私達が柳大川越に勝利した事で、埼玉のベスト4が揃った。そして次の相手は……。
「準決勝の相手は咲桜高校だよ!」
「良くも悪くも、順当に勝ち抜ける安定とした強さがあるわよね……」
確かに咲桜は安定性がある。親切高校のようなダークホースがいる中でも、特に危なげもなくここまで勝ち進んだ高校だ。しかし……。
「でも今の咲桜は2年生を中心に回ってるんだよね」
「珍しいわよね。常勝のチームが3年生じゃなく、2年生が中心になっているの……」
「メンバー自体は秋大会の時とそこまで変わってないけどね。エースは工藤さんと太刀川さんの2枚看板で、捕手の小鷹さん、内野手の川星さん、大空さん、松井さん、外野を守ってる美藤さんと大友さんと秋山さん、そして友沢さん……」
そういえば友沢はこの大会では投手をしていないらしい。松井さんのメインポジションがショートだから、本人はセカンドを守る事が多いらしい。
「埼玉県内でも色々な人が成果を出してる中でも友沢だって例外じゃないんだよね。今大会でもサイクルヒットを2回叩き出しているし」
梁幽館では橘や村雨、吉川さん、負けちゃったけど、美園学院では三森3姉妹、親切高校では一ノ瀬さん、影森では中山さんと規格外だったり、ダークホースだったりが目立ってるけど、友沢もしれっと安定以上の成績を残している訳だ。
「じゃあこれから咲桜の選手データをおさらいしていくよ!」
芳乃さんが直近の咲桜の試合……つまり今大会の準々決勝のスタメン表をホワイトボードに貼り付ける。
「1番は松井さんだね。去年の秋大会からショートとして活躍している……」
「去年の夏大会でもユニフォームはもらってたし、外野で出場もしていた……。打線だって上位を打ってるね。打率も6割強と成績も安定してる」
松井さんの本職はショートだけど、ショートには友沢と田辺さんがいたからね。メインでの活躍は難しかった訳だ……。今では友沢が松井さんに合わせてプレーしているらしいし、友沢の大人な部分が見えてくるよ。
「2番は捕手の小鷹さんだね。去年の夏大会では友沢が投げる時だけマスクを被っていたよ。本格的に試合に出たのは去年の秋大会からだけど」
「特に今大会で3年生の工藤さんと交互に投げている太刀川さんとの相性が良いのが数値に出てる」
小鷹さんは分析タイプの捕手だし、志木さんとは別の意味で厄介な選手だよね。曰く現実主義だそうだ。
「クリーンアップは友沢さん、工藤さん、大空さん」
「友沢はアベレージ寄り、大空さんはパワー寄り、工藤さんはその間に属するね」
友沢は言うまでもないだろう。工藤さんも4番を打ってるだけあって一定以上のホームラン数、打点数をあげている。5番の大空さんだけはやや大振りが目立つ。3人の中では付け入る隙があるのかな?
「6番に美藤さん、7番に秋山さん、8番に川星さん、9番に太刀川さんだね」
「6~9番、そして工藤さんの打順は対戦相手によって、そして誰が投げるかによって変わるみたい。美藤さんや秋山さんの枠が時々大友さんになったりする。この3人はそれぞれ実力が拮抗してるから、誰がどう秀出てるかは特にないんだよね」
ちなみにこの10人の中で9人が2年生。唯一3年生なのは工藤さんだけという、早くも3年生の引退後を見据えている面子な気がする。
「じゃあ私達に対してどういうスタメンで行くのか、そして私達はどう出るのか……考えて行こう!」
それからも対咲桜の会議は続いた……。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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