最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

1614 / 1797
県大会5回戦!新越谷高校VS姫宮高校⑤

カンッ!

 

 

「よしっ!抜けた!」

 

「点取って行くよー!!」

 

1打席目に打たれた番堂さんを抑えてから、流れはこっちに来ている。今も先頭の藤原先輩がヒットを打ったしね。

 

 

コンッ。

 

 

(よし!上手く転がった!)

 

「1つ!」

 

『アウト!』

 

6番の山崎さんが送りバントを決めて、ワンアウト二塁。そして次は私の打席だ……。

 

「頑張れ朱里ちゃーん!」

 

「ファイトー!」

 

(応援してくれている皆の為にも、期待に応えたい。折角打席に立ったんだし、ここは1つ……)

 

守備時の番堂さんの動きを観察し、私なりに立てた予想が正しければ……。そう思い、行動に出る。

 

(朱里ちゃんがバットを首元へと2回叩いた。あの合図は……)

 

吉田さんが振りかぶった瞬間……。

 

「……っ!」

 

「走った!」

 

(三盗!?理沙の足は遅かった筈……。ならバスター!)

 

吉田さんには読まれてるみたいだけど、藤原先輩にスタートを切らせた時点で三塁へと辿り着く事は容易くなる。願うなら、ここで1点返しておきたい……!

 

(エンドラン!)

 

 

カンッ!

 

 

「だ、打球は……?」

 

「サード正面のゴロ!?」

 

「だが理沙のスタートが良いから、進塁打にはなるぞ!」

 

主将の言う通り、最低限藤原先輩を確実に三塁へと辿り着かせる進塁打目的ではある。でも私の予想が正しければ……!

 

「あっ!?」

 

「そ、逸らした!?」

 

「トンネルだ!」

 

(しまった……!)

 

(思った通り……!)

 

守備に付いている時の番堂さんはやけに動きがぎこちなかった。故にもしかしたら……と思ったのが当たったよ。あの動きは雷轟が川越シニアの入団テストの時の守備練習と合致していたからね。

 

「任せて!」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

(思ったよりカバーが早い!?)

 

藤原先輩は三塁まで辿り着いたけど、私は間に合うか……?

 

『……セーフ!セーフ!』

 

(ふぅ。ギリギリだった……)

 

しかしショートの金子さんが定位置からサード後方付近までの移動がかなり早かった……。まさか今まで番堂さんが試合に出ていなかったのは、こういう連携を確実なものにする為だったの?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「成程~。あの番堂って子が温存されていたのは、捕球能力が低かったからなんだね~」

 

「それに加えて、先程の金子さんが行っていたあの動きを確実なものにする為に、今まで出さなかったのでしょう」

 

「でもあの動きはかなり機敏だよね。亮子ちゃんにも負けてないかも……」

 

「確かに引けを取らないよねー。でも亮子が野球やってる環境的にサードがトンネルする事を視野に入れた動きは出来ないんじゃない?」

 

「そうですね。そういうのは捕球率が全国ワースト1位の洛山なんかでやりそうなものですが……」

 

「う、うちはトンネルもする人が多いし、無理にカバーに入ろうとすると、トンネルの連鎖が起きそうかも……。エルゼちゃんとリンゼちゃんが入って大分改善されたと思うんだけどね……」

 

「何にせよそういう選手がいるからこそ、自身の守備に対する新しい可能性が見出だせる……という訳ですか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後川崎さんのゲッツー崩しの間に1点を返したけど、このイニングは1点止まりとなった。後半戦で巻き返したいところだね……。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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