ズバンッ!
「ナイスボール!」
初戦まであと3日……。その間に私達が出来るのは……ひたすら練習あるのみ。
ズバンッ!
「ナイスボール!」
とはいえただの練習ではなく、緊急時に備えてのバッテリーを交換して練習。例えば今投げているのは武田さんだけど、その相方は木虎。
「藍ちゃんもヨミ先輩の球を安定して捕れてきてるね」
「元々伸び代はある子だからね」
木虎は天才型の選手で、練習もそつなくこなしているけど、その影で努力を怠らない。シニアでは二宮というライバルとしては最悪な相手がいたから、2年間ブルペン捕手だったけど、紅白戦では常にスタメンで出てたし、サブポジションも物にするのがとても早かった。
(まぁ初野は初野で天才型の選手だったりする訳だけど……)
カキーン!!
「うひー、あっちはあっちで飛ばしますねぇ!」
「かたや台湾を代表していたスラッガー、かたや野球を始めて1年と少しの天才型……か」
雷轟は風薙さんと姉妹だってわかった時は姉妹なんだな……って思ったよ。風薙さんも滅茶苦茶凄い選手だしね。
(出来る事なら春星をギリギリまで温存しておきたいけど、向こうがどう出るかで変わってくるね)
猪狩さんのドローン偵察によって、深谷東方高校には顔バレしていない事が大きいかもね。向こうにはこっちの今年度分のデータが余りないし。
「歩実ちゃーん!守備練習に入ってー!」
「了解でーす!じゃあ朱里先輩、行ってきますね!」
「頑張ってね」
「はいっ!」
初野が張り切った様子で守備練に加わる。
バシッ!
「ナイスキャッチ!」
「ありがとうございます!」
(それにしてもシニア時代に比べて、初野の守備範囲が増えた気がするなぁ……)
シニア時代も男子選手に負けないレベルの守備力だったから、ベンチ入り出来たし、なんなら茶来と比べても打撃以外は初野の方が上だしね。
「朱里ちゃん!次は朱里ちゃんの番だよ!」
武田さんに呼ばれたし、行ってきますかね……!
ズバンッ!
『ストライク!バッターアウト!!』
1日1回の1打席勝負。これも恒例だね。
「また三振……。最早手の付けられない状態ね」
「地獄の合宿が終わってからまだ朱里の球は誰も打てていないからな……」
藤原先輩と主将がなんか褒め称えているけど、上には上がいるからね……。主に風薙さんとか、ウィラードさんとか。どっちも遠前高校野球部じゃん。やっぱあそこは魔の巣窟だわ。二宮の話によると、19連勝していた嶋田さんが率いるチームに勝ってるくらいだし……。
「でも味方としてはとても頼もしいね」
「そうですねっ!」
川原先輩と芳乃さんが私を好評価している。あとはスタミナさえなんとかなれば、武田さんからエースナンバーを取れる自信があるのに……。
「朱里ちゃん、次は私と勝負だよっ!」
「その次は私の番やけん!」
「じゃあその次は私……!」
そして今日も今日とて、ジャンキー達の相手をする。この3人は順番こそは違うんだけど、最後に固定なんだよね。他の人よりも神経を使うから……。
(まぁ私も楽しいから良いけどね)
今日も三振に仕留めますかね!
そして、新越谷の夏が再び始まる……!
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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