最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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早川朱里と友沢亮子

準決勝前日。この日は自主トレにするとの事で、それぞれが別れて練習している。ちなみに私は1人でランニング。体力作りをしなきゃだからね。まぁ明日の試合で先発を任されたから、程々にするんだけど……。

 

「朱里か?」

 

「友沢……」

 

ランニングの途中で友沢に声を掛けられた。なんか似たような事が去年にもあった気がするなぁ……。

 

「私は自主トレとしてランニングを……。友沢は?」

 

「私も似たようなものだ。野球に限った事ではないが、大切なのは基礎練習だからな。タフな身体を作り上げる為に毎日外周を走っている」

 

友沢がレギュラーに選ばれる理由って実力もそうなんだけど、こういう地道な努力を真面目にコツコツとやってきているからなんだよね。こういうところは見習いたいと思ってる。

 

「……いよいよ明日だな」

 

「そうだね。去年と同じ準決勝で新越谷と咲桜は相見える……」

 

「そっちもそうだろうが、試合の日に備えて最高のコンディションでいたい。その為には少しでも自分を高めていたいんだ。だから私はこうして無理にならない程度に毎日走っているんだ」

 

真面目な事もそうだけど、友沢の場合は他の同期とは違って才能で野球をしていない典型的な例なんだよね。

 

同い年でも例えば二宮は異常なまでの情報収集能力、異常なまでの先読みスキルが相まって頭角を現すのが早い。

 

清本は小柄な体型のどこにそんな力があるんだ……と誰もが思っているパワーで不動の4番を務めている。

 

金原は比較的友沢と近いタイプだけど、練習量は控えめ。しかしそれでいて走攻守の3拍子が完璧と言っても過言じゃない。高校入学で一月もしない内に藤和でレギュラーを勝ち取ってるしね。

 

橘は高校から成長し始めたけど、その成長速度が尋常じゃない。梁幽館でエース候補に入りながらも、リードオフガールに抜擢される程の実力を身に付けている。

 

同じ梁幽館だと村雨は脅威的な足の速さと、守備範囲の広さ、レフトゴロが狙えそうなくらいの肩の強さでシニアでも、そして梁幽館でも結果を残している。他とは違って試合に出ている数が少ない分目立った成績も少ないけど……。

 

「新越谷の先発は朱里か武田と予想はしている……。対策をしたとて簡単には打てないだろうが、今の咲桜はどんな相手でも食らい付いてみせるさ」

 

(自信満々の表情……。それでいて私達に対する油断や慢心も一切ないと来たもんだ)

 

私達も2度咲桜に勝っているけど、どちらもギリギリ過ぎるから、次こそは負けてしまうんじゃないかと震えているくらいだ。大体まだ次の試合の先発投手に頭を悩ませているんだから……。

 

「……こっちだって負けるつもりはないよ」

 

余り自信はないけど、友沢に宣戦布告をしておいた。ビビってくれるとやりやすいんだけど、まぁ咲桜に、友沢に限ってそれはないよね……。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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