てれば内野安打だったし、打球を打ち上げる事もなかったし、オマケに守備範囲も広いし、この中で最年少なのが嘘みたい。

 

「それにしても……」

 

「ん?」

 

「天王寺が試合に参加してるのを初めて見た……」

 

「そうそう!プロ選手並の打撃力と守備力だったよ!アメリカでも天王寺さんみたいな選手はそうはいないっ!」

 

今回の試合で天王寺さんは9番を打ってたけど、実力を見る限りでは1番とか向いてると思うんだよね。

 

「私はこういう機会に時々参加するのが丁度良いよ。どちらかと言うと私は今みたいに選手育成の方が合ってる」

 

(まぁ他にも理由はあるけど、それを話す事はないかな。それを唯一知ってるイーディスも事情を察してか何も言わないし、今後も私がそれを言う事はないだろう)

 

なんか天王寺さんが目を瞑っているけど、どうしたんだろう?

 

「じゃあこの後は全員で合同練習だ!互いに互いのプレーを吸収していって、得られるものを得るんだ!」

 

『おおっ!!』

 

「じゃあ私はちょっと席を外すから、今の内に準備をしておいてくれ」

 

天王寺さんはそう言って席を外した。お手洗いにでも行ったのかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……それで?そっちの様子はどう?」

 

『順調です。真深もユイも着実に合宿の成果を得られています』

 

「そうかそうか。まぁあの2人に限って根を上げる事はないだろうな」

 

『そうですね。天王寺先輩の目論見通りに事が進んでいます』

 

「じゃあ何かあったら、また連絡してくれ。ありがとう由紀」

 

『了解しました。亜紀にも怠けるなと伝えておいてください』

 

「まぁ由紀の方も息抜きは程々にな」

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

  • 見たい
  • 見たくない
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。