AチームとBチームの試合は乱打線の末に、Bチームが勝利した。
「あんたやる気あんの!?チームメイト言う事くらい聞きなさいよ!!」
「アンタみたいな下手っぴに命令される謂れなんてないね!小学生と交じって野球したら!?」
そしてAチーム最大の敗因であるこの2人の仲の悪さ……。本当になんとかしないと不味い。今でも番堂さんがゴウさんの胸ぐらを掴んでるし、まさに一触即発だ。
「いい加減にしなって長子」
「そ、そうだよ。ゴウちゃんも抑えて抑えて……」
金子さんと鈴木さんが止めるも、番堂さんも、ゴウさんも止まる気配がない。
「この仲の悪さは重症だね。君達は埼玉の同志として、手を取り合っていかないとならないんだし、もう少し大人になれないものか……」
大宮さんも頭を抱えている。余程不味い案件なのかがよくわかるね……。すると先程まで黙っていた坂柳さんが口を開く。
「……これ以上のいざこざで周りに悪影響を及ぼすのなら、強制送還も視野に入れた方が良さそうですね」
「「……っ!!」」
確かに不穏分子を排除して県対抗総力戦に臨んだ方が勝率は跳ね上がる。でも本当にそれで良いのかな……?
「いつまで掴んでるのよ!」
「痛っ……!」
「……とりあえず今日のところは番堂さんと剛田さんは宿舎で頭を冷やしてきて。絶対に喧嘩だけはしないように」
「あっ、それなら私が付き添います」
「わ、私も……」
金子さんと鈴木さんが名乗り出た。
「……2人はまだ実力を見せてもらってないから、まだ駄目だ。ミニゲームが終わるまでは代わりに雷轟さんと武田さんの2人に付き添ってもらおうかな。2人共いける?」
「は、はい!」
「大丈夫です!」
「それじゃあ頼んだよ」
雷轟と武田さんがゴウさんと番堂さんのメンタルケアをする事に。後程に金子さんと鈴木さんも付き添うだろうし、あの2人にはなんとか落ち着いてもらいたいところだけど……。
……という事件から2日が過ぎた。
「それでその2人はまだ喧嘩を続けているの?」
「そうなんだよ~!顔を合わせるなり、お互いに口が悪くなって……」
一昨日の事を雷轟が芳乃さんに話している……というか愚痴を吐いている。
「でも私達と話す時は別に普通なんだよね。あの2人だけの時みたい」
「だから番堂さんには小陽か美月、剛田さんには鈴木さんが最終的には宥めてるんだよな。埼玉代表のキャプテンに選ばれたからには、私の方からも何か解決策を考えておきたいところなんだが……」
主将も埼玉代表チームをまとめあげる必要があるから、ゴウさんと番堂さんの喧嘩を収める為に色々考えてはいるけど、成果は余り良くないみたい。
「新チームの事も気掛かりなんでしょうけど、今は目の前の試合に集中しましょう?」
「理沙……そうだな。新越谷の全国大会、1つでも多く勝ち抜いて……!」
「優勝まで持って行きましょう!」
主将の言葉を武田さんが引き継ぐ。武田さんのやる気があるのは結構な事なんだけど……。
「ヨミちゃんは今日ベンチだよ。先発は光先輩」
「そんなっ!?」
山崎さんから告げられた言葉によって武田さんは崩れ落ちる。まぁ今日の対戦相手が相手なだけに、気持ちはわからなくもない。私だって出来れば投げたかったからね。
(今日の対戦相手……遠前高校は……!)
上杉さんとウィラードさん、そして……雷轟の実の姉である風薙彼方がいるチームなんだから。
しかし私は、私達はまだ知らなかった……。この遠前高校との試合で、新越谷がかつてない敗北をするという事を……!
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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